錆びた断頭台のアルカ

辺境の村で「死体洗い」として蔑まれながら、どん底の生活を送る少年カイト。彼の唯一の友人は、頭に小さなノコギリの刃を持つ弱小の厄災獣（ディザスター）『ノコ』だった。カイトの夢は、いつかノコと一緒に、安物のパンにジャムをたっぷり塗って腹一杯食べること。

しかし、村の権力者・バロンの裏切りにより、カイトは生け贄として巨大な厄災獣が潜む地下坑道へと突き落とされる。絶望的な状況でバラバラに引き裂かれたカイトに対し、ノコは自らの命（心臓）を差し出す契約を持ちかける。

「カイト、俺の心臓をやる。代わりに、俺の夢を見せてくれ」

カイトが胸に現れた「錆びたボルト」を引き抜くと、全身から高速回転する銀色の刃が噴き出した。異形へと変貌したカイトは、圧倒的な暴力で敵を蹂躙し、復讐を果たす。

血の海の中に立ち尽くすカイトの前に現れたのは、王国の特殊部隊を率いる謎の美女マキヴェリ。彼女はカイトに「カイザー」という名を与え、彼を自らの「犬」として飼うことを決める。

「最高のジャムパン、食べさせてあげるわ」

欲望と暴力、そして「支配」が絡み合う、命懸けのビーストハントがここから始まる。