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盗賊稼業も楽じゃない!  作者: 北極えび
第三章 -イケメン探索指令ー
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泳いで目指すはず!

登場人物


リシュ・レーン 駆け出し盗賊

リティア・ウィンフィールド 先輩

シンシア・ルフィン プリ盾姐さん

アリッサ・ハーメイ 放し飼いサモナー

ララ・ヘルミナ アデルちゃん

ジーン・トアロ 輩ウォリアー

マリア・ヴェルナーデ 螺旋階段

ジェフリー アロハマシュマロ

ルーファス 大剣メイジ

ティアナ 盛り髪修道士

リリィ  ツン系魔法少女

ガルシア ヒゲ面

ウォーレン・ジーク シーフのマスター

パム・レーン 刀マニアの妹君

あれは確か紫蜘蛛アレニェを倒した後、皆で食事をしていた時の事だ。

うちのマスターとララは幼馴染と言っていた。

という事は本体のひとの年齢ってマスターと同じくらい?だよな・・・。


”マスター、おそらく三十路超えてると思うのだが”


仮にララもアラサーだったとして、この執事と何年ぶりに出会ったのか

そもそも幼い姿になってしまったのが何時なのか知らないと


”見知らぬ子供からいきなり自分の名を呼ばれた事に驚くわな”


ティアナに説明を求められている眼鏡執事だが、

かなり困惑している様で説明と言われても、どうしたらという表情だ。


「どないしてん?ララちゃん、そこに立っとたら降りられへんやん」


「ラ、ララ?や、やはり、いやしかし幼すぎる・・・」


馬車の中に居たて降りようとした先輩だけどララが突っ立っているので

邪魔らしく、声を掛けたがそのせいで余計に混乱する執事さん。


「あなたと会うのは7年ぶりくらいかしらね

 まだ騎士団にいるものと思っていたわ」


「どうしてその事をっ、何者なのだ!さては密偵か!」


「ホントに知り合いなん?ララちゃん、7年ぶりやと

 その姿になってる事、知らないんちゃうか」


”あー、言っちゃった。俺もそう思ってたけどっ”


もう混乱し過ぎて幼い少女を密偵扱いしてるし、

どうやったら執事を納得させれるのか、マリアやマスターが居ればなぁ。


「あっ、そうか、この姿では分からないのも無理ないわね」


「マリアさんかマスターがおればのー、飛んで来れんかなー」


「しょうがないわね、この杖なら覚えがあるでしょう、ローレンス」


先輩の言葉に思い出した様に納得したララは眼鏡執事の方を向き直して

左手を出すと、右の指でその小さな掌に魔法文字を書き込んだ。


「ま、まさかっ」


掌に書き込まれた魔法文字から、あの白銀に輝く杖。

イストリアロッドが出現すると執事の表情が変わり、その杖を振りかざすララ


”あの杖っ、あーやって出してたのかっ、どうりで普段持ってないはずだ”


「それは大魔司教様が持っていた杖っ

 も、もしかしてもヘルミナ様なのですかっ!」


「うん、まー、色々あって子供になってもーた様やけど

 おそらくそのヘルミナって人やで、マリアさんとかもそー呼んでたし」


ララの後ろから顔を出して驚嘆してる執事に

ノリの軽い言葉で説明する先輩、余計に混乱するんじゃないか、この人。


「ヘッ、ヘヘーーッッ」


”えーーーーーっ、執事が土下座したーーーーーーっ”


「大変、失礼を致しましたっ、まさか貴女様が此処に来られるとは」


吃驚したー、いきなりジャンピング土下座する執事とか初めて見たわっ

その突然の光景に他の人たちも呆けている感じがする。


「ちょ、ちょっとどういう事よ、この子と一体どういう関係なの?」


まあ現在の主人であるティアナからしたら、自分ところの執事が

幼い女の子に土下座してるのだから奇妙というか珍妙な光景だわな。


「ハッ、お嬢様。この方の名はララ・ヘルミナ様

 かつて私が王都ヴァレンシアにて所属していた騎士団の

 上役であり、大変お世話になった方です」


「え?この子供がっ?どう見てもただの幼い少女じゃないっ」


「確かに、見た目はそうでありますが、あの杖は特別なモノ

 それにおそらくマリアというのは王都の司教様の事でしょう」


”この白銀に輝く杖を持つ少女が、ただの子供に見えるんかいっ”


とツッコんだが、ティアナには説明しないといけないと

思っていたのでちょうどいい機会なのかも、こんな形になるのは想定外だが


「まあ、そういう事よ。ワケあってこの姿になってしまったって所ね」


「そ、そうだったの、メイジギルドの先輩って事だけかと思ってたわ」


「今はその方が都合がいいのよ、元の姿を取り戻せるまで

 それより、何故あなたはラングフォード家の執事をしてるの?」


まあティアナが納得してくれたならララの事は良いけど

このローレンスって人は王都の騎士団に居て、何でリバーガーデンで

執事をしてるんだ?ララもその事に驚いていた感じだ。


「いえ、実は・・・」


ラングフォード家の執事になるまでの事を語ってくれたローレンスだけど

その内容は開いた口が塞がらなくなるほど馬鹿げた事だった。


うちのマスター、ウォーレンが王都を離れた後、ローレンスも後を追って

騎士団を辞退し王都を離れ、武者修行をしながら国々を放浪していたが、

ウォーレン様なら泳いでレーヴェンベルクを目指すはず!

なら私も負けてはいられない!と泳いで目指していたら遭難し、

ラングフォード家の者に命を助けられ、恩義を返すべく執事になったという。


”何か、うちのネームドマスターが全ての元凶の様な気がしてきた”


というかあの人は、泳いでレーヴェンベルクを目指すとか金にならない

事は絶対にしないと思うんだけど・・・。


お読み頂き有難うございます。

拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。

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