アリッサ vs モグラ インターバル
登場人物
リシュ・レーン 駆け出し盗賊
リティア・ウィンフィールド 先輩
シンシア・ルフィン プリ盾姐さん
アリッサ・ハーメイ マジカルクラッシャー
ララ・ヘルミナ アデルちゃん
ジーン・トアロ 輩ウォリアー
マリア・ヴェルナーデ 螺旋階段
ジェフリー モヒカンロード
ティアナ 盛り髪修道士
リリィ ツン系魔法少女
アデル スイーツ系悪魔
アンベル スイーツ系小悪魔
ローレンス 泣きの元騎士
ウォーレン・ジーク 紫オーラ
俺がその光景に驚いてしまったのは、朝食後に休憩をとる事が許されたので、
歓談する場としてドローイングルームと呼ばれる部屋があって
その中でジーンと先輩と話していたらアリッサが本を手にして入ってきた事だ。
”な、なんかの間違いじゃないのか、あのアリッサが魔導書を読んでいる!”
無言で何かを調べ始めたアリッサの行動に、子供部屋へ行ったララとシンシア
書斎へ戻ったティアナとローレンス以外の皆は表情が固まっている。
まあメイジギルドに所属してるんだから本くらい読むだろう・・・。
しかしこのアリッサという魔法少女がこれまで一度たりとも本を手にした
姿を見た者が誰もいなかったのだっ。それがいま、初めてその姿を露に!
”うーん、空気が重い。やたら緊張感がありやがる
普段勉強してない問題児が急に何かに目覚めた様な不気味さと違和感”
「あのさ、アリッサ。どうしたの?庭仕事で何かあった?」
まず軽くジャブ程度に先制を決めたのはリリィ
俺たちと同じような気持ちになって堪らなくなったのだろう。
同じメイジギルドで仲が良いみたいだし、アリッサに何かあったのを
動物的嗅覚で感知して針山に優しく触れる様にアリッサに聞いている。
”なんてこったっ、あ、あの先輩ですら固まっていやがるぜっ!!”
先輩はタブーがないというかどんな問題でも受け入れる許容が
普通の人より大きいと思うのだけど、その先輩が無言で目線を合わせない
様に手にした紅茶を飲んでツッコまないで誤魔化しているなんてっ
「んー、魔法を探してるんだよ。土属性になると思うんだけどなー」
”魔法を探しているだってーーーっ、
もしかして、さっき言ってたモグラさんに関係あるのか”
「そ、それならララ先輩に聞いてみたら?一緒だったんでしょ」
「聞いたけどダメだって、自分で探してみなさいって言われたー」
”俺の考え過ぎかも知れないけど、それってララすら見放したって事じゃ”
「さっき玄関でモグラがどうとか話してたよね。もしかして関係ある?(俺」
「は?モグラ?庭にそんなんおったんか?(先輩」
どうやら玄関にいた俺とジーン、一緒だったララ以外にはまだ話しを
していなかったらしく、アリッサはそのモグラを捕まえる為に魔導書から
参考になりそうな魔法を探していると皆に説明した。
「なるほどのー、でもモグラってあれやろ
目が見えないかわりに匂いと音、振動にも敏感なんやろ、確か」
そうだったのか、海育ちの俺は見た事すらない生き物なんだが
母親から名前と土の中で生活してるというのは聞いた事があった。
”目が見えないのによく土の中にいるよな、人間で考えたら
盲目の人が山の中で生活する様なものだと思うが、大変そう”
「そうなのっ?匂いと音は聞いたけど、振動も分かるんだー
あっ、だから足を地面につけたら隠れちゃったのか」
「そやなー、相手は土の中じゃスペシャリストや、魔法調べるといっても
攻撃系はなしやろ。分が悪いと思うでー」
土の中を自在に動けて匂いと音、振動を感知する生物。
海にいる生き物で例えると砂掘り虫?いやあれは砂の中か、うーん。
「そう、だから土を水の様に変えるヤツとか石化させるヤツとかは
あるんだけど、そうじゃなくて紐みたいなので動けなくしたい」
「でも射程内に入るなら気付かれるんじゃない?(リリィ」
「あー、そうか、振動も分かるんだもんねー」
傍から聞いてると土を水にしたり石化したり、ヤバそうな
魔法ばかり何だが攻撃系じゃないんだよな、補助とか支援になるのか
「あー、いたいた。あんたらココで何してるの?お菓子ちょうだいっ」
ドアがいつの間にか開いていて、空中から声が聞こえると思ったら
蝶娘ことアンベルがお腹が空いたのか俺たちに話しかけてきた。
「おおっ!これだー!アンベルちゃんみたいに飛べればいいんだ」
「はあ?(アンベル」
お菓子を頂戴と言ったのに全く明後日の答えをしたアリッサを見ながら
”何を言ってるんだ、コイツは”という表情のアンベル
確かに俺も飛べたらと思った事はあるが魔法でそういうのあるのかな。
”あっ、いや、確かアデルが浮くヤツしか使えんぞとか言ってたわ”
風でとか喋ってたから風属性の魔法になるのだろうけど、
浮いていればモグラに気付かれずにバインドして捕まえれそうではある。
お読み頂き有難うございます。
拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。