第79話 話し合い(物理)で解決
―― 冒険者ギルド キターノ支部 ――
場所を変えて訓練場、ビガーとカノウチ、ラーセム達がランス達を取り囲んでいる。
「……それで、お願いってのは何だ?」
「簡単に言うとお店への嫌がらせと『護衛料』の請求をやめてほしいの」
「無理だな」
「「「「「 ぎゃははは 」」」」」
「感じ悪いっすね」
「そう、真っ当な冒険者なら町の外に溢れている魔物達を間引いてほしいんだけど」
「そういうのは帝国で散々やらされたんでな。俺達は楽がしたいんだよ」
「そのために町の人が困っていても良いというわけね」
「おいおい、そりゃ人聞きが悪いなぁ。
俺達は嫌がらせを受けて困っている人を助けているんだがなぁ」
「その嫌がらせをそこのカノウチとラーセムに交代でやらせてるんでしょ! 貴方だけは一切手を汚さないようにしているから他のギルドでも噂にさえならない!!」
「ランスさん、そりゃあひでぇな。どこにそんな証拠があるんだよ」
「そうだぜ、証拠出してみろよ。」
「(おネエさん、面倒くさいよ。もう殺そうよ)」
小声でぶっそうな事を言うティラであった。
「ダメよ、ティラちゃん! 映像の魔道具出してもらえる?」
仕方ないなぁと映像の魔道具から、マッチポンプの現場を映像化していく。
ビガーがお金を貰っているシーンは再放送だ。
「あー、そこまではっきり言うからには何か証拠があるんだろうとは思っていたが……」
「ふへへ、カノウチさん顔悪すぎ」
「ラーセムも大して変わらんだろうが」
ビガー達はまだ余裕があるのかにやにやしている。
「証拠はあるの。だから、真面目に働いてもらえるかしら?」
「真面目にか……。くはは、バカらしい。」
「お店に嫌がらせをするとただ飯が食える」
「ただ飯を食った奴らを追い返せば護衛料が貰える」
「「「 旨い話をやめるわけねぇな 」」」
ビガー、カノウチ、ラーセムの3人の声が揃った。
「ランスさん、ここで提案がある。
1、俺達の仲間になる
2、有り金置いてこの町から出て行く
3、この世界から旅立つ
どうだ? 1を選ぶなら幹部候補にしてやってもいいぞ」
「4、ぼこぼこにされて更生させられる、がないわね」
「この人数でも余裕とはさすがはA級冒険者といったところか……、だがそこのガキはどうやって守る?」
「守られなくても僕は強いよ?」
「ぎゃははは、そうかい、僕は強いのか――――はれ?」
ラーセムの部下はティラの肩に手を置いた……はずだった。
「ちょっとティラちゃん!!」
「ごめんよ、おネエさん。僕は子ども扱いされるのと雑魚に触られるのが嫌いなんだぁ大丈夫だよ、血がかからないように止血してるからさ♪」
「ひぇーっ! 俺のっ、俺の手があぁっ!!!!」
部下の右手は消失している。
(血の描写がないからセーフね!)
『アウトですよ』
「てめぇ、やりやがったな!」
「まあ、待てっ! それじゃ交渉決裂だ、一応俺たちの装備は帝国の最新モデルだ何もできないうちに絶望しろ」
「さっき手首から先がなくなったことについてはどう説明するっすか」
『そこは触れないであげてください。恐らくビガーが言いたかったセリフだっんでしょう』
──ぼふんっ
「……リルガも狩りたい」
「リルガちゃんたら仕方ないわね、ケガはしないでね」
「僕も殺さない程度にやらせてもらうよ」
「天狐じゃねぇか! ランスさん、土産持参とはありがてぇ。
お前ら、さっさと異世界に送ってやれ。天狐は生け捕りだ、かかれっ!!」
ビガーの合図にいっせいに襲いかかるカノウチ達だが、もちろん次のシーンではす巻きになっている。




