特殊な事情がありまして
登場人物
リシュ・レミルトン 駆け出し盗賊
リティア・ウィンフィールド 先輩
シンシア・ルフィン プリ盾姐さん
アリッサ・ハーメイ マジカルクラッシャー
ララ・ヘルミナ アデルちゃん
ジーン・トアロ 輩ウォリアー
マリア・ヴェルナーデ 螺旋階段
ジェフリー モヒカンロード
ティアナ 盛り髪修道士
リリィ ツン系魔法少女
アデル スイーツ系悪魔
アンベル スイーツ系小悪魔
リッティ 肉球ドクロ
ウォーレン・ジーク 紫オーラ
フィリア 海底アイドル
ティアナから説明しろと言われたけど、それがあまり得意じゃないとは
言い返せない。何て言うか先輩やシンシア姉さんなら「例え」を用いたりして
交わすべき所は交わす紙一重の攻防が上手い。俺との年の功なのだろうなー。
しかしどう話すべきか、まずコットンテイルという種族を知っているのだろ
うか、聞いた事もないとなると、フィリア様との関係もあってやたらに面倒っ。
”というか俺もフィリア様とコットンテイルの事、よく知らねーし!”
「どうしたのですか、言い辛い経緯があるのなら無理にとは・・・」
頭の中でちっさい種族のエレクトリカルパレードが見えてきそうな俺が、
頭を下にして目頭を抑えて考えていたら、覗き込む様にルメリアが顔を寄せて
いた。俺の様子を心配するその純粋無垢な眼差しに、今考えていたのがコット
ンテイルとフィリア様のご遊戯会。その為に俺達、呼ばれたみたいっス。とは
言えない!どうにか助け船的なモノはないものかとアニキを見たら、遥か先。
「これが孤立無援か。あ、いや、辛いというか説明が複雑になりそうなので
ルメリアさん達が他種族の事を知っているのかどうかなーって」
「それでしたら、ほらこれ。私も人間とノーム族のハーフなんですよ」
「へ?それって、つ、つ、角?だよね。髪飾りに隠れて分らなかった」
※この時のティアナはみずもの片割れ、みずくがココに居ない理由を父親と
兄に質問していて、2人のやりとりを見ていません。
支援のない圧倒的な虚無感に浸りそうになっていたが、ルメリアと目が合っ
たので、慌てて何か話させばと口に出たのが「他の種族」を知っているのか?
だった。よく考えると闘技会を行ってる地で、そこの出身なんだから知って
るというか、毎日見てそう。不意にそう頭に過った瞬間、ルメリアが自分の
髪を少し掻き上げ、コレといった場所に角が!しかもノーム族とのハーフ。
”受け付けで翼のある種族や奇妙な角。タトゥーが全身にあるのは見たけど、
ノームって何だ?ツノのある種族というのは分ったが、見た目は人間”
「皆さん、リバーガーデンに初めて来られたのですよね。だとしたら闘技会を
御覧になると驚かれますよ。色んな種族の方が居て」
「あははは、実は今日、申し込みをしている時に驚いたんですけどね」
「え?今、仰った申し込みって、闘技会に出場されるのですか?」
あの時、ルメリアみたいな角のある種族居たっけ?と思い出していたら、
闘技会に色んな種族が出場するので驚くとルメリアが口にし、それに対して
実は今日、その闘技会の申し込みをいに行ったと話したら驚いていた。
あれれ。そういう事もティアナから聞いてないっていう意味になるよな。
というか俺が最初に「鬼の顔の人やマッドネスオーガ」と思った理由に納得。
「ええ、うちのギルドマスターからのムチャブリで仕方ないっちゃ仕方ない
ですけど、ちょっと特殊な事情がありまして」
「あら、込み入った理由があるのですね。そういえばお名前を伺っていません
でしたね。ギルドという事はお姉様と同じなのでしょうか?」
闘技会に出るワケが、イケメン探して来いという理由とは、とても言い辛か
ったので、そこは濁す様な物言いになってしまったが迂闊にギルドと口にした
ので、ルメリアはティアナと同じなのかもと思っている模様。そして俺、まだ
自分の名前を名乗ってなかったわ。ここまでの流れで何となくタイミングを計
ってから、キリいい所で言い出そうと思ってはいた。
「そ、そうでしたね。言い出すタイミングを考えていたんだけど中々・・・。
俺の名はリシュと云い、お姉さんとは違うギルドに所属してるよ」
「えーと、違うギルドなのにお友達なのですか?お姉様はあまりこういった事
を話さなくて、バークレイルで修道士という職業になったと聞いてますが」
「うん。まあ、ティアナとは何回かパーティーを組んだ仲でさ。色んなギルド
の者達が集まったユニオンというので同じメンバーなんだ」
簡単に名乗ってティアナと別のギルドと話したけど、ルメリアからしたら
違うギルドというのが意外だったらしく、バークレイルで野良の時に出会って
なんやかんやで山羊頭さんやらクマさんやら一緒に戦った仲だしなー。
ユニオンというのを説明するのは俺よりティアナからの方がいいと判断して
黙っていたが、当のルメリアからはあまり理解してない様な感じがする。
「という事は別々のギルドなのに、ユニオン間のお友達という事なのですね。
ところでリシュさんはどの様なギルドに所属しているのですか?」
「へ?あ・・・えーと、それは知らない方がいい様な。少し前に行われた
ビーチバレーで嫌な目にあったばかりで」
「え、どうしてです?ギルドに入っている事で何か不快な思いをなされたの
ですか。リバーガーデンの催しモノでも、あのビーチバレーは人気がある
と聞いています」
しまった。ユニオンを通しての友達という認識から、俺のジョブが気になっ
たルメリアにビーチバレーでムカついた事を話してしまったら、余計に何故
そういう不快な気持ちになったのかと。なまじ地元であのビーチバレーが若者
に人気があると聞いてるからだろうけど。シーフって言うとなぁ、あんまり
この地でいい噂ないっぽいし。でもティアナの妹だからしょうがないかー。
「あのー、俺のジョブがリバーガーデンであまりいい噂を聞かなくて、
それで話そうか迷ったんだけど、気分悪くしたら申し訳ない。シーフです」
「えっと・・・シーフ?」
「あ、あれ、知らない・・・みたいですね」
一応、気分を害したら悪いという伏線を張っておいてシーフと告げたら、
ルメリアの表情は少し困惑気味。あれれー、街中で店やってる人達の間じゃ
シーフ崩れが悪さばかりしているので、関わりたくない感満載だったのに。
シーフと言わず、盗賊と伝えれば理解出来そうではあるが、それはちょっと
何ていうか、この場で口にするとダンディー父からも痛い目線が来そうでっ!
お読み頂き有難うございます。
拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。
第二章加筆修正中につき、更新遅めになります




