大海女神様との握手券
登場人物
リシュ・レーン 駆け出し盗賊
リティア・ウィンフィールド 先輩
シンシア・ルフィン プリ盾姐さん
アリッサ・ハーメイ マジカルクラッシャー
ララ・ヘルミナ アデルちゃん
ジーン・トアロ 輩ウォリアー
マリア・ヴェルナーデ 螺旋階段
ジェフリー モヒカンロード
ティアナ 盛り髪修道士
リリィ ツン系魔法少女
アデル スイーツ系悪魔
アンベル スイーツ系小悪魔
ローレンス 泣きの元騎士
ウォーレン・ジーク 紫オーラ
このビーチバレーに参加して黒光りを見た時、先輩たちと試合したら
どうなるのだろうと考えていたけど、結果的には作戦勝ちになったのか、
イベント自体の目的って女の子が多いから闘技会までの繋ぎというのも
あるのだろうけど、せめて黒筋肉達じゃなければもっと盛りがった様な。
”イケメン筋肉軍団なら違ってたかもだけど、遠いなー。つるぴかだったし”
「凄い声援だな。これじゃあ、リティア達に近づけない」
「あの男子組を初参加の女子が倒したのですから一躍有名人ですね」
アニキとジェフリーの言う様に先輩たちの周りに人だかりが出来ていて、
進む事も困難な感じだ。あれじゃこちらから会いにも行くのも一苦労。
地元の人じゃない、遠い所から来た参加者というのもあるだろうなー。
少し様子を伺っているとリリィはどうにか抜け出して、こちらへ向かって
これたので試合での賛辞を送り、これから何があるのか聞いてみると
「たぶん、今は休憩中だけど表彰式みたいのあるんじゃない
それよりアンベルさんは？メンバーに入ってるから探さないと」
そういや賞品があるんだったっけ、先輩に頼まれてアンベルさんを
探しに来たそうだけどマノンくんを追っていったきり、何処にいるのか
「ついさっき、マノンくんの飲み物を奪おうとして逃げられて追っかけて
いったんだよ。アリッサならマノンくんの場所がわかるんじゃない？」
「何だかよくちょっかい出してるね。同じ精霊で年下だからなのかな」
「どうだろう、アンベルさんは嫌がってるのを楽しんでる感じするけど」
その当人は姉妹揃って悪魔の手下なんだから余計にタチ悪そう。
この地にいたヤツってアデルの知り合いっぽい悪魔だけじゃないのかも
そもそも上下関係あるんかな。悪魔たちにも、より力をもつ者が上位へ
”それ考えたら、何でアデルだけ砂丘の奥に閉じ込められていたんだ？
リッチに「数百年ほど隠匿されていた」と語っていたけど、誰に？”
当時、暴君と呼ばれていたアデルより遥かに力の強い存在じゃなきゃ無理だ。
その辺の事をマスターやマリアさんは調査して知っているのだろうか、
アリッサの元へ向かうリリィを見ながら、そんな事を考えてしまっていたら
「しかし一体、優勝者の賞品って何なんだろうな（アニキ」
「先輩が「不明」って言っていたよーな
魔法のボートと水上ホウキが２位と３位なのは聞いたけど」
「ちょこっと来ている女の子に聞いた話しだと戒律別に違うそうですよ」
え？ジェフリーっ、いつの間にそんな話しを聞いてたんだっ
そういえばコイツら「船の上」でも他の女の子たちをナンパしてるから
注意してきてと言われたら、エドワードの事を探ってたからなー。
”その割りに近くにいる先輩たちとは深く関ろうとしないんだが、何でだろ”
自分の近くにいる異性と問題起こったらドコに飛び火するか、最悪
大火事になる可能性だってあるから避けているとか、険悪になるしなー。
旅の恥は掻き捨てっていうし、２人ともバークレイルへ戻ったら会う事ない
関係の方が「はっちゃけ」られるからとかだったりして。
「戒律って、確かリティアとアリッサは同じだったよな」
おおっ、ティアナの時に俺が注意した事を覚えていてくれたのかっ
「そうなんですか。じゃあ、リリィさんだけ違うんですね」
「いや、アンベルもいるだろ？アイツの戒律は分からないんじゃないか」
おいおいアニキ、あんたにはあの悪魔の使いの戒律が分からないと？
ジェフリーでさえ理解してるんだぞ。混沌以外ありえないだろーが！！
あれで「秩序」ならエクソシストのおっさんが気絶するレベルだぞ。
「いやあの、普通に混沌なんじゃないですか、アデルさんの仲間ですよ」
「あー、そういやそうだった。あまりにも皆と馴染んでるんで、つい、な」
まあ確かに、水着着て遊んでる悪魔の手下ってめずらしいよな。
そもそも何でアデルとバークレイルへ行ってないのか謎なんだけど・・・。
「あ、表彰式が始まるみたいですよ。アンベルさん見つかった様ですね」
アデルと同行しなかった事を考えていたら、ジェフリーから式が始まると
聞いた俺たちはもっと近くへと移動し、勇ましい先輩たちの姿を見ていた。
運営の女性から今回優勝した証しのメダルと何かを渡されたいたけど、
こちらからは遠くて、どんな品なのか全く見えない、豪華な袋に入ってる。
「何でしょうかね、あれ。袋に入ってるモノ？」
「うーん、さっぱりワカラン。リリィの方はチケットっぽい品だよな
受け取った後、凄い驚いているけど、そんなに大した物なのか」
やはり気になるのは「不明」と言われていた賞品。一体どんなモノなんだ。
声援は凄いんだけどアンベルさんだけは愛想がないというか面白くなさそう。
マノンくんに逃げられたから機嫌が悪いのかも知れない、ドコいったんだ。
”すでに自分で帰還してるのか、そうすれば追いかけてこれないだろうし”
閉会式が進行するにつれ、先輩に誘われて参加したけどリバーガーデンでの
いい思い出になりそうだ。気を張る闘技会も控えてるし気分転換的な意味でも。
「待たせたのー。いやー、やっぱ気分ええもんやな」
「お疲れ様でした。一躍、凄い人気者になりましたね
結局、不明って言っていた賞品って何だったんです？」
俺たちを見つけて駆け寄って来た先輩たちにどんな賞品か聞いてみたら
混沌のメンバーは「最新の水着セット」で特別製。特殊効果が凄いと言う。
パレオというらしいが男の俺にはサッパリだが、水属性系の効果なのかも
※碧海のパレオ 混沌の女性のみ着用可能な水着。
攻撃時の水属性が５０上がり、攻撃を食らうと確立でＭＰ回復。
相手からの魅了攻撃が無効になり、装備時に特殊スキル「セイレーンの魅声」
「そういえば、ここのお店にあった水着って専属職人の人達が作ってるって
言ってましたね。リリィは先輩たちとは違ってる様だけど、どんなモノなの？」
「それが・・・招待状というか、握手券？みたいなんだけど」
「へ？握手券？優勝でもらったものが？」
困惑するリリィから見せてもらったモノを見て、俺たち一同は
固まってしまった「大海女神フィリア様からの招待兼記念握手券」
「こ、こ、これった確か戒律の女神で中立を司ってる方ですよね？」
「うん、そやな。フィリアさんや、丁度良かったやん。中立やし」
「いやそういう意味じゃなくて、握手券て・・・アイドルかっ！」
そうツッコむしか道がない気がした。フィリアさんて軽い性格の人なのか
いやフィリアさんもか、フォルテさんはアリッサ並みだと言ってたし。
秩序のフォルマさんはマスターに口うるさく言うくらいだから男勝り？
”いつか会おうと思ってはいたが、何かだんだんと不安になってきたぜ”
お読み頂き有難うございます。
拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。
先日書いたエッセイでの財宝話はドキュメンタリー番組にしたらって
書くのを省いてしまってました。
