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盗賊稼業も楽じゃない!  作者: 北極えび
第三章 -イケメン探索指令ー
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捕まった設定

登場人物


リシュ・レーン 駆け出し盗賊

リティア・ウィンフィールド 先輩

シンシア・ルフィン プリ盾姐さん

アリッサ・ハーメイ 放し飼いサモナー

ララ・ヘルミナ アデルちゃん

ジーン・トアロ 輩ウォリアー

マリア・ヴェルナーデ 螺旋階段

ジェフリー モヒカンロード

ルーファス 大剣メイジ

ティアナ 盛り髪修道士

リリィ  ツン系魔法少女

ガルシア ヒゲ面

ウォーレン・ジーク シーフのマスター

パム・レーン 刀マニアの妹君

何故4人で武装した格好でいるのか、答えるのに迷っていたが

同時に疑問も頭を過ぎった。このぐらい執事経験のある人物なら、

無法者が侵入してたり、ララが外へ出ても足音とかで分かるのでは


”確か魔力はほぼないはず、だとしたら音を一切立てずにどうやって?

 いや、今はそれよりもこの場をどうくぐり抜けるべきか”


1.とりあえず女神送りにして、その間にララを救出した後で謝る。

2.アリッサにバインドを使わせて身動きとれなくして縛って監禁。

3.ララとアデルの関係を説明して素直に協力してもらう。


”1だとローレンスさん相手に俺達で歯が立つのか、相手は騎士だった人

 戦いに慣れているだろうし、逆にこっちが女神像とご対面コースに”


「2は論外として、アリッサなら抱き合わせ商法の如く攻撃しそうだし

 ここはやはり3の正攻法でいくしか・・・」


「何をブツブツ言ってるんだ、リシュ」


この場をどう凌ごうか考えていた事を知らぬ間に呟いていた様で、

隣にいるジーンが何かしら危ないヤツを見る様な目になっているのだが、

こやつはこの状況をヤバいと思っていないのだろうか


「少し前に窓から飛び降りた様な音がしたが、

 あれはお前達の仲間だな、リティアというシーフの娘か?」


”クッ、やっぱり音で気付いてたか、さすが執事。異変に敏感だ”


「あの、ローレンスさん実は・・・」


ここは観念して本当の事を言って協力してもらった方が得策かと思ってたら、

シンシア姐さんがローレンスに事の経緯を説明し出した。


「なんですとっ!ではヘルミナ様は無法者達に捕まっていると?」


「ええ、ララちゃんはあの姿になってから時々記憶がなくなったりする様で

 たまに別人格の人の様に行動してしまう事があるんです」


「なるほど、何故あのお姿になってしまったのか、

 お聞きしようと思ってはいたが、まさかそんな事になっていようとは」


ナイスッ!さすがシンシア姐さん!うまくアデルの事は隠しつつ、

子供になってしまった影響で身体と精神におかしな異変が起きていると、

そのせいで夜に1人で外へ出てしまって無法者に捕まった”設定”だっ


「なのでこれからその場所へ向かおうとしていた所なのです

 深夜に物騒な事になって申し訳ないですが」


「いやいや、ヘルミナ様の一大事とあっては、この私も共に参りましょうぞ

 あの方はかつて、騎士達が忠誠を誓った司教の長であった方

 王都ヴァレンシアや各国の王族にとって掛け替えのない人物なのです」


そういえば騎士団の上役で大魔司教様ってララの事を呼んでたよな

色々謎の多い人物だけど、そんな力を持つ人がなんで子供の姿に・・・。

ハイエンシェントの影響って聞いたけど習得できたからあの姿なのか


「いえ、ローレンスさん、あなたの主は今、ティアナさんですよね

 無法者達がいる以上、主君の命をお守りするのが騎士の務めなのでは?」


「た、確かに、無法者がこの屋敷に攻めて来ないとは・・・

 もしお嬢様に何かあっては、私は悔やんでも悔やみきれぬ」


シンシア姐さん、かなり本気だ。騎士の忠誠心を突いて無法者達から

ティアナを守る事でローレンスさんを動かさない様に仕向けてるっ

今、一緒に救出に向かったらアデルだからなー。口調やら態度が全然違うから

かなり動揺すると思うし、ショック死して女神像さんのお世話になるかも。


”それはそれで漁夫の利的な?本人としては悲惨な結果になるけど

 ララに対するイメージが完全に崩れるのは間違いない”


かつてマスターがメルヘン調のお店をプロデュースしたと発言したけど、

長年会っていなかっただけにその当時のイメージが残ってるので、


”あれ以上の衝撃だろうな”


「大丈夫だ、ローレンスさん。俺達にまかせてくれ

 ララを必ず、あなたと会わせてみせる、この命に変えてもな」


うぉーーーーーっ、さすがジーン!もうアニキと呼びたいくらいだぜ!

普段の格好はアレだけど、きっちり締める所はシメてきやがるっ

そういえば、うちのパーティーのリーダーだったわ、忘れてたけど。


「う、うむ、断腸の思いではるがここは其達に任せたぞ

 あの方のお姿を、もう一度この目に映させてくれ」


ローレンスさんのこの言葉から、王都でどれだけララの事を案じ、

主君として忠誠を誓っていたのかが分かった。

本当は自分が守るべき人であった、しかし今はティアナが主である。


「もー、はやく行こうよー。私、寝不足だと魔力が制御できないんだよ」


見事にこの雰囲気をブチ壊しにくる、マジカルクラッシャーアリッサさん

あれ?へるぴがいなくね?どこいったんだ、まさかシーフギルドじゃ

最後に見たのがギルド内でマスターの足元にいたのだけど

生粋の放任主義だからアリッサは知らないよな、たぶん・・・。


「よしっ、行こう、すぐ戻って来るので、ララの為に温かい飲み物でも

 準備して待っていて下さい。ローレンスさん」


ローレンスさんにそう言うと、俺達は玄関を抜けた所で待っていた

アンベルの元へ向かい、”おっそーい”と言っているこの蝶娘と

アデルが捕まっているという場所へ急いだのだった。


お読み頂き有難うございます。

拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。

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