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第十一話 道

十一日目です。

昨日は少し遅い時間までぐっすり寝て、魔物退治を少しやってました。


さて、そろそろ次の目的地を決めたいところですが、

そういえば、最終的な目的地などについて説明していませんでしたね。


気紛れに山の向こうへ向かった時点で気付いた方もいらっしゃるかもしれませんが、

現時点で最終目的地はありません。

いえ、目的地がないと言うとちょっと語弊がありますね。

正確に言えば、目的地への道のりが分からないのです。


最終目的はこの間も出会った魔王を倒す事。

その為には彼らが住む魔界を目指さなければならなりません。

けれど、生命界と呼ばれる俺達の世界と魔界を繋ぐ道は

魔王が代替わりする度に移動します。


しかも、それだけならただ探し回れば済む話ですが、

世界を繋ぐ道は目に見えるものではありません。

一見何の変哲もないところに道があり、そこから急に魔物が湧いたり、

逆にいきなり景色が変わって、二つの世界を繋ぐ道に入ったりします。


つまり、今できる事は三つ。

魔物の様子を観察して怪しい場所を探すか、

うっかり変な所に入ってしまった体験談を探すか、

しらみつぶしに世界を回って探すか。


ただし、道が大きかったり沢山あったりすれば三つ目や二つ目の方法でもいいのですが、

小さい上に数が少ない場合は一つ目の方法しか取れません。

秘境を含めて三次元的に世界を歩き尽くすなど到底不可能ですからね。

過去には天空や海底に道があった時もあるようです。


……実は、そうやって考えるとこの間の山道もちょっと怪しいんですけどね。

いきなり魔物達がどこかへ消えているのですから。

もっとも、山は広大ですので単に移動しただけとも考えられます。

魔王の技能もまだ不明な点が多いですから、まだ確定は出来ませんね。


で、ここからが個人的に本題なんですが、

行くべき場所が無くても行きたい場所はあるって事で、

何となく勇者の旅と無関係な面白そうな場所を目指そうと思います。


だって、どうせ適当に世界を回らなければならないなら

自分の好きな所へ行きたいじゃないですか。

どうせ何か支援を受けるわけでもなく自力で旅をしているのですから後ろめたさはありません。

本格的に魔王との戦いが始まったら自由に旅なんてできませんしね。

しかも、戦いが終わったらもう次の魔王に備える体制に入ります。

本当に行くなら今しかないんですよ。


と、本音はそんな感じですが、一応建前はあります。

そうやって他の人が行かない場所をメインに回る事で探索漏れを防ぐ事が出来ます。

これしかないんですが、全力でこれで押し切る方針です。

一応筋は通っているので反論はさせません。

ちなみに、友人には本音建前織り交ぜて、

どんな基準で世界を回ろうが結果は同じだと言って丸め込みました。


と言う訳で、次はどこへ行くとしましょうかね?

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