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盗賊稼業も楽じゃない!  作者: 北極えび
第一章 ー蒼の洞窟ー
22/345

経験が不足してるんで空気です

登場人物


リシュ・レミルトン 駆け出し盗賊

リティア・ウィンフィールド 先輩

シンシア・ルフィン パワー系プリースト

アリッサ・ハーメイ 放し飼いサモナー かぴばら

ララ・ヘルミナ お子様メイジ 雨がっぱ ヒヨコ

ジーン・トアロ 盾なしウォリアー

マリア・ヴェルナーデ 螺旋階段

 昔の炭鉱道といえど年月を経ているので、子供の足では歩き辛い。

幸いにも魔法陣の起動と同時に魔力によって灯りは保たれていて、

ララはまるで水溜りを避けるように足元のでこぼこを避けて進んでいく。


「おそらく、元の場所に戻る魔法陣があると思うのよね」


  同じように辿々しくララの後を追っているヘルハウンドは

アリッサが名前を”へるぴ”と名づけた放し飼いの子犬のような召喚獣。

 主人であるアリッサのいない事を不安がらない様に優しく

話しかけながら転移元の魔法陣に戻れる場所を当ても無く探していた。



ー始まりの魔法陣ー


 急激な閃光を直視した為に気を失ってしまったアリッサの目の周りを

水筒を使い布を湿らせて覆うとシンシアは俺たちの方を向いて心配ないと伝えて

くれた。一番近くに居たから、ララがどうなったのか見ているかも知れない。


「一体どういう事なんやろ。ララちゃん消えるなんて、転移したんか」


「そういう装置なんですよね?だったら転移したとしか」


 先輩は光に襲われる前のことを考察し始め、俺とジーン、シンシアに

どんな事をしていたか聞いている。転移装置ならドコかへ飛んだのでは?と

先輩に聞いたが、何が起因となってそうなったのか調べなければ分からず

仕舞いになってしまうからと返された。た、確かに原因があるハズ・・・。


「そういえば、アリッサちゃんが回しただけ?とか言ってた様な」


「ホントけ。光りが溢れる前やったら、アリッサが何をしていたか

 それさえ分かればヒント有りそうやの」


 シンシアは先輩にそう告げると、三つ目の像の方を見て、最初に見た時と

位置が違っていて、像が後ろ向きになっている事に気づいた。


「これやっぱり動かしてこーなってるのですよ」


「って事は、後ろ向きになったから発動したって事なんやな」


「んー、でもそれだけじゃないような」


 先輩とシンシアで考察してる中、圧倒的に経験が不足してる俺は完全に

空気だった。リドル「謎解き」というのがダンジョン内にはあると聞いていた。

 こういうのがそうなのだろうか。しかしナゼそんな仕掛けを?悪戯好きかっ

いや違う、ララが昔に戒律別で分けていたと話していた。一緒だとダメって

事は戒律が違う者同士だと争いが起こると、昔話で聞いた戒律間の争いか


「もう1度動かしてみましょうか?」


「いや、このまま転移できたら

 そこにララちゃんおるかも知れへんし。うちが行ってみる」


 おそらく先輩は自分が言い出した転移装置での事が、ララを転移させて

しまったという責任を感じているので、自分が探すと言ったのだろう。

 普段は結構ノリ重視でおちゃらけているが、こういった時は目つきが違う。


「先輩、ここは全員でいったほうが良くないですか。転移しているのなら

 バラバラになってしまう恐れも」


 ララが飛ばされたのなら、ここから同じ場所へ行くんじゃないのかと

思った俺はパーティーで来ているのだし、全員でと先輩へ話してみた。


「いやリシュくん。この装置何か怪しいんや、リドルがあるかも知れんし。

 うちには移動速度上昇のスキルあるよって、すぐ見つけたる」


※クイックムーブ シーフのスキルで移動速度を上昇させる。継承不可

スキルレベル上昇と共に速度と効果時間も増す。狩場探し等にササっと使える。


「じゃ、シンシア達は此処で待っといてーや」


「くれぐれも気をつけてくれ、あとこれ」


「有難く頂いとくわ。うち転移したあと魔法陣に触れちゃあかんで」


 ポケットから取り出した赤と青のポーションを先輩に渡すジーン。

赤が体力で青が魔力だっけ。魔法も使えるから両方渡したのか、粋な事をっ

俺がそう考えていると先輩は魔法陣へ踏み出し淡い光に包まれて消えていった。


お読み頂き有難うございます。

拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。

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