草むしり担当
登場人物
リシュ・レーン 駆け出し盗賊
リティア・ウィンフィールド 先輩
シンシア・ルフィン プリ盾姐さん
アリッサ・ハーメイ 放し飼いサモナー
ララ・ヘルミナ アデルちゃん
ジーン・トアロ 輩ウォリアー
マリア・ヴェルナーデ 螺旋階段
ジェフリー アロハマシュマロ
ルーファス 大剣メイジ
ティアナ 盛り髪修道士
リリィ ツン系魔法少女
ガルシア ヒゲ面
ウォーレン・ジーク シーフのマスター
パム・レーン 刀マニアの妹君
ティアナの話しておきたい事とユニオンの件は分ったけど、
シーフがあまり加入しないというのが気になって先輩にどういう事なのか
聞いてみると、ユニオンに入らない理由はトレハンで揉めるからだという。
例えば、高価で取り引きされるアイテムをゲットしたとしてユニオン仲間に
それが欲しいメンバーが居たりしたら、助け合っていきましょうという
理念で譲ったりするのがシーフの中には納得出来ない人がいる。
これは安全に宝箱を開けるという特権がシーフのみだからかも知れない。
”まあソロで自分の力のみでお宝ゲットしてきて、
それをユニオンメンバーに譲るのが納得出来ない人も居るか、うーん”
あまりにも自己中心的に振舞うとユニオン間でギクシャクするだろうし
先輩もそういう人間関係が面倒で入らなかったみたいだ。
「まあ、ソロでもっと活動できる様になるまで利用したるわ」
ティアナに何か恨みでもあるのだろうか邪悪な笑みが怖い・・・。
理由がどうあれ自分が成長する為に割り切って協力するのもしょうがないか
「あの、この使用人の分担どうしましょうか?」
先輩と話していると表を見ながら困り顔のジェフリーが皆に問い掛けて
来たが、正直。どう分担すればいいのか皆目見当もつかない。
「僕、いちおー料理は得意なので調理担当と食器などの管理しましょうか?」
「へー、いがーい。料理出来るんだね
私は、うーん・・・何にしようかなー」
その巨漢が役立つとはっ、ジェフリーって食に関してこだわりありそう。
まるで定食屋のメニューを選ぶ様なアリッサだけど、向いてる事・・・。
”何をやらせても魔法で解決!後は知らん!”だろうなー
「私は掃除が得意というか好きなので洗濯と掃除担当でいいです?」
「ちょっと待って、私もするの?」
「当たり前やん、この船に乗ってこの場に居るからには
ララちゃんにもメイドしてもらうで」
シンシア姐さんは綺麗好きだったのか、皆は異論なしでオッケーを出したが、
ララに関してはアリッサとアデルの共謀で拉致って巻き込んだだけに不憫。
まるで奴隷船に揺られてる気分なのかも、ドナ・ドナ・ドーナ
「この子は庭や花の手入れ、草むしりにしなさい
外へ出ると危ないし、重たい物もあるのだから」
「草むしり・・・」
なんていうか微妙な空気が漂った。見た目こそ子供だけど、
ティアナは砂丘の奥でララが”魔を知る者”と呼ばれている事を知らない。
”謂わば全ての魔法を極めた超越者が草むしり担当”
「ま、まあええもんやで、健康的に日焼けできそうやん」
「そ、そうだよ。ララちゃん、いつも本ばかり読んでるし
お日様に当たった方が身体にもいいよ」
先輩とアリッサタッグのフォローが通じる相手なのかっ
2人とも砂丘の事を知っているから、恐る恐る聞いている感じがする。
「そう、それで光合成でもしろって?まぁ、いいけどね
だけど、アデルが言う事を聞くかしらねぇ?楽しみだわ」
これはアリッサに連れて来られた事を相当根に持ってるなっ
冷静でいるのが逆に怖いけどアデルちゃんならアリッサが何とかできそう。
「アデル?何、もう1人いるの?」
「いやいやいや、大丈夫やでティアナ
ララちゃんはアリッサと同じ仕事で問題ないで」
「まあ、庭は広いから2人くらい居た方がいいわね
リリィは給仕や衣類、書斎の整理などをしなさい」
そういえばというかティアナはアデルの事も知らないんだよなー。
それをどう交わしていくか、こっちチームの腕が問われるぜ!
”というか残ってるのが力仕事っぽいのばっかりなんだけど”
「俺とジーンで食材調達や風呂焚きするんで
先輩はその他の事をお願い出来ますか?」
「それはええけど、警備は交代制にしてな
さすがに1人で24時間はブラック過ぎやで」
他にも細かい事が色々あった気がするけど、俺とジーンで力仕事を
すれば先輩に他の事を任せられる。警備はまあ、交代制になるよな。
とりあえず、あらかた決まったので良しとして水の都と呼ばれる
リバーガーデンへ着くのが楽しみだ。
お読み頂き有難うございます。
拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。