表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/11

第四話 初めての海

四日目です。

前回の移動で一日半使ってるので、漁は翌朝になりました。

早朝に桟橋まで行ったら、皆さん既に準備万端でした。


そうそう、昨日言った穴の件ですけど、

とりあえず全員乗れるだけの救命ボートは載せてあるそうです。

海も見た事ない人間が船無しで陸に帰れるわけがないですから、退路の確保は重要ですね。

穴が開いたら魔法で魔物をどうにかしながらボートで全力で逃げましょう。


ただ、出来れば氷系の攻撃魔法で応急処置をして欲しいとの事。

でも、本来攻撃魔法はそういう用途ではないから、まあ、出来ればって事で。


早速海へ出ます。

今回は戦力に不安があるのでそこまで遠出はしません。

小型の船で網を引き、それを陸で引っ張る地引網です。

魔物のいる海でそんなのやったら網が破れるんじゃないかと思いましたが、

この網は相当昔から伝わるとても丈夫な特別製の網。

きっと生成魔法か何かで作ったんでしょう。


丈夫な船もあればよかったんですが、残念ながらそれはありませんでした。

船なんて穴が開かなくてもひっくり返れば終わりですからね。

単に作らなかっただけかもしれませんが。


小型の船に同乗したのですが、思いの外何も起こりませんでした。

遠くに魔物っぽい影とかもありましたが、長居して船が沈んでも問題なので、無視してさっさと網を引きます。

友人は海上では役立たずなので陸で待機です。


網を引き終わり、これから皆で引っ張ります。

ですが、俺と船を操る船員だけは小型船に待機します。


網を引くのを見ていると、妙に網が重くなります。

急いで網の中を見に行くと、そこには案の定魔物の姿が。

網は丈夫だし、多少魚が傷ついても構わないとの事なので、魔物に向かって攻撃魔法を放ちます。

ひとまず凍らせてみましたが、そこまで応えているようには見えません。

けれど、暴れる力は弱まったので網が再び動き出しました。


他にも魔物を凍らせて回っていると、網の底が浅瀬までたどり着きました。

魔物も網に絡まっていますが、流石にこのまま近付くのは危険です。

ザバザバと海に入っていった友人が何度か剣で網ごと魔物を叩くと、上手い事魔物だけが倒せました。

……どんだけ丈夫なんだろうね、あの網。


その日獲れた魚をご馳走になった後、魚の干物を報酬として少し貰いました。

当面海はいいかなあ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ