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盗賊稼業も楽じゃない!  作者: 北極えび
第三章 -イケメン探索指令ー
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植木職人の上級職

登場人物


リシュ・レーン 駆け出し盗賊

リティア・ウィンフィールド 先輩

シンシア・ルフィン プリ盾姐さん

アリッサ・ハーメイ マジカルクラッシャー

ララ・ヘルミナ アデルちゃん

ジーン・トアロ 輩ウォリアー

マリア・ヴェルナーデ 螺旋階段

ジェフリー モヒカンロード

ティアナ 盛り髪修道士

リリィ  ツン系魔法少女

アデル  スイーツ系悪魔

アンベル スイーツ系小悪魔

ローレンス 泣きの元騎士

ウォーレン・ジーク 紫オーラ

まさか直径2メートル近くある木をあんなにスパスパ切れるとは

恐るべし”風魔法”それを使用できるアンベルも敵側だとしたら

マズい相手だ。小さい上に異常な速さ、目視できない状態からあんなん

使われたら一撃で女神送りか重症にされるのは間違いない。


「なぁー、もうちょっと細かく出来ないか?(ジーン」


「はあ?なんで?切り倒したんだから別にいいじゃないの(アンベル」


おそらくジーンは屋敷へ持っていく事を考えて、もっと細かく出来たら

あとは運ぶだけなので、そうアンベルさんに聞いたのだろうけど


「さっきリシュとお菓子の約束してたけど、

 もっと細かく出来るのなら俺もお菓子を渡すからさ」


「ほんとっ!じゃあやるよー、ちょっと待ってて」


「出来るなら1メートル間隔くらいで頼むーーーっ(ジーン」


さっき倒れた木の方向へ向かって行き、両手をブンブンしてるアンベルさん。

お菓子さえあれば、この小悪魔は危険ではないのかも・・・。

というかジーンがお菓子を食べてる所を見た事がないのだが、どうするんだ。


「アンベルにお菓子を渡すって、隠し持ってたりしてるのか?」


「いや・・・シンシアに貰おうかと(何故か伏せ目のアニキ)」


こやつ!俺と同じ考えをしてやがった!俺もシンシア姐さんから頂こうかと。

ほとんど無限菓子製造機だからなー、どっから出てくるのか知るのが怖いっ

こうなったらジェフリーに頼み込んで簡単なモノを作ってもらうか


「そ、そうなんだ、まあシンシアなら沢山持ってそうだしな」


「しかし風の魔法とは凄いものだな

 あんな巨木が、まるで竹を切る様に倒れるとは」


「伐採にかなり使えそうだよ、アンベルの魔法がどの程度のモノか

 分からないけど風系の上級スキルっぽい」


船上の部屋でアデルが風の魔法の事を話してたけど、

あれなのか、ガストなんとか?アリッサは使えないと言ってたから

アリッサのLVでは取得できないって事だよな。


「メイジか、だがあれだけ範囲が広いとなー

 うちで伐採する場所で使うと禿山になりそうだ」


まあ確かに一定というかせめて直線だけとかなら良かったのかも

アンベルが手を振った後から発生してる刃状のモノは範囲が広くて

5メートルくらいはありそう。それが次々に飛んで倒れた木を細かくしてる。


”この時の俺は何故アンベルがあんなにも魔法を連続して使えるのか

 不思議にも思わなかった。木を細かくしてくれて有難いくらいにしか”


「さて、これくらいでいいでしょ。ちゃんと約束は守ってよね」


「多分、夕食後くらいには時間出来るからその時に渡すよ」


とりあえず持ち運べそうな感じでカリフラワーが仕上がっているけど、

目の前は、なんていうか巨木が海岸一杯に流れ着いた様な状態に近い。

アンベルは”約束守れ”と言った後に屋敷の方へ向かって飛んで行く。


「とりあえず、運べる様にするか(俺」


「そうだな、これじゃ足の踏み場もないって感じだ」


ある程度ロープもいるだろうと用意してたので、それで細かくなった木を

縛って担げる様にしようと2人でその作業に取り掛かった。



ー昼食後、屋敷内 庭園ー


花壇の近くにはテーブルと椅子もあり、花を見ながらお茶が出来る様な

造りになっているのだけど、ララにはみんなには言ってない習慣があった。


”シエスタと呼ばれる昼休憩というかお昼寝タイムである”


ハンモックやらソファーでとるのが一般的だが、ララはもう何十年も

この習慣に身体が慣れてしまっていて気を張ってない状態だと眠気が

凄くて、記憶や言葉使いまで酒に酔った様な危うい感じになってしまう。


「アリッサ、悪いけど少し眠るわね。お花に水をあげて頂戴」


「はーい、ララちゃん、お昼頃になるといつも眠くなるよねー」


花壇近くにあるテーブルに突っ伏してララが眠り始めると、

アリッサは言われた通りに水をあげようとジョウロを持って歩き始めた。

すると、ララがいきなり起き上がって辺りを見回し、花に水をかけている

アリッサの方へ気配を殺して近づいて行くと、


「おっはよー、アデルちゃん。残念だったねー」


「ちっ、わかっておったか、一体何をしておる?花の手入れか?」


アリッサはララと交代でアデルになった事を予測していた様で

驚かそうとしたアデルの方を振り向いて挨拶したが、アデルは近づいている

事がわかっていたアリッサに悪態をつきながら何をしているのか問い掛けた。


「そうだよー、これが仕事なんだって

 まあティアナちゃんの家でお世話になるからしょーがないよ」


「つまり下宿先の主の下僕という事か、大変だな。人間関係も」


「何言ってるの、アデルちゃんもヤルんだよ。私、言ったよね

 アデルちゃんはわたしの妹なんだから言う事聞きなさいって」


バークレイルのアリッサ宅に居た頃。アデルはアリッサから

私が姉なのだから妹のあなたは私の言うことには絶対服従と言われていた。

人間の間で親兄弟の関係があり、先に生まれた方が強い権利を持つ事を

分かっていたアデルはララが妹にあたると信じて、その事を承諾したが


”どうも怪しい・・・ララの方が確実に大人だと思うのだが

 子供になってしまったから現年齢はアリッサの方が上の様だし

 2人が姉妹なのかどうかすら確かめる術がない”


「わ、わかったのだ。よーはあれだな

 植木職人の様に形やら見栄えを整えればいいのであろう?」


「んー、多分そうだと思うけど植木職人って何?庭師じゃなくて?」


本当にコイツはララの姉なのだろうか、ララにその事を聞いてみたかったが

アンベルの事を探られるのが嫌だったのでシカトを決め込んでいた。


「まあ似たような者だな、植木職人の上級職が庭師になるだろう(適当」


「へー、その世界にも上級職ってあるんだねー

 はい、これスコップとハサミ、指切らない様にね」


アデルの言った事をサラっと流しながらガーデニング道具を

渡すアリッサ。こうして悪魔のガーデニングが始まる。


お読み頂き有難うございます。

拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。

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