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盗賊稼業も楽じゃない!  作者: 北極えび
第一章 ー蒼の洞窟ー
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シーフしか宝箱を開けれないの?

登場人物


リシュ・レミルトン 駆け出し盗賊

リティア・ウィンフィールド 先輩

シンシア・ルフィン パワー系プリースト

アリッサ・ハーメイ 放し飼いサモナー かぴばら

ララ・ヘルミナ お子様メイジ 雨がっぱ ヒヨコ

ジーン・トアロ 盾なしウォリアー

「ほらリシュ 毒消し薬だ」


 ジーンの呼び声で意識が回復した俺が知ったのは、とてもツッこまずには

入られない事だった。毒で朦朧として、何があったか分からなかったが

どうやら毒に侵された俺をシンシアが呪文で回復させようとしてたけど

精神を侵された場合の魔法で解毒しようとしていたので、いくら魔法を

かけても状態はよくならず、おかしいと分かってすぐに魔法をかけ直し、

一応という事でジーンが毒消し薬を取り出して俺に声をかけていたという。


”俺、死んでたかもな。ドジっ娘お姉さんのおかげで”


「ごめんなさい。どちらもキュアで始まるので、

 キュアボディとキュアマインドを間違えてしまって」


 ある意味絶妙な事をやってのけたシンシアだが悪気はないのだろう。

謝っている姿から、とりあえず一生懸命やってくれたのだろうと分かった。


”なんていうか双子の友達に声かかけたら違っていた的な?”


※キュアボディ 単体の肉体系異常を治す。プリーストのスキル

レベル上昇で治せる状態異常が増えていく。継承不可

※キュアマインド 単体の精神系異常を治す。プリーストのスキル

レベル上昇で治せる状態異常が増えていく。継承不可


 そんな生と死の境から復活した俺が先輩とアリッサを見ると、

宝箱の中身を吟味していた。どうやらこのお二人方は毒で女神送りになっても

女神像がそんなに遠くないので、走って戻って来れると。階層違うんだけどな


※女神送り この世界で死亡してしまう事の例え、霊体となって女神像に祈る

事でその場で蘇生可能。病と運命に紐付けられた場合はどうしようもない。


「これ錆てるけど、こーいうモノなのー?」


「そやな、中にあるのは基本的に「鑑定」するんやで」


「どーやって?あと、シーフしか宝箱を開けれないの?」


 中身を取り出して並べて、まるで日曜バザーの売人のようになってる2人。

アリッサは錆びている事が疑問の様で、先輩に教えてもらっているが、何だか

シーフしか宝箱を開けちゃダメというのが引っ掛かってるみたいな表情してる。

 パーティーの中にシーフがいる場合はそれがお仕事なのだけど、2人居るし


「鑑定はこのまま道具屋かよろず屋やな。

 アイテムによって廃棄、普通、良品、最良品ってあるの知ってるけ?

 この錆たのが良品か最良品でソケット数が多かったら高値で売れるんや」


「うーん。その辺あんまり分からないけど、光る原石になるかもなんだね」


 首飾り?の様なものを手にして顔の上から見ているアリッサ。先輩は

並べられていたアイテムを背負っていた空バッグに入れていく。

 宝箱からの知識はシーフなら覚えないといけないけど、鑑定するまで

自分のジョブに合う装備品かどうか分らない。入手したアイテムは基本的に

ランダムに配られるけど、ソケット数が高値になる事は教えてもらってない。


「宝箱を安全に開けるのがシーフのお仕事やけど、魔力で開ける事も

 出来るらしいで、シーフとプリーストが倒れた時の緊急用やって」


「緊急用かぁ、どうしてなんだろー?」


 さぁ?という感じで流す先輩に首飾りを手渡しながら考え込む

元かぴばら召喚士。傍から聞いてるだけじゃ、魔法で開けれる事に驚きっス。


「シーフでいう所の解錠率50%の運任せ。一か八かになるからですよ」


 先輩が戦利品を積め込むの見ていて、解錠の話しを聞いていたシンシアが

説明しているけど解錠率が50もあるのか、俺より高いのが軽くショック。


「ララちゃん、どんな魔法か知ってるー?」


「知ってるのも何も、あなた取得してるじゃないの。もう忘れたのかしら?」


「あー、そうだったねー。取得しておきなさいって言われたから

 昨日取ったんだった。シーフが居るからだっけ?」


 ん?よくワカランぞ。何故にシーフが居るから取得したんだ。その辺の事を

ララに聞いてみると、シーフがパーティーにいて女神送りになった場合の

緊急用。あくまでも経験として使用する場合もあるかと思っての事だそう。


”なーんか嫌な予感がするんだよなー。アリッサがソレを使えるのが”


※トラップリリース メイジとビショップのみ使用可能な

成功率が50%で罠の解錠を行う魔法だが罠の識別はしない。継承不可


「でも50%かー。今のリシュくんよりはわたしの方が

 解錠率高いかも知れないんだね」


 グサッとくる事を平気でいうアリッサにあんたもギャンブラーやなぁと

心の中でツッコみ半笑いの僕。やはり何か予感がする、虫の知らせ的な。


「で、でも緊急の場合だからね

 シーフとプリーストがいない時のソロ用と考えた方が」


 なんとなく次に宝箱を見つけたら問答無用で魔力を行使しそうなアリッサに

シーフが2人もいるし。ここはと念を押してみるが


”にっこにっこのギャンブラーアリッサ”


「さ、女神像まで歩いてそのあと昼食や」


 宝箱の戦利品をバックに詰め終わった先輩が先導する為に歩き出した後から

俺たちも中層の第一女神に向かって歩み出した。


お読み頂き有難うございます。

拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。

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