出て来たらこんな風ね
登場人物
リシュ・レーン 駆け出し盗賊
リティア・ウィンフィールド 先輩
シンシア・ルフィン プリ盾姐さん
アリッサ・ハーメイ マジカルクラッシャー
ララ・ヘルミナ アデルちゃん
ジーン・トアロ 輩ウォリアー
マリア・ヴェルナーデ 螺旋階段
ジェフリー モヒカンロード
ティアナ 盛り髪修道士
リリィ ツン系魔法少女
アデル スイーツ系悪魔
アンベル スイーツ系小悪魔
リッティ 肉球ドクロ
ウォーレン・ジーク 紫オーラ
どれくらい馬車と馬車の間を往復しただろう。前輪近くにある荷物が多い
のは女子達のだけど、俺たちと路上に置いてある数が明らかに違い過ぎる。
こっちへ着てから買い物する暇って、ビーチへ行ったくらいだと思うけど
バークレイルを出た時より増えてる。一体どこからかさっぱり見当つかんぞ。
女には七つ道具があると母から聞いていたが、それかっ!増加しているし!
「では2人とも、手数をかけるが辻馬車と荷馬車を預けに行ってくれ」
「はい。あの、戻って来たらそのまま中へ入っても大丈夫ですか?」
荷物を運び終えて路上でアニキ達と”参加方法”の事で談笑をしていたら
ローレンスさんが声を掛けてきたので、戻ってからそのまま裏口から入って
いいのか聞いてみると「ループタイにある象徴」は従事している者の証し
なので問題ないと言う。なので馬を預けたら、ロビーを探して行く事に。
「じゃあ行くか、この荷物どうやって裏から入れるんだろう?」
「うーん、大きめの手押し台車とか使うんじゃないかな。こっちに乗るね
あの角を右に曲がって、大通りに出ない道を進むよ」
アニキが気にしているのはあの数の荷物をどうやって裏口から中へという
事だと思うので、ローレンスさんが従業員と言っていたし、台車を使うん
じゃないかと答え。先に辻馬車に乗って先導し、停留場まで行くと告げた。
「それは助かる。そうだ、ジェフリー。マノンと一緒に居てくれ
アリッサに頼んでも”忘れてた”と言いそうだからな」
「ええ、僕が傍にいてホテルの中に入ります」
あ、そうか。マノンくんは執事服じゃないからループタイをしてない。
子供部屋に居た男の子の中で一番大きかったレニーの為に持ってきた服から
大きめの物を着ている。一人だと中に入れない、アリッサは好奇心で色々歩き
回ってマノンくんの事をほっときそうだし。ここはジェフリーに任せるのが
安心出来る。荷馬車へとアニキが向かって乗り込むと、俺は辻馬車を走らせ
さっき言った通りに直進して右へ進み、回り道をしながら停留場へと急いだ。
”帰り歩きになるのか、飲み物でも買って中心街から戻ってみよ”
◇
馬を預けた後、スカッとさわやか系のレモンジンジャーを歩き飲みしながら
少し前に先輩たちと見学に来た場所へ行ってみると同じ思えないほど人が多く
アニキと並んで歩けないくらい。人混みというのはこういう事かと納得しつつ
余り時間を掛けて見るワケにもいかないので、ホテルの裏じゃなくて正面から
入ってもいいんじゃないかとアニキと話して、そのままロビーへ向かった。
”あっ、これ付けてるからか、同じ使用人と思われてるの”
ローレンスさんが言っていた様に、確かにこっちを見てくる従業員の人は
目が合うと軽く会釈をしてくるのだが、良く見るとシンボルの色が違う。
俺たちのは真珠色に近くて向こうは薄紫色。もしかして色によって場所や
上下的な関係があるのかも。それかティアナ専用の召使いという意味合い。
”本低に居た使用人の色も違っていた様な。やっぱり何かを表してそう”
兄弟や親族、分家した繋がりなどで立場が強い方だとしても、俺たちは
期間限定でティアナに仕えてるから教えてなくてもいい、という事なのかも
知れない。そんな事を考えながらホテル内を歩いているとアリッサの姿が
見え、何をしているのか聞いたら2人でトイレに行って、リリィ待ちだと言う。
先輩達は奥の方にある休憩場にいて、部屋の鍵をティアナから貰えると
「それはもう部屋が決まっているという事か、別邸の様な3階立てという
造りではないから皆バラバラになっていそうだ」
「大丈夫だよー。男の子は皆一緒だって、私はシア姉ちゃんと同じ」
「え?先輩とかは?」
俺もアニキが懸念している事を思っていた。別邸と構造が違って2階まで
しかなく、お客もいるし。皆、部屋が違うんじゃないかと。しかしどういう
組分けなのか、男子は同じ部屋でアリッサとシンシア。先輩とアンベルさん
リリィとティアナが一緒。部屋の余裕がなくなったから、
俺たち一緒なのかも。ともかくティアナの所へ行かないと分からないや。
「この通路、どこ向かったらいい?人が多くてさ」
「真っ直ぐ行って左側に開けられてる扉あるから、その中だよー
というか一緒にリリィを待とうっ、出て来たらこんな風ね」
聞いた俺がバカだったーっ、アリッサならそう言うよなー。リリィを
待って4人で向かうハメになる。というかいきなり跪いてるんだけど
このお方は!リリィが出て来たらプリンセスの様に扱えと?冗談通じな
さそうだし、怒るんじゃ。いや、アリッサがやれと言ったで逃げれるか
「何をしてるのアンタら。またアリッサが何かしようとしてた?」
「あ、あれ。早かったんだね。そっちから来るとは思ってなかったー」
3人で迎え撃つ姿勢の準備をしていると後ろからリリィが声を掛けてきて
アリッサが驚いていた。どうやらトイレに入る道が何通りかあり、入った所
からリリィが出て来ると思っていた様だ。違和感を感じてあえて違う道を
選んだら、俺たちが見えたとも取れる。虫の知らせ的な察知能力がありそう。
「い、いや。アリッサと話してただけだよ。俺たち先輩の居る
場所が分からないからさ。リリィを待って4人で向かおうと」
「その割には3人とも姿勢が妙だったけど、私の見間違いかな?」
「や、やだなー。ちょっとした茶目っ気じゃん、さあ行こ」
どうも分からん。リリィは傍にいる人によって対応が違ってくるのだけど
アリッサとは仲が良いし、歳上だから落ち着いてる。アリッサの悪戯被害
をあまり受けてないと思っていたが、またって事はさっきも何かしたのかっ
「あのさ、アリッサがココに来てから問題あった?」
「うーん、問題ってワケじゃなくて、こういう所が初めてだからテンション
上がって、ホテル内の施設を見学したいって、参加しないといけないのに」
あー、それで。エントリーをしてくる様に言われてるから、先にそれを終わ
らせないとどれだけ参加するのか不明っていうのもあって、時間かかるかも
それに”エントリーする場所”を確実に把握してない。探す事になるしなー。
リリィとに案内されて進んで行くと、ティアナが座っている姿が見えて馬車を
預けて問題なく戻って来れたのを告げたら、俺とアニキに鍵を渡してくれた。
「少し状況が変わってしまって、男子は相部屋になるけど了承して頂戴」
「まあ、これだけ人が多いとな。想定外の事も起きるさ、荷物は大丈夫
だったのか?従業員が手一杯なら俺たちで運ぶが」
「それならもう部屋に運ばれてるで、うちらはエントリーもせないかんし
その場所が分かってないからの。早速行ってみようや」
ティアナの言う相部屋の事はさっき聞いたので、状況が変わった事に納得。
キレの良いアニキのフォローはさすがっ、俺も人手が足りないのなら荷物
運搬係りになろうと思っていたけど、もう運ばれてるとは。先輩も場所の
事を気にしていた様でティアナに断りを入れた後、皆で闘技会場へ向かった。
お読み頂き有難うございます。
拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。




