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盗賊稼業も楽じゃない!  作者: 北極えび
第二章 ー古代の暴君ー
43/345

ゴーレムくん

登場人物


リシュ・レミルトン 駆け出し盗賊

リティア・ウィンフィールド 先輩

シンシア・ルフィン パワー系プリースト

アリッサ・ハーメイ 放し飼いサモナー

ララ・ヘルミナ お子様メイジ

ジーン・トアロ 盾なしウォリアー

マリア・ヴェルナーデ 螺旋階段

ジェフリー・スチュアート ミケポの盾

ルーファス 大剣メイジ

ティアナ マッドネス・オーガ

<古怪の館:推奨Lv13~25>


 マッチングセンターでミッション受注表を書いた俺達は街の中心より

少し西側の方にある老築化した古い館へとやって来た。

 この場所は子供達の間でも有名なお化け屋敷で、絶対に近づくなと

耳が痛くなるほど聞かされていたが、まさか蜘蛛ミッション場所とは


「討伐の対象はこの館を住処にしてるデュークスパイダーというヤツで

 数が多くて屋内なので、狭い所だからスキル使用時は気をつけてくれ」

 

「ふーん。寂しい感じだけど、そんなに広くないんだねー」


「いや、外と比べてって事じゃないかな。アリッサの家程じゃないけど

 相当広そうな敷地だし、造りが古風だからそう感じるんじゃない?」


 ミッション対象などの説明をしてくれているジーンを見ていたら、

スキル使用の注意を聞いてアリッサが狭そうとツッコんで来た。

 魔法って範囲系もあるからだろうと思ったけど、室内で、外で使う範囲魔法

をヤルつもりなのかも知れない。かなりの年代モノだし出来る事なら傷を余り

つけたくないのだけど、そういった感性は人それぞれだからなー。


”それとアリッサが手にしてるブツ。あれで何かを試したいと話していた”


 館の入り口付近を見ながら確認している俺たちとは別で、シンシア姉さんは

自身の経験から何かを思い出そうと考え込んでる様子だった。

 このメンツで一番の経験者だからココへ来た事があっても不思議じゃない。


「ジーンさん。確かその蜘蛛、足の先に爪があって回転する様な範囲攻撃を

 してきませんでした?それが厄介だった記憶が」


「そうなんだ、あの攻撃を食らうとノックバックを起こすので盾や近接が

 バラバラになってしまう。前兆が分からないので皆、気をつけてくれ」


 思い出したシンシア姉さんとジーンのやりとりを聞きながら、アリッサが

前兆?という意味が分からない感じだったので、おそらくその行動をする前の

予備動作的な。ソレをしたら次に必ず来る攻撃なんじゃないかと説明した。


「へー、あれだね。くしゃみをする前に手を口に持ってくる感じ?」


”何だろう。この子の感性はナナメ上。それもかなりの角度を保持してる”


「きょ、挙動としては似てるんじゃないかな。相手が人間じゃないけど」


 アリッサとそんな話しをしていると、遠距離攻撃用の弓を忘れた事を

後悔してしまった。近接でのスキルしかない以上、離れて攻撃する手段も

考えておかないと、そんな事はつゆ知らず中へ入って行く、ジーン達。

 館の中は冷ややかな空気と腐敗した木材の臭いに満ちて侵入者を歓迎

しない雰囲気が漂っていた。蒼では感じなかった、異質過ぎる不気味さ。


「あの蜘蛛達はどこにいるのか分らないが、グループでの縄張りが

 ありそうだ。上の方も注意しながら進んでくれ」


 ゆっくりと進む前衛のジーンは、床の至ところに空いてるある穴を

確認すると俺達にも頭上を注意するように促した。無言で頷いて注意を

払っていたが、もしかして最初にやって来た時、突然襲われたのでは?

という疑問も頭を過ぎって、この状態で先手を取られたらパニック必至。


「何か歩く度に音するのが楽しいね。子供の頃に履いたスリッパみたい」


「ア、アリッサちゃん。音がするのは腐っているので、いきなり落ちるかも

 知れないから、強く踏み込み過ぎてはダメですよ」


 俺の後ろにシンシア、アリッサと続いたが、どうもアリッサだけは子供の

頃を思い出して楽しいと言う。ミシミシという音が不快音じゃないなんてっ。

 中央の通路に向かって歩いていると、部屋がいくつも見えたが、どれも扉は

閉まっている。古めかしい蜘蛛の糸が至る所に散らばっていて、何処かに潜ん

でいるのは間違いない。気を張って進むと通路の奥で微かに動く影が見えた。


「ジーン。あの奥、影が動いてる」


 老朽化した壁に奇妙な影が動いているのをパーティの仲間達と確認した後、

目で合図し、ミッション対象のモンスターかどうか近づいていくと、1体のみ

確認できた。蒼の時の様にジーンが先にヘイトを取って後ろから皆でボコる

戦略を立てる様に提案して、それぞれが頷いた所で武器に手を伸ばすと。


「あ、ちょっと待って。これ試してもいい?」


「アリッサちゃん。それを試したいって言っていたよね。どんなものなの?」


「えっへへへ。パパが作った新作のゴーレムくんだよ魔力で大きくなるって

 話してたから戦闘に使えるはずだよ」


 戦闘態勢に入ろうとした所で、アリッサが手にした人形の様なモノを俺達に

見せて来た。泥なのか石なのか奇妙な褐色をしていて、とても人形?とは思え

ないが、アリッサの笑顔が満面で父親さんが造ってくれたのが嬉しいのかも。

 顔期待の新人ゴーレムくん。魔法生物研究で試作された魔法アイテムらしい。

これは戦闘が楽になるのではと期待が高まり、アリッサが手にした人形を床に

置いて魔力を込めると人間二人分くらい、約3メートルの大きさになった。


「うぉっ、こんな大きくなるのか!」


「何ていうか、こんだけのモノ作れるって一体・・・」


「よーし。じゃぁ、このゴーレムくんに盾役だっけ?になってもらって

 後ろから皆でコテンパンに倒そうーっ」


 ジーンがその大きさに驚きで声を上げたが、俺は製造者のアリッサの父に

対して、その幅広い知識とどんな人物なのか興味が湧いた。

 アリッサの掛け声で蜘蛛をとっ捕まえにゆくゴーレムくん。ゴツイ両腕で

がっしりと蜘蛛を挟んでいる所を全員でボコると相手は範囲攻撃も出来ない

まま光の粒子となって消滅していった。


「凄い楽だっ!こんなに簡単に倒せるなんてっ」


このミッションで相当苦労したジーンは感激のあまり涙が流れてる風に見えた。


”まあ、蜘蛛さんからしたら聞いてない!だろうなー。このゴーレムくん”


お読み頂き有難うございます。

拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。

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