パーティプレイ
登場人物
リシュ・レミルトン 駆け出し盗賊
リティア・ウィンフィールド 先輩
シンシア・ルフィン パワー系プリースト
アリッサ・ハーメイ 放し飼いサモナー
ララ・ヘルミナ お子様メイジ
ジーン・トアロ 盾なしウォリアー
マリア・ヴェルナーデ 螺旋階段
ジェフリー・スチュアート ミケポの盾
ルーファス 大剣メイジ
ティアナ マッドネス・オーガ
さっきの場所へ向かっている最中に頭を過ぎっていたのは、
1匹を盾役が挑発して皆でボコる。おそらくは単純な事なのだろうけど
こういったミッションに重要なのは、敵の周回位置や攻撃パターンなどの
”いわゆる「慣れ」がないとグダグダになってしまうと先輩が言っていた事”
おそらく回数をこなしていく過程で、応用出来るモノが色々見えてくる。
蒼の皆で集まっていた時に聞いた「プリ盾」もロードが復活するまでの代用。
デコイだって敵の注意を反らす為に使う事が多い。数秒ならサンドバッグ
として活用出来る。募集主でもあるジェフリーが、このメンツで一番慣れて
いるマシュマロボディだと思ったのだが、なぜか女が指示を出している。
「いい。あのニードルフェザーを挑発するの他のやつに気づかれないでよ」
「はい。さっきは向こうのも引っ張ってしまいましたが、今度は大丈夫です」
女は一匹で徘徊しているニードルフェザーを狙う様に言っていて、
単体を挑発するスキルを使う様に指示していた。どうもロードには何種類か
スキルがあるみたい。敵をまとめた場合に使う範囲挑発スキルを使うな
と妙にキレ気味に言っているのが聞こえて、さっきのが相当嫌だったのか、
丹念にジェスチャーまでして他の敵に気付かれても範囲ダメと指示している。
”ホント、このヒト何のジョブなんだろ。それさえワカラン・・・”
「わかりました!やってみます。ありがとうございますっ」
盾に指示をしてそのスキルまで知っているって事は支えた経験が
ないと無理だと思うのだけど、あれでヒーラーなのか聞くのが怖い。
なんでか語尾に”有難うございます”がつくジェフリーが単体で
周回しているニードルフェザーをこちらへ挑発すると、
敵はアタッカーにお尻をみせる形となってボーナスチャンス到来!
「これならヤれるわ」
そういってニヤけ顔で後ろから敵をボコる鬼神の様な女のひと。
俺は近接スキルの練習をしようと思ってはいたが、リティア先輩の得意な
バックアタックなどは、レベル的に習得できないので初期スキルで側面から
攻撃するサイドアタックで攻めていると、いきなりニードルフェザーが
こちらを向き始め攻撃態勢となり。え、あれ?急に何でって思ったら
「ちょっと何やってるの!敵がこっち向いたじゃないのっ」
と、片手鈍器はキレていたがこんだけ2人でダメージ与えたらこっちにも
敵意「ヘイト」は向くものではと思ったが、本職の盾役だと
こういう事もキチンと管理しているんだろうなとしか、俺は認識してなかった。
”しかし、盾だけ構えて棒立ちのマシュマロボデー”
記憶違いか、先輩に戦闘系の実践説明された時にパーティの盾役となる者は
ヘイトを維持するために、味方から受け取るスキルを使用するものだけど、
ジェフリーにはヘイトを維持するという概念がないかの様に突っ立ったまま。
近接アタッカーの方を向いたニードルフェザーはオーガがヘイトをとった
らしく、HP「体力」が少ないのか、尾による防御無視攻撃を乱発している。
”やべーっ、デコイさえCTまだだし、というか何でコイツは範囲挑発を
使わない!ヘイトがこっち来ているだから使うなら、今でしょ!”
あと少しで倒せそうな雰囲気が漂う中、クリティカル攻撃を出す姿勢の敵へ
あの大剣メイジのヘロヘロとした両手剣が、片手鈍器の視界を遮ったのか
”おでこに防御無視攻撃を受けて、華麗に消滅する片手鈍器殴り系オーガ”
不慮の事故とは怖いものである。あの大剣がワザとやった可能性も微レ存。
そんな即席メンバーで敵を1体倒した所で女が復活して戻ってきた。
「わたしの犠牲のおかげね」と言わんばかりの態度に、せめてジョブが
何なのか教えてくれよと不安を募らせる僕。
お読み頂き有難うございます。
拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。




