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盗賊稼業も楽じゃない!  作者: 北極えび
第三章 -イケメン探索指令ー
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脱出

登場人物


リシュ・レーン 駆け出し盗賊

リティア・ウィンフィールド 先輩

シンシア・ルフィン プリ盾姐さん

アリッサ・ハーメイ 放し飼いサモナー

ララ・ヘルミナ アデルちゃん

ジーン・トアロ 輩ウォリアー

マリア・ヴェルナーデ 螺旋階段

ジェフリー モヒカンロード

ルーファス 大剣メイジ

ティアナ 盛り髪修道士

リリィ  ツン系魔法少女

ガルシア ヒゲ面

ウォーレン・ジーク シーフのマスター

パム・レーン 刀マニアの妹君

座敷牢の壁に穴が空いた事で子供達が驚いて嬉しい声を上げていたが、

リティアにとってはアデルがそんな魔法を使えるのに、この場所で留まって

さっきも扉を開けるのに魔法を使った様だし、何故なのか不思議だった。


”あんな簡単にココから出れるのに、何で他の子達と一緒におるんや

 そもそもアンベルがシンシアの所に来た所から妙やで”


何で魔力が使えるのか謎だけど、暴君アデルやアンベルが本気なら、

こんな館なんて粉微塵に出来る程の魔力があってもいいはず、

そんな事を全くせずに助けを呼ぶために使い魔をシンシアへ送った。


”絶対、おかしい、うちの知らん所で何かあるとしか思えん”


そう思ったのはララも同じで、理力を魔力に変換してアンベルを呼んだ事は

分かっていたが、使い魔を行使してる間魔力を消費するので、どの程度変換

しているのかララには分からなかったが、上級スキルを使用できる余裕が

あるという事は、もしかしたら膨大な魔力を蓄えているのかも・・・。


”アデル、あなた私に隠しながら魔力を溜めてないでしょうね?”

”何を言っておる、お前にスイッチしてもこの力はワシだけしか使えんぞ”

”そう、そんな魔力があるのなら無法者くらい倒せそうだから聞いたまでよ”

”・・・お前な、子供達と一緒におるといった事を忘れておるのか?”


アデルがここから逃げるかもとララが感じた時、交渉としてアデルは

どうしても食べたいお菓子があるので街へ行く時に代わってくれれば

アンベルを使い魔としてシンシアの所へ送り、子供達と一緒に居ると誓った。


”そんなに魅力的なお菓子なのね・・・約束は守るわよ、ありがとうアデル”

”・・・(アデルちゃんシカト中”


ララは音を立てず、座敷牢に風穴を開けた事に

感謝して礼を言った。アデルの魔法でなければここから出れる

状況にはならなかったからだが”貸し”というのが引っ掛かる。


「わー、今日満月だったんだねー」「きれいーっ」


「ちょ、ちょ、待ってーな。うちが先に様子みに行くから」


座敷牢に穴が開いた事で子供達が外へ出て、空を見上げている姿を

見たリティアはすぐさま戻る様に促して、自分が先にアンベルと

待ち合わせをしている場所まで様子を見てくると皆に告げた。


「アンベルと待ち合わせしてる場所があるんや

 もう来とるかも知れんし、とりあえず見てくるわ」


「他にも人がいるのー?わかったー、気をつけてねお姉ちゃん」


アデルより背の低い幼い女の子の頭を撫でると、リティアは警戒しながら

座敷牢の先にある森を目指してステルスを発動させて移動する。


「うわー、消えたっ、あのねーちゃん、アイツらと同じ事できるんだ」


どうやらレニーは無法者が姿を消せる事を知っていたらしく、

リティアの姿が視界から消えた事に驚いて、穴から顔を出して覗いてみたが

もうどこに居るのかさえ分からない様で辺りを見回していた。


「レニー、あまり覗くな。リティアなら森の近くにおる」


「お前、ねーちゃんの姿が見えるのか?俺と一緒の時、捕まったのに」


「・・・正面ならな。あの時はお前と話してて気づかなかっただけだ」


見えるのならあの時に捕まった事を間抜け風に言われたのがムカついたのか

お前と話していたからを強調する様に言い返す大人気ないアデルちゃん。


「お、どうやら森に入れば木に隠れてバレなそうだな」


リティアが森に入って戻ってきた姿を確認したアデルはそう呟いて

子供達を森の方へ向かう様に手振りで呼ぶと、正面にいるリティアの所へ

焦らずに向かう様に言って、自分は一番後ろについて並ぶ様に移動する。



ーその頃、リシュ達は高原に着いたばかりだったー


アンベルに”おそーい””はやくしろー””夜が明けるぞー”など

文句ばかり言われながら走っていたが、この蝶娘の速さは異常だ。

その気になれば人間の目では捉えられない速度で動けるんじゃないか


”そんな使い魔っているのか、いまの所、アリッサのへるぴしか

 見た事ないから召喚されてくるのってあんなんばっかなのかと”


いやアリッサが特殊なのかも、次に召喚されるのがヤバい奴だったら・・・。

そんな事を考えているとアンベルがあの先の奥にある灯りが館だと言って

登り坂の上にあるのがそれらしい、ここから更に登るのかっ


「急いでよねー、あのリティアって女と待ち合わせしてるんだから」


”くっそー、俺も空を飛べたら!メイジだとありそうなんだけど

 リリィとアリッサが飛んでないって事はないのかも”


息も切れきれな俺達は更なる試練、登り坂へ向けて走り出したが

周りが森深くなってくると、アンベルが何かを見つけて先へ行き、

数分後くらいすると子供達と一緒に先輩とララがこちらへ歩いて来た。


「あ、あれ?大丈夫だったんですか?」「アデルちゃんっ!もう!」


「おー、シンシア達ではないか」「やほー、無事だったんだねー」


「だれー?おねーちゃんの知り合い?」


なんだか良くワカランがアンベルと会った先輩が先導して

こちらへ向かって来ると、その後ろに子供達が6人もいてさながら

森を散歩中の幼稚園児集団になっていた、深夜だけど。

シンシアは少し怒っていたがアデルや他の子達を見ると安心して

アデルちゃんを抱擁した後に、とにかくこの子達の安全を優先させるべく

ティアナの別邸へ戻る事にした、朝起きたらビックリするだろうなー。


お読み頂き有難うございます。

拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。

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