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盗賊稼業も楽じゃない!  作者: 北極えび
第一章 ー蒼の洞窟ー
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メイジで混沌ってまんまやないかい!

登場人物


リシュ・レミルトン 駆け出し盗賊

リティア・ウィンフィールド 先輩

シンシア・ルフィン パワー系プリースト

アリッサ・ハーメイ 放し飼いサモナー

ララ・ヘルミナ お子様メイジ 雨ガッパ

ジーン・トアロ 脳筋ウォリアー

 洞窟の中に入るとひんやりとした感覚と目の前に碧い鍾乳洞のような

氷柱が沢山見えてきた。体感温度が違ってくるとララが言っていたけど、

その通りだとしても早すぎないか。まだ序盤なのに一気に下がった感じする。


「あれ、こんな近くに復活場所あるんだ」


 女神像が見えて来るとアリッサが駆け寄って行く、入り口から約3分くらい

だろうか、凄く近い。街の礼拝堂にある女神像と違って妙に神秘的だ。

おそらくこの状況からそう見えるのかも知れないけど、同じモノとは思えない。


「まぁー、昔は第二の像までに倒れる冒険者も多かったからの」


 いつの間にかパーティーの先頭を歩いていた先輩が話し始めた。そういえば

シーフの役割として偵察が含まれて、探索の場合はパーティーの一番先に行く

ものだって言っていたっけ。数年前、第二女神まで進む事が大変だったのか


「そうね、今は舗装もされて観光に力を入れてるけど

 私が経験した時は、まだ上層でもモンスターと出くわしたのよ」


「えー じゃぁいまはもういないの?」


 シンシアの説明に女神像の前で祈り終わったアリッサが驚いていたが、

観光に力を入れてるって初めて聞いたぞ。ちょっとしたアトラクション風に

してるとか?ここって主に鉱物資源の採掘が行われていると聞いたけど。


「そーねぇ、上層では数年前から近衛兵や傭兵が討伐隊を組んで魔物を

 一掃しているし、中層との入り口を管理しているから出会うのは難しいかも」


「ふーん、ちょっと期待してたのになー」


 シンシアが経緯を説明しているが、その事を聞いたアリッサはつまらなそうに

道具袋から水筒のようなモノを取り出して一口飲んだ後、隣にいるララに手渡

していた。期待していた事がそうじゃないって、気持ちは分かるけど安全なら

その方が早くパーティーでのクエストを達成できて街へ戻れる。


「でも中層は気を抜けないから」


「そやな中層から本番や」


 共に経験してるからか妙に息の合うお子様メイジと先輩。中層ってそんな

場所なんだ。ここ「上層」より、さらに気温が低くなるって事も考えられる。


「とりあえず第二女神まで行ってみましょうか」


 腰のポシェットから地図を出して広げた俺は、皆に女神までのルートを

指差して、目指すべき位置を目視してもらった。経験してる人は分かって

いる事だと思うけど、アリッサと俺が初めてで、ジーンも経験ありそう。



 歩いて1時間くらい経った頃。すれ違う冒険者や旅人も稀になり、

遠目に第二の女神が見えてきた。半ばウォーキング集団になりつつあるけど

ララの歩調に合わせているので、雑談交えながらゆっくりと進んでいた。


「そういえば中層に行くのって、戒律の宝石が必要じゃなかった?」


※アライメント:戒律

秩序:善 中立 混沌:悪の3つに分けられた属性。


「え、そうやったっけ?」


パーティーの真ん中で昨日のローブとは違って、いつの間にか雨ガッパ姿に

なったララが唐突に話し始めた。一体どうやってその格好に?上から羽織って

いる感じだけど、鍾乳洞っぽい洞窟だから雫が滴り落ちてきていて、

外との温度差でそうなっている可能性も、単に濡れるのが嫌いってのもある。


「犯罪者対策でそういう取り決めになったのよ

 重犯罪者で脱走した者はスキルも戒律も剥奪されるから」


 なるほど戒律を奪われた者は犯罪者なので、ここから抜けて下層の街へ

逃げる事を防ぐ為の対策なのか。一番罪が重いのはスキルによる犯罪と聞いた。

 ステルスもそうだけど、街中で魔法なんて使おうモノなら被害が凄そう。


「わたしとアリッサは探索するので持ち歩いてるけど皆持ってるの?」


「持ってるで。そういえばうち、皆のアライメント知らんわ」


 先輩の言葉に端を発して”第一回アライメント別会”が始まった。

俺もチュートリアルの頃から持っておきーやと言われていたので、自分の

戒律を示す「シトリン」をペンダント風にして首から掛けている。道具屋で

戒律石下さいと言えば宝石を買えるので、後の細工は彫金師に頼むのが通例。


「こっち秩序、真ん中中立 そっち混沌やな」


 秩序の方に並んだのはジーン、シンシア、ララ。中立は俺。

混沌がアリッサとリティア。


「あはははは、混沌って!予想通りだわっ」


「・・・(ジト目のリティア先輩」


 なにかツボに入ったのか先輩を指して大笑いの雨ガッパ魔法使い。不穏な

空気が漂う中、アリッサにツッコむ先輩にそこはかとない優しさを感じた僕。


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