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盗賊稼業も楽じゃない!  作者: 北極えび
第三章 -イケメン探索指令ー
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別邸の中で

登場人物


リシュ・レーン 駆け出し盗賊

リティア・ウィンフィールド 先輩

シンシア・ルフィン プリ盾姐さん

アリッサ・ハーメイ 放し飼いサモナー

ララ・ヘルミナ アデルちゃん

ジーン・トアロ 輩ウォリアー

マリア・ヴェルナーデ 螺旋階段

ジェフリー アロハマシュマロ

ルーファス 大剣メイジ

ティアナ 盛り髪修道士

リリィ  ツン系魔法少女

ガルシア ヒゲ面

ウォーレン・ジーク シーフのマスター

パム・レーン 刀マニアの妹君

湯釜に薪を放り込んでいる時に思ったのだが、燃炭石があればいいのでは?

あれだと魔力を注ぐだけで燃えるし、消化するまで永久的に燃焼する。


「この辺りって燃炭石は採取できない土地なのかな?」


「さあ?薪があるって事はないんじゃないか

 しかし、さすが水の都。ここまで水路があるとはな」


ジーンと湯釜を見ながら話していたけど、

確かに水には困りそうにない、どこから湧き出ているだろう。

燃炭石が採れない土地なら、あれを輸出で儲けれそうだけどなー。


「お前達、ここ以外にも浴場は3つあるから

 そこの湯釜にも薪を入れておいてくれ」


「3つっ!屋敷内に風呂場が4つあるって事ですかっ」


「大浴場を入れたら5つになるが、あれは使わないだろう

 蒸すのに時間がかかるし、木材が足りないからな」


作業をしているとローレンスが見に来て、薪割りの早さに驚いていたが、

大浴場もあるのかよ、この屋敷。そうとう広いとは思っていたけど

浴場だけで5つもあるなんて、本低に一泊した時に俺達も風呂に入ったけど

3人で蒸し風呂サウナみたいなヤツで体を温めてから水で流して、

水風呂に入るのだが、体が熱を持ってるので冷たく感じなく快適だった。


”この別邸もおそらくそのタイプだと思うけど

 温泉が湧いてれば嬉しいんだがなー、それも地質の問題なのかな”


バークレイルは戒律の宝石や燃炭石などが採れるのもあって

鉱山の調査や炭鉱、採掘場といった施設も多く、地下資源への調査も

行っているので街中に温泉を引いた銭湯が数箇所あったりする。

リバーガーデンが観光業だけとは思えないけど力を入れてるのは確かだ。



一仕事終えて玄関前で佇んでいると、屋敷内がホール状になっていて

俺達の今いる場所は玄関ホール前になるんじゃと話していた。

本低でもそうだったが、一階はグランドフロアという社交の場らしい。

つまり人目に付くので豪華にするのが礼儀的な事なのかな。

二階からファーストフロアというプライベートの場で寝室が多いという。


”この屋敷、見た感じが三階建てなんだが全て部屋だとしたら掃除大変っ”


というかよく考えたら、ティアナが最初にこの別邸を貸してもいいと

言った時、交代制でも構わない、雑用メインって言ってたよな。

そうしないとコロッセオも探しに行けないし剣闘士との交渉も出来ない。


”あー、それで付き添いを2人にしたのか、しかし他はどうするんだ”


そんな事を考えているとローレンスがドローイングルームという

応接間へ来いと案内しに来てくれた。どうやら玄関ホールを抜けると

大広間があり、ここで舞踏会等が開かれる場所の様だ。

その先に応接間があって中に入るとジェフリー以外が全員いるしっ


「ご苦労様。さて、この屋敷での部屋割り当てだけど

 二階が男子、三階が女子で私は三階の奥を使うから後は好きにして頂戴」


”すげー、アバウトなっ、二階ならどこでもいいって事か”


「あのー、二階なら好きな部屋使っていいって事ですよね?」


「そういう事ね、あなた達も三階の奥以外なら好きな部屋にしなさい」


「わーいっ、あとで見て回ろー(アリッサ」


忘れてたけど、こいつが一番ノーマークがやばい奴なんだよな。

はしゃいでるアリッサを見ながらそう思ったのは俺だけじゃなかった様で

ララとリリィもアリッサを見る目が”何かしそう”っていう感じになってる。


”そりゃ、風魔法で船を押せば早く着くと考えてた娘だし、

 また妙な魔導具を隠し持っていても不思議じゃない”


「あ、いたいた。ローレンスさん、あと少しで夕食が出来るので

 運ぶ場所を教えて欲しいのですが」


とても料理人の服装とは思えないアロハだけどジェフリーが

俺達を探して此処まで来たようで、ローレンスに場所を聞いていた。


「お嬢様、ダイニングルームへお通ししますか?」


「そうね、そうしましょう。ジーン、リシュ、シンシアは

 ジェフリーを手伝いなさい。あとの者はダイニングルームへ」


「かしこまりました、その様に手配致します」


今まで気づかなかったが、このローレンスという人物。

ティアナの左後ろに控える様に立っている、そういえばいつだったか

右が上位で正しく権利があるという事を聞いたな、妹からだったか

侍の上下関係だと逆になるとか言っていた様な・・・。


”そう考えるとアイツも仕来りとかで色々大変なんだろうなー”



ジェフリーの後について行きながら厨房の事を聞いてみると

この屋敷内にキッチンが6つもあると言う。まあ浴場が5つなんだから

もう驚いてられねぇっという気分だったので、何でもありでいいっすわっ!


「一応、あとは同じ様に盛り付けるだけなのですが・・・」


ちょっと照れながら話すジェフリーだが料理の腕はやはり良い様で

味見をしたローレンスが見た目と違って大した者だと褒めていた。


「ジェフリー、これ何ていう料理を作ったの?」


「シーフードペンネとサラダですが

 本低から材料を持ってこれたので良かったです」


ペンネ?というのが分からなかったが、マカロニやショートパスタとも

呼ばれているエストリアの地方料理の様だ。そんなんあったんか・・・。

同じエストリアでもバークレイルでは見た事がない料理で、

海老とブロッコリー、細かい魚の切り身、玉ねぎは分かったけど

ソースっぽいのや飾りとして添えられている葉っぱがワカラン。


”見た目も大事って事か、そりゃそーだよな”


「しかし不思議だな、これほどの腕なのに何故料理人にならなかったんだ?」


「ぶはっっ(俺」


俺も味見しよーと思って指で掬って口に入れたと同時にジーンが

呟いたので、噴き出してしまった。それを今言うかーーーーっ


「え?ジェフリーとやらは料理人ではないのか?」


「ええ、いちおーというかロードなんですけど・・・」


「なっっ!?」


その時のローレンスの表情は筆舌に尽くしがたいとしか言い様がない。

何ていうか想像すら出来なかったろうな、アロハシャツだし。

ロードらしいフルアーマー姿を一目でも見ていたら違っただろうけど。


「いやあ、料理人になると色々な場所の知らない料理を知る事が

 出来なくなるじゃないですか、それはちょっと嫌だなぁって」


「まあ、働くとなると世界を旅して

 その場所の料理を知るとか出来なくなるわな」


「なるほどな、考え方は人それぞれか(ジーン」


ジーンの言いたい事も分かる、おそらく”才能の向きが明後日”

だけど本人がロードへの道を選び、料理は趣味としてやっている事だし、

それに口を挟むのは失礼だ。ロードに向いてないと本人が自覚していても

その事を相談されない限り他人がとやかく言う問題じゃない。

同じユニオンメンバーとなった事だし、ティアナの言う様に溝を作らない

事に越したことはないだろう。


お読み頂き有難うございます。

拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。

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