装飾品の特殊効果
登場人物
リシュ・レーン 駆け出し盗賊
リティア・ウィンフィールド 先輩
シンシア・ルフィン プリ盾姐さん
アリッサ・ハーメイ マジカルクラッシャー
ララ・ヘルミナ アデルちゃん
ジーン・トアロ 輩ウォリアー
マリア・ヴェルナーデ 螺旋階段
ジェフリー モヒカンロード
ティアナ 盛り髪修道士
リリィ ツン系魔法少女
アデル スイーツ系悪魔
アンベル スイーツ系小悪魔
ローレンス 泣きの元騎士
ウォーレン・ジーク 紫オーラ
相手側からの魔法攻撃が砂から氷の弾に変わってくると
先輩がリリィを庇う様に前に出て、その隙にリリィがボールを
地面に落とさない様にレシーブしてアリッサの方へ向けた。
※アイシクル・バレット アレナハルトの氷バージョン。
「何か、先輩の体がうすーく輝いてる感じに見えるない?(俺」
「そういえば、だがあれはダメージカバーじゃないぞ
アリッサ達から離れて、吸い取ったヤツがそれだ」
「でも見ていると、リティアさんは魔法攻撃を
全く気にしてないというか、ダメージが全然ないですね」
どういう事だろう、PIEが6しかない紙魔防だと思っていたのだが
ジェフリーの言う様に相手側の魔法攻撃を気にしていない。
「あんた達、分からないの?あれは装備品の効果だよ
本来は光属性の魔法「ルミナスヴェリタ」ってヤツ」
「装備品?先輩そんなの・・・あー、指輪と耳飾りかっ」
※ルミナスヴェリタ BISの光属性魔法。
支援系だが「福音の耳飾り」の特殊効果として補助向きに発動できる。
使用者の身体を魔法の波が包み、淡い輝きを放ちながら魔法ダメージを
激減するが闇属性だと軽減になり、同じ光り属性の攻撃だと倍増する。
戦闘装備は屋敷に置いてると思ったけど装飾品は付けていたのかっ
アンベルさんはどんな魔法なのか分かったみたいで嫌そうな表情をしてる。
光属性が苦手というか弱点なのかも、真逆のひとだしな。いちおー
「装飾品にそんな効果のあるモノもあるんだな(アニキ」
「俺も知らなかったよ、装備品は置いてきてるとばかり思ってた」
「他にもあるみたいだけどね。リティア並みのシーフなら
特殊効果のある装飾品を付けててもおかしくないよ」
そ、そうなのかっ、先輩の武具で聞いたのはあったけど装飾品は見逃してた。
よく考えたらマスターの指輪にも特殊効果あったんだから、あるわなー。
魔法攻撃を「無効」にまではなってないと思うけど、かなり余裕ある感じ
ボールがアリッサの方へいってので、どうするのか見ていると
そのままポーンっと相手側へ打ち返してるっ、その隙をついてリリィが
スキルを行使すると前の試合で見たのと同じ様に相手コートが凍りついて
バインド状態になるのか、誰も動く事が出来ず先輩たちが先制点を取った。
※アイスド・アース アイスバーストの上位魔法
「リリィは氷系が得意なのか?さっきもあれを使ったよな」
「うーん、そういえばメインの武器が氷属性のモノに変えてたから
氷というか水系を主体にしてるのかも」
確か杖じゃなくて短剣「アイスエッジ」とかいう名前のモノを使ってた。
メイジは属性が関係あると言っていたし、アリッサと違う道を選んだとか
”まあ、アリッサが何を得意としてるのかサッパリだけど
召喚なのに属性魔法も使えるし、威力も高いって欲張りセットかっ”
「ナイスやでっ、とりあえず先制点取れたしの」
「ええ、でも失敗しました。アリッサに攻撃系を指示してれば・・・」
「いや、それ実は考えてたんやけど、アリッサやと巻き添えが
多くなるかも知れん。おそらくいまの魔法の上位も使えるやろ」
俺の方からは何をこそこそ話してるのか内容は知りえないけど
先輩とリリィの間で考えがあるみたいだ。次はアリッサに攻撃させるのかな
「ええ、使えると思います。デバフ与えるのを使ってと頼んでるけど
アリッサがどんなのを行使するのか、そこまでは」
前の試合の時、リリィは相手側の主力選手にバインドをすればいいと
思っていたらアリッサは全員に砂の渦で鈍足になる魔法を放った。
リリィはINT値の問題でまだ取得できない魔法であり、その値が
ズバ抜けているアリッサはレベルで使える攻撃系は全て使用できるだろう。
「試合してる選手のみならええけど、
観客まで女神に送られたら、とばっちりもいいとこやで」
「それはアリッサもわかって・・・ないかな
そこに居たことが不運だったねー、ですませそう」
2人から離れた場所にいるアリッサはホケっとした表情で凍っている
相手側の選手たちが凍結の効果が切れて動けるのを待っていた。
「さっきリリィが使った吹き飛ばす魔法あったやん
あれなら範囲もそんな広くないから、アリッサに頼んでみるわ」
「魔法受けてからですよね?アリッサも魔力ためなきゃだし」
「そうなって欲しいけどの、出来る限りうちの後ろに隠れてーや」
リティアがリリィの方を気にかけているのは、アリッサは指輪以外にも
アンクレットとブレスレットを付けていて、それが魔法防御を高めている。
おそらく何かしらの特殊効果があるのだろう、とっておきかも知れない。
「何を話してるんだろ?相手が動けるのを待ってるっぽいけど」
「さあ、分からないが魔力を吸収してどこまで回復したのか」
俺とアニキで話していると先輩がアリッサの方へ行って、
作戦指示みたいな事をしているが、アリッサを動かすつもりなのかっ
”妙に笑顔なのが恐ろしいんだよ、観客ごと巻き添えにしそうで”
試合場から少し離れた木陰から俺たちは観戦しているが、
これ以上近づけないほど人が多くて、熱気も凄いから、
暑さが加速してジェフリーの体調が崩れるのを防ぐためでもある。
相手側の選手が動ける様になったので、リリィがサーブを打つと
ボールが相手コートに入った瞬間に、見た事もない雹の嵐が一面を
包んで、轟音と共に選手たちと周りの観客を吹き飛ばしている。
「ちょっ、アリッサ!それ違うやつやっ」
「えー、だって吹き飛ばすヤツって言ったから雹で吹き飛ばすのかーって」
「あー、そういう意味でとっちゃたんかリリィと同じので良かったんやけど」
呆然と見ている俺たちの横で大笑いしているアンベルさん。
アリッサが行使したのを知っているみたい、ほぼ雪嵐というか大粒の雹嵐。
もはやコートの中で何が起こっているのか不明なまま、嵐が去った後には
相手側選手の姿と最前列辺りにいた観客の姿もなく、先輩たちの勝利だった。
※ヘイルストーム メイジの水属性攻撃魔法。
広範囲に雹嵐を発生させ、継続ダメージの凍傷と鈍足のデバフを与える。
お読み頂き有難うございます。
拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。




