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和風民芸店Ⅲ ~再び会える日まで~

作者: 翠寿きゆま

私は一人の友と約束した。

友は私に言った。



「ねぇきゆちゃん!もしも私が死んだら・・・」


「やだ不吉な事言わないでよ。あなたは死んだりしないよ~」


「ううん、ちゃんと聞いて、人の命は永遠じゃないんだもん」


「そうだけど・・・」


「私は新しい世界で待ってるよ。

また再び二人が同じ世界に生まれ変わって

出会う旅は希望への旅なんだってね!そう信じてるよ!」


「そんな事言わないでよ。頑張れ~負けないで!」


彼女は何も言わずその後はただ微笑んでいたように見えた。

そうだね。いっぱい苦しい思いしてきたんだよね。

ずっと見て来てそれを知ってるから無闇に生きろって

気持ちも少し酷な気がしてきたよ。

そんな事は彼女には言えないんだけど、もう充分闘って

きたのかなぁってね。

こんな事私が思うなんて・・・。

絶対諦めないって約束して励まして来たのに

でも・・・。彼女がそう思わせてくれたのかも知れないね。



いつかあの和風民芸店に彼女が訪ねて来て、私を

見て久しぶりだねぇと笑って答えてくれるのだろうか・・・。

被っていた麦わら帽子を畳の上に置いて水羊羹や

水饅頭を食べながら、暑いねぇ~なんて語り合いながら。



「私は幸せ者だ!あなたの様な生涯の友に巡り合えて」


生き方って大切だね。私はただ人が喜ぶ顔がみたいだけ、

悲しむ顔よりもね。そぉ人を不幸にしようとする人に本当の

幸せはやって来ない。待っているのは孤独でしかない。

あなたは私に何よりも素晴らしい人を思いやれると言う幸せをくれた。

人の命は永遠じゃない。

だけどその思いは未来へ続く希望となった。

いつか再び別の顔で別の名前を持って生まれ変わってもきっと

引き合えるんだって気持ちにさせてくれたんだ。

だから終りはないんだって今は確信してる。

そして二人だけの秘密。。。そして謎。

お互いに言えなかった事、言えた事。

それは誰にも秘密。。。私がいなくなったら謎のまま。

それも悪くないよね。



そして今私は泣いている。通りすがりの誰かが



「大丈夫ですか?」



と声を掛けるかも知れない。


心の奥底で



「ざまあみろっ」



て嘲笑う人もいるのかも知れない。


何も解らない。


だけど私が言える事は、たった一つ!



この涙は決して無駄じゃない。ってコト。



大事な事はただそれだけなんだってコト。





そして、、、有難う。友よ。

またいつか再び会える日まで!今私は笑顔だよ♪








2011年、10月1日、思ふ。

日記(そして再びまた会える日まで)より

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