一陣の風
登場人物
リシュ・レミルトン 駆け出し盗賊
リティア・ウィンフィールド 先輩 背後からの刺客
シンシア・ルフィン プリ盾ゆるふわ系姉さん
アリッサ・ハーメイ 放し飼いサモナー
ララ・ヘルミナ お子様メイジ
ジーン・トアロ 盾なしウォリアー
マリア・ヴェルナーデ 螺旋階段
ジェフリー マシュマロボディ
ルーファス 大剣メイジ
ティアナ 意識高い系のプリースト
ウォーレン・ジーク シーフのマスター
木材にどんな種類があるのか詳しくないけどこの洋館、造りが古いとはいえ、
堅い木材を使用しているらしく、痛んでいる箇所は入口付近より分りやすい。
でも、まだ日が落ちてないから足場が見えてるワケで夕闇が迫って来たら明
かりがないと暗闇のデバフ。しかもナチュラル、自然派ってスゲーぜ。夜の暗
闇の中で物を見れる夜目ってどうやって鍛えるんだ、視力が悪いのなら遠くの
緑って聞いたけど、うーん。いまいち夜目の取得方法が分からないぞ。
”あ、そうだ。先輩に、シーフが2人いて前衛が探索に出たら後衛の場合どう
するのか参考として聞かないと”
暗くなったらどうするんだろうと考えながら前を行く先輩達を見ると、左に
ある廊下側からゆっくりと進んでいる。シーフ2人がいるパーティーってそう
そうない気がするんだよな。主な仕事が「宝箱の解錠」になるのならだけど。
「どうしたの?さっきから先導してるリティア達の方ばかり気にしている様に
見えるわよ。夕闇が迫っているのを考えているのなら問題ないわ」
「あ、いや。先輩に聞きたい事があるので様子を見て話そうかと思ってたんで
す。でも戦闘の前だし、邪魔になるのかなぁとか」
「まあ、前衛の方、緊張してる感じではあるわね。相手が相手だから仕方のな
い事だけど」
先輩達の動向を見ていたら、後ろに居ると思っていた魔法職組のララ先生が
俺の隣に居て、前衛の方ばかり気にしている事にツッコんで来た。
確かに夕闇が迫ってきたらと考えてもいたが、どうやらそれは心配無用と口
にしていて、先輩に聞きたい事があったけど、紫蜘蛛との戦闘前なので余計な
労力になるかもとララ先生に話していたのだが、もしかしたら先生も知ってい
るのでは?なんせ図書館で先輩と一緒だったしPTの経験もかなりある。
「あの、もし知っていたら教えて欲しい事があるのですが、構いませんか?」
「ええ、だけど内容によると先に言っておくわ。シーフとしてのスキル回りは
経験がないので見聞きした事になるから、そういう話しなら後でリティアに
確認して頂戴」
前衛で先輩以外の2人は何だか表情も真剣になっているので、そこに入り込
んで先輩と話す勇気もなく。ララ先生なら、先生なら知っているのかも知れな
い。そう思って聞いてみたのだけど、シーフに転職した経験がないという事実
いやまあ現職がメイジなのだから魔法系が得意なのは当たり前なのだが、内
容によると先手打たれてしまっては、正直言い辛い。
「あ、有難う御座います。いえ、スキルというより立ち回りの話しになるので
すが、今みたいにシーフ2名居て前衛が探索に出た場合、後衛のシーフはど
うしたらいいのかなー?と、前衛の代わりに前へ出るべきなのでしょうか?」
「なるほどねー。そう考えると近接系の職って色々大変だねー。あ、シーフか」
「いやあの、アリッサも聞いてた?てっきり蜘蛛の事を考えているのかと」
どう、ララ先生に伝えようか迷ったけど、ここは率直にシーフとしての立ち
回りに関してと話して現在の状況と同じ、パーティー内にシーフが2名居ると
探索に出る1名の代役を担うのか?その事を聞いてみたら、いつの間にかアリ
ッサが俺の隣に来ていて、近接系を大変だねーと謎ムーブしていたがシーフと
言い直したのには「弓」やら投げモノを使えば遠距離でも可能だからだろう。
「ララちゃんと何の話しをしてるのって思ってさー。まああの蜘蛛さんはゴー
レム君の仇でもあるからきっちりトドメ刺すよー。その為に装備して来たし」
「そういえば先輩が正装だって言ってたね。普段というかギルドに行く時とか
どうしてるの?こういったミッションとかでもさ」
「うーん、気分次第かなー。普段はここまではしないね。今日は特別、ゴーレ
ム君の命日だし。あの子は大器晩成型だったのだ(過去形」
先生と俺の話しを聞いていたと言っているので、そういえば正装だとも言っ
ているのを思い出して質問したのだけど普段からラフという事か、さすがアリ
ッサだぜ。今の装備は元仲間の仇討の為。アレ数分くらい友に戦った後、正気
を失くして暴走した記憶もあるが、おそらく気のせいだろう。それにしても案
外というか意外でもあるけど、アリッサって仲間に対しての思いが強いのか。
”大器晩成型って・・・アレで完成形じゃなかったのなら他にもありそう”
「アリッサに関しては私が指導役として見ているので、特別に許されているっ
ていうのもあるわ。それよりさっきの質問の事だけど」
「す、すみません。メイジの正装って気になったのでつい、何か知っている事
があるのなら是非教えて下さい」
ゴーレムの事をあの子と呼んでいた事と大器晩成型というのが気になって脳
内でツッコみ入れながら他にもゴーレム居そうと考えてたら、ララ先生が話し
てくれたので、普段のアリッサがメイジギルドで特別扱いなのはララ先生が面
倒を見ているからだというのが分った。2人の見た目だけだと完全に逆っス。
「そうね。まず今の貴方とリティアの間ではレベル差がある事は理解出来るわ
よね?前衛と後衛のレベル。探索やミッションを行う場所も重要になるの」
「あっ、そうか。俺、完全に頭の中から抜けてたというかスっ飛んでました。
先輩と俺じゃレベルも扱えるスキルにも差がありますね」
メイジの正装だと聞いたけどララ先生の場合、どうみても良い家柄の子にし
か見えない。うちの近くだと伯爵か子爵どっちなのか覚えてないが、俺が幼い
頃は居たと聞いた。今はもう王都に移ったのかも知れないけど。そういう見た
目のララ先生から、的確を通り越してクリティカル並みの発言にショックを受
けた。先輩とのレベル差やら全く考えてなかったわ!シーフの数だけしかっ。
「それに場所ね。ここは街中、こういった安全圏に入る場所だと前衛の代わり
として前に出る必要はないと思うわよ。これが外なら探索中だけ前にとか有
り得るかも知れない。そこはリーダーの判断や状況次第という所ね」
「・・・(唖然としてほぼ絶句中の僕」
「ありゃりゃ、そういえばララちゃんの言う様に街の中だね。でもなんで居る
んだろ?大人の都合と考えても山の中の方がご飯が一杯あると思うんだ」
/(^o^)\ナンテコッタイ。ララ先生が口にする度に自分の浅はかさに、
アホな質問だったわっ!としか思えなくなって、茫然自失でブラックアウトし
そうに。そんな俺を尻目というか全く関心を示さず、思考回路がラビリンスな
アリッサさんは巨大蜘蛛が街中に居るという事に疑問を持ってしまっている。
「そういう問題ではないの。アレニェを強引に動かしても戻って来る。
この場所自体に生まれた頃からの制約があるのよ」
「あ、そっか。実家みたいなモノなんだ。それだと他の所って嫌だよね」
「実家・・・。ともかくそういった経緯があると理解してもらえればいいわ」
アリッサ側の思考だとこんな古い館より、もっと広くてご飯となる獲物が
ワンサカといる山の方が良いという。至極真っ当なご意見、アイツデカいし。
それを聞いたララ先生がアレニェを移動させても戻って来るので、この館で
の制約があると話したら「実家」と口にしたアリッサさんに対して引き気味。
「なるほどねー。まあでも必ず居る場所なワケかー」
「・・・アリッサの発言に何かしらの意図を感じたけど、あえて無言のララ」
※ちょっと事情があって途中ですが書いた分を載せてます。
お読み頂き有難うございます。
拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。




