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盗賊稼業も楽じゃない!  作者: 北極えび
第二章 ー古代の暴君ー
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厄介な敵

登場人物


リシュ・レーン 駆け出し盗賊

リティア・ウィンフィールド 姉御 背後からの刺客

シンシア・ルフィン パワー系プリースト 姐さん

アリッサ・ハーメイ 放し飼いサモナー かぴばら

ララ・ヘルミナ お子様メイジ 雨がっぱ 蝶

ジーン・トアロ 盾ありウォリアー

マリア・ヴェルナーデ ドリル

ジェフリー マシュマロボディ

ルーファス 大剣メイジ

ティアナ 意識高い系のプリースト

リリィ  トゲ 魔法少女 倍返し

ガルシア ヒゲ面

ウォーレン・ジーク シーフのマスター

ー戒律の間 中立ー


フード姿で鎌を持ったモンスターが後ろを向いた隙に近づいて

中を確認しようとしたら、ガルシアがある事に気づいた。


「あの地面、魔法陣の形だ

 あいつはその上を巡回してる様だな」


確かに部屋の中の地面の全てに魔法陣のような文字が刻まれ

あの薄気味悪い鎌のモンスターは一定のリズムで魔法陣の中を動いている。


「近づいてくるよ、離れよう」


リリィの言葉で俺達は部屋をどうにか見える場所まで後退した。


「ここで待ってて、ステルスで見てくる」


あいつの隙をついて部屋の中がどうなってるのか

ステルスなら可能だと思った俺は2人にそう告げたが、


「いや待て、俺はああいうタイプの敵と戦った事があるが

 その系の亜種なら赤外線の様な探知能力を持っていてステルス無効のはず」


敵の動きを見ながら自分の経験から語るガルシアの目はやめておけと言いたそうだった。


「って、でもどうするのよ、盗賊のステルスなら

 いけるかも知れないんだし、ここで燻ってるより試してみなさいよ」


ほんとコイツは、と思ったがステルス無効の敵がいるとは

知らなかったのでガルシアの言うのが本当かどうかやってみるしかない。


「わかったよ、あいつが背を向けたら近づいて中に入ってみる」


俺は部屋の中を巡回してる死神っぽいやつの動きを観察し、

こちらに背を向けそうになったらステルスを使い、中に入ろうと試みた。

死神の様な敵は空気が漏れるような”シュー”という音を立てながら

魔法陣の上をゆっくり移動し、俺に背を向けた所でステルスを発動し中に入るが


「うわっ、こいつ、気づいてる!」


一歩だけ足を中に踏み出しただけだったのだが、

あのモンスターはヘイトをこちらに向けて鎌で襲いかかってくる。

”食らったら致命傷になるかも知れない”


物理防御がまだ低いのもあるがシーフは攻撃をなるべく受けないで

交わすのが基本、食らったらヒーラーの負担にもなってしまう。

俺は敵の鎌の攻撃を前方に飛んで転がるように避ける(ローリング)で

回避すると携えていた短剣を抜いて構えた。


「ねぇちょっと、あれ見つかってるわっ」


リリィが俺の動きを見て判断したのか相手にステルスが通じてない事を呟いた。


「やはり通じてなかったか、いいか、お前はここにいろ」


そういうとガルシアは部屋の中を目指して駆けてゆく。


「こいつ、赤外線って事は目で敵を認識してるわけじゃないのか」


となると体温並みの熱を発するも無効なのかも知れないという考えが過ぎった。

ステルス、デコイ無効とは厄介すぎる。


「リシュ、大丈夫か、やはり無効だったようだな」


距離を取って対峙しているとガルシアが中に入ってきて

ちょうど背を向けていた敵に素手で殴りかかっていった。


「俺がヘイトをとったらお前は早くここを出ろっ」


「どうしてっ?あんたはどうするんだ?」


意外な言葉だった、リリィが向こうにいるのもそうだが

3人でダメ元で戦う手もあるはずだ。


「言ったろ、俺には用事がある、ここから入口の女神に戻るさ

 お前はあの子と仲間を探してるんだろ、別の道を探すんだ」


そういうとガルシアは俺の手を掴んで部屋の外に投げ、

向かってくる敵の鎌を両手で掴んでいた。


「はやくっ きっと道はある、あの子を守ってやれ」


ガルシアが本気だと分った俺は頷いて、リリィのもとへ走った。


「リリィ、急いでここから逃げるんだ」


後ろを振り向かず走ってきたが、リリィの元へ着くと

なんか様子が変で、信じられないという表情だった。


「あれ・・・見てよ、さっきまでの魔物が消えたんだよ」


そんなバカなと振り返るとガルシアとモンスターの両方とも消えて

空間に静寂だけが残っていた。


お読み頂き有難うございます。

拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。

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