アリッサ vs モグラ 休憩場にて
登場人物
リシュ・レーン 駆け出し盗賊
リティア・ウィンフィールド 先輩
シンシア・ルフィン プリ盾姐さん
アリッサ・ハーメイ マジカルクラッシャー
ララ・ヘルミナ アデルちゃん
ジーン・トアロ 輩ウォリアー
マリア・ヴェルナーデ 螺旋階段
ジェフリー モヒカンロード
ティアナ 盛り髪修道士
リリィ ツン系魔法少女
アデル スイーツ系悪魔
アンベル スイーツ系小悪魔
ローレンス 泣きの元騎士
ウォーレン・ジーク 紫オーラ
飛んでいる姿からヒントを得たアリッサはチョコクラッカーの様なお菓子を
アンベルへ渡して、魔導書から飛ぶ魔法の事を調べていたが
「アリッサ、おそらくだけどフロウウィングはまだ取得できないよ」
リリィの言葉で手が止まったアリッサだけど、何で?という表情になった。
それにしても知っていたんだな、風魔法で飛べる事。リリィは攻撃系を優先
していると言ってたけどフロウウィングというのは攻撃ではないよな。
「ソーサラーのスキルのほとんどはINT値が重要だけど
フロウウィングは補助になるからINT値だけじゃ取得できないの」
「えーーっ、その他にも必要ってことなのー」
声を上げて驚いているアリッサ、おそらくメイジのスキルは
INT値のみと思っていたのかも知れない。リリィも取得しようとして
調べてたのかも。使えたら便利だしなー、空を飛べるって憧れるぜっ
「INT以外だとAGI、MAG、PERが
取得に必要な値に達してないとムリだよ。あと使用可能レベルもだけど」
※AGI 敏捷さ。素早さ、回避力に大きな影響を及ぼす
※MAG 魔法の呪文の効果や魔力量に影響する
※PER 知覚力。 五感の鋭敏さに影響する
「うそーーーんっ、そんなにあるのー!もっと楽だと思ってたーーーーっ」
「そういえば、アリッサってLVいくつなん?(先輩」
「17だよー(アリッサ」
「フロウウィングはいくつから?(俺」
「・・・20(リリィ」
・・・擬音でいうとまさに”シーンッ”としか言い様がない。
みんなの顔もどうしようもないといった”疲れちまったぜ、白くよ”みたいな
スタート前から息切れしてる選手だぜ、根本から取得条件に達してない。
「なんかだんだんイライラしてきた(アリッサ」
「ちょ、落ち着いてーな。モグラって確か12時間くらい
胃の中に何もないと餓死してしまう動物やで」
「あっ、そういえばそーだった。どうにかモグラちゃんを助けないとっ」
ん?助ける?いまそう言った気がするんだけど、なんで???
モグラがそんな短時間で餓死するのには驚いたけど、動物って基本的に
ご飯を求めて縄張りを広げるはず、あのクマさんだってそうだ
食べるものを探しまくってジーン達の近くまで来たのだろうし。
「助けるって、何かに挟まってるとか動けない・・・じゃないよね
どうしてモグラを捕まえたいの?(俺」
「庭がね、穴だらけ何だよー。あれじゃもう食べるものないんじゃなかって」
「それで捕まえたいんか、でもそれって大丈夫やと思うけどのー」
まあ先輩が直球で”モグラからしたら余計な世話じゃボケ”と言わないのは
アリッサの気持ちを汲んでの事だろうけど、捕まえてドコ連れて行く気だっ
「ま、まあ、アリッサがヤル気になってる事だし
匂いに敏感なら美味しそうなモノでおびき出すとかは?(リリィ」
「そやなー、動きにも一定のリズムみたいのあるかも知れんし
それが分かれば先回りして待ち伏せ出来るかもの」
「あー、なるほどー。そういう手もあるねーっ」
魔法を探すのは諦めたのか先輩とリリィの提案に乗り気になってるが
お腹が空いていると人間でも匂いに誘われてしまうし、相手は動物。
人間並みの知能があるとは思えないし、罠を作って待ち伏せできそう。
「それなら紐を使った罠でいいんじゃないか
モグラの大きさにもよるが、だいたい小型でこの程度だよな(ジーン」
「それがねー、おっきいんだよー
こんぐらいでモコモコしててかわいいんだー」
ジーンが示したのは手の親指と人差し指の間くらいだから15cmくらい。
それに対してアリッサの方は両手で抱えられない程だから70cmくらい。
”今度は皆の表情が劇画調の様に固まっているぜ
そもそも70cmとかモグラじゃない別の生物の可能性あるぞ”
「それは本当にモグラなのか、デカいってもんじゃないぞ(ジーン」
「そ、そやな、うちが知っているのも小型やで」
「えー、でもララちゃんがモグラちゃんって言ってたよ」
確定である。将棋でいうと”詰み”チェスなら”チェックメイト”相当。
博識のララが言うのなら間違いなく”モグラ”だ。
問題はその大きさが通常では考えられない巨大さを持つモグラな事。
「マジか、その大きさなら猪や鹿と同じくらいだ」
「紐使う罠ってゆーたら、くくり罠やろ?いけそうではあるで」
「他にも種類あるのー?シーフの罠とは違うよね」
シーフの場合、目的が対魔物なので捕獲するというのとはちょっと違う。
ジーンの説明ではくくり罠の他に箱罠、囲い罠、箱落としやらあって、
目的が食料としてならトラバサミなどの凶悪なヤツになるらしい。
「俺とリシュはこれから山へ伐採に行かなきゃならんから
帰ってきてから罠の作り方を教えるよ」
「そうだねー、お願いするよ。もっと良くモグラちゃん観察しとこうっと」
ローレンスさんが来て休憩が終わり。
皆それぞれ作業の続きに取り掛かりため休憩所から分かれた。
俺とジーンはやはり風呂焚き用の薪が足らないと言われていたので
2人で近くの山へ木こりと化す為に斧を手にして向かった。
お読み頂き有難うございます。
拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。