表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
盗賊稼業も楽じゃない!  作者: 北極えび
第三章 -イケメン探索指令ー
188/345

乳歯の吸血鬼

登場人物


リシュ・レーン 駆け出し盗賊

リティア・ウィンフィールド 先輩

シンシア・ルフィン プリ盾姐さん

アリッサ・ハーメイ マジカルクラッシャー

ララ・ヘルミナ アデルちゃん

ジーン・トアロ 輩ウォリアー

マリア・ヴェルナーデ 螺旋階段

ジェフリー モヒカンロード

ティアナ 盛り髪修道士

リリィ  ツン系魔法少女

アデル  スイーツ系悪魔

アンベル スイーツ系小悪魔

ローレンス 泣きの元騎士

ウォーレン・ジーク 紫オーラ

夕方18時頃。先に夕飯を食べる様にと、ティアナから言われた俺たちは

レニーと一緒にジェフリーが作った見た事もない料理を食べていた。

蒸し春巻きやフォーとか言ってたが、どこで学んだんだ。

あっさりとした料理なのは子供達の事を考えての事なのだろうか・・・。


「そういえばさ、俺が初めてアデルに会った時に見間違えたんだけど」


急に話しを切り出したのはレニーだった。

あの時の事を聞くのはトラウマじゃないかと思って避けていたが

夜遊び中でウキウキのあの悪魔っ子と最初に出会っていたのかっ


「どしたん?アデルちゃんに会った時に何かあったん?」


「いや、この辺りの言い伝えにさ、吸血鬼の話しがあるんだ

 そいつは疫病をバラまくって言われててさ」


きゅ、吸血鬼ってあれか!夜の貴族とかいう夜行性の人達。

知ったかぶりの知識しかないけど、血を吸わないと貧血になるんだっけ。


「ほーっ、そんなんあるんや。あれやろヴァンパイヤやっけ

 もしかして他の子が病気になってるの、そのせいと思ってるん?」


「・・・もう1人居たんだよ、あの座敷牢の中」


「え゛?(先輩と俺とジーン」


全く話しがワカラないので何故吸血鬼の事が出てきたのかレニーに順を

追って話してもらうと、レニーは古い館の掃除当番をしているスキをついて

外へ逃げ出したのだが、その時に座敷牢には他に5人の子供達がいて、

アール、ルピタ、アニタ、ナンシー、プラムという名前の子供達。


うまい事、館から抜け出したレニーだったが高原近くでアデルと出会い

追ってきた無法者たちから隠れていた所を見つかってしまった。最初に

アデルを見た時に吸血鬼だと思ったのだけど普通に話せるし単なる子供かと

安心したが、掴まって座敷牢に戻ると子供の数が1人減っていてアイツらが

連れ去ったと思った。今考えるとアデルと同じ眼の色をしていたという。


「う、うーん、その話しだけじゃあのー、それに子供やってんやろ?」


「うん、まあ、ごく普通に他の女の子と喋ってたんだけど」


「仮に1人だけ連れ去ったとして、君が逃げ出してまた館へ戻るまで

 どのくらいの時間だったんだ?(ジーン」


俺はその時に先輩と行動してなかったので館内部の事を知らないのだけど

レニーが言うにはおよそ40分くらいじゃないかと推測していた。

40分。先輩の前にアンベルが偵察していて、その時は子供達の数までは

見てなかった様だ。先輩が侵入した時に無法者は全員酔い潰れていたから

レニーを捕まえた上にアデルもいた事で祝杯をあげていた可能性もある。


「でも何でアデルを吸血鬼だと思って、その子をそう思わなかったの?(俺」


「だって昼間も平気そうだったしさ、夜に寝てたから」


「それ、普通の子供じゃないのか、アイツら日光に弱いんだろ?」


うーん、確かに弱点が日の光と聞いた事がある、あと銀製の武器とか聖水。

しっくり来る棺おけがないとダメとかもあったっけ。


「そうとも限らないよ、この辺の地域のヤツは昼間も動けるから(リリィ」


「リリィ、いつからそこに居たのっ?(俺」


「ついさっき、面白そうな話ししてたから聞き耳立ててたの

 私もう魔力残ってなくて氷作れないから充電中なんだ」


何か屋敷の裏手辺りで豪快な音してるなーと思ってたら

氷製造機になってたのか、ティアナがタライで運んでたのは見たけど


「いやいや、うちは知らんで、本当に昼間活動するヤツがいるん?」


「言い伝えだけどね、昼間から真夜中にかけて活動してて

 夜は寝ているんだって、疫病をバラ撒くかは分からないや」


リリィが知ってるのはウプィリと呼ばれ、別名「デイウォーカー」

※ウプィリ 東ヨーロッパに伝わる、有名な吸血鬼。昼間活動する

※デイウォーカー 元ネタは映画ブレイド(1998年)から。


「夜に寝てた・・・(レニー」


「言うてもなー、どんな子なのかワカランと打つ手ないで」


「じゃあ俺が似顔絵書くよ、結構得意なんだぜ」


そう言ってダイニングルームから離れて紙と色鉛筆を持ってきて

似顔絵を描き始めたが、出来上がったのは人間というより爬虫類。

それを見たみんなの表情も微妙というか表現に困っていた。


「う、うーん、こういう顔の人っているっていえばいるよね(リリィ」


「そやな、爬虫類顔て言うんか、こういうの」


「どっちかといえばイタチかミーアキャット風に見えるんだが(ジーン」


俺も見たけどトカゲっぽいんだが、みんな違う風に見えて困る。


「もっとこう、別の特徴ってないんかその子、一発で分かる様な」


「あー、そういえば何本か歯が無かったな。生え変わるもんなんだろ?」


”まだ乳歯かいっっ!!(俺とジーンと先輩とリリィ」”


レニーのいう乳歯の吸血鬼を探すべく作戦を立てた俺たちは

とりあえずローレンスさんには報告して馬車を借りて座敷牢のあった

古い洋館を調べて手がかりを探そうと決めた。


お読み頂き有難うございます。

拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ