出会い
彼と私の1600日の記録。
これ以上の波瀾万丈はないんじゃないかと思うくらい、たくさん経験してきた思い出の数々。
少しずつ書いていけたらと思ってます。
拙い部分しかないと思いますが、そんな人生もあるんだな〜と思って読んでいただけると嬉しいです。
【事実は小説よりも奇なり】
この言葉がこんなに自分に合うと思わなかった。
2020年
コロナが本格的に流行る少し前、一つ年下の彼とはマッチングアプリで出会った。
本当にアプリを入れて数時間の出来事だ。
繋がってすぐアプリ内でメッセージのやり取りをしながら、彼がすごく馴れ馴れしかったのを覚えている。
繋がった次の日がお互い休みで、午前中なら予定空いてるとメッセージで話していたので数時間会ってみようと思ったのは彼のその馴れ馴れしさのおかげなのか、気取ってない感じが楽に覚えたからだ。
次の日、朝10時にお互いの中間地点である都内で待ち合わせして3時間くらいの制限の中、お店を見て周りスタバでお茶をする。
その間ずっと話していても苦にならない。
好きな俳優さんの話になり私の好きな俳優さんが出演している上映中だった気になっていた映画が、彼の地元でまだ上映していると言われた。
18時台の回だった。
私の午後の予定は友達と会うこと。
彼の午後の予定は病院と歯医者に行くこと。
彼と話しているのがすごく楽に感じて楽しかった私は友達に後日改めて予定入れたいと断りをいれ、彼からはまず都内の病院に行くから2時間待ってて欲しいと伝えられる。
了承して適当にブラブラして時間を潰していたら予定より早く彼の病院が終わった。
その後、初めて乗る電車で彼の地元へ。
そのまま歯医者に行くと伝えられ、付き合ってない人の施術を待つという中々ない経験をした。
歯医者が終わると駅を変えると言われて、歩いていたら「ここ俺の実家」と彼がマンションを指さす。
私が悪い人だったらどうするんだろうと思いながら、内心(きっと嘘でしょ)と思いながら「そうなんだ」と返し、違う線の駅に向かう。
16時前くらいに映画がやっている駅に着き、まだ早いからと観覧車のある商業施設で早めの夜ご飯を食べる事に。
とろろご飯が美味しいお店だった。
途中彼が「仕事の電話が入った」といい席を立って20分くらい戻って来なかったのには不安を覚えた。
戻ってきた彼にギリギリになっちゃうけど、一緒に観覧車に乗ろうと誘われ(時間大丈夫なのかな)と心配していたら「映画のチケットは予約してあるよ!」と伝えられて、ならいいかと思い観覧車へ。
漫画や小説が大好きな私は、頂上でなにかあるのかな告白かなと思っていたら乗る順番になりあっという間に頂上へ。
彼が自分のコートの胸元に手を入れたと思ったら、一輪の赤い薔薇を手渡され
「こんなに楽で楽しい人は初めてです。付き合ってください。」
と告白をしてくれた。
私も、
「私でよければお願いします。」
と伝えてから
「その薔薇どこから出てきたの!?」
とそっちが気になって仕方なかった。笑
その真相は、彼がご飯屋さんで席を立った時に本当は電話が来たのではなく、お花屋さんに走って買いに行っていたと教えてもらい(そんなことしてくれる人初めて!)とすごく感動したのと同時に嬉しかった。
映画が別の建物だったから2人で急ぎながら映画館に向かって、少し始まってしまっていた見る予定だった映画を見る。
その間ずっと手は繋がったまま。
(幸せだな〜)と思いながら、まさか自分が昨日アプリで出会った人と今日付き合っているなんて信じられずあまり集中して見れなかった。
もし彼が、悪い人だったらどうしようという不安も若干あったが(彼なら大丈夫)という謎の自信もあった。
映画を見終わって、元いた都内の駅まで送ってくれる事になり一緒に帰る。
駅に着いたらマックで少し話そうと提案されて、飲み物だけ買い席に座る。
少し緊張した面持ちで彼が
「実は俺、自律神経失調症なんだ。それでも付き合ってもらえるかな?」
と心配そうに聞いてきた。
自律神経失調症
私はその時、以前職場で働いていた友達もそう診断されたと聞いた事があったし、今日1日過ごしてみて気になる部分が何もなかったから
「そうだったんだ。話してくれてありがとう。大丈夫だよ。」
続けて、
「実は私も、吃音っていう上手く言葉が話せない時があるけどそんな私でもいいのかな?」
と返した。
吃音
それは私が子供の頃から悩んでいる事だった。
普段は普通にスッと出てくる言葉でも、五十音順のある一行が言葉の先頭にくると喉の奥で詰まってしまいその単語が出てこなくなる症状。
私の場合、その単語じゃなくても伝わる言葉だったら違う言える言葉で代用したら酷い時は、紙に書くか携帯のメモに書いて見せたりしたいた。
台本通りに読んでみてが苦手だから、学生の頃は順番に教科書を読むというのが苦痛で仕方なかったし男子にイジられていた経験があったから、彼からそれを指摘されなくなかったから先に伝えた。
彼が、
「吃音なんだ!全然気付かなかった。でも本人は辛いよね。専門学校で子供の病気だったら特性について勉強したけど、わからないことだらけだから教えてね。」
とすごく何事も無いように返してくれたのを覚えている。
こんな人の事を考えられる男性がいたんだ。
それも今までは興味を持たなかった年下で。
すごく嬉しいな〜と思いながら、感謝を伝えマックが閉店時間だったので駅のホームにある柱で続きの話をする。
私の過去の話、彼の過去の話、話せるだけ話していたら私が乗る電車の終電の時間が近づいてきた。
彼に別れを告げると、改札口まだ送ってくれ
「お守り」
と言っておでこにキスをされる。
なんだそれは!!!!
となりながら平常心を保ちながらバイバイをした、私たちの始まりの日。
もし続きが気になるという方がいらっしゃいましたら
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