雪崩式ユニオン加入
登場人物
リシュ・レーン 駆け出し盗賊
リティア・ウィンフィールド 先輩
シンシア・ルフィン プリ盾姐さん
アリッサ・ハーメイ 放し飼いサモナー
ララ・ヘルミナ アデルちゃん
ジーン・トアロ 輩ウォリアー
マリア・ヴェルナーデ ドリル
ジェフリー アロハマシュマロ
ルーファス 大剣メイジ
ティアナ 盛り髪修道士
リリィ ツン系魔法少女
ガルシア ヒゲ面
ウォーレン・ジーク シーフのマスター
パム・レーン 刀マニアの妹君
ジェフリーの疑問については先輩とララが説明していたが、
大方予想していた通り、ギルド内の案件で俺とアリッサがチュートリアル後
だったという事もあり蒼の洞窟なら行けるだろうと判断した様だ。
”まあ先輩が無理にでも連れて行こうとした可能性もあるけど”
「でも、ま、結局。蒼は工事中になってもーたし、しょーがないで」
「そうだったんですか、確かに蒼の洞窟は通行止めになってますね」
あれから蒼の事に関しても調べてみたけど、土砂崩れが起こって
通行止めという以外、街の方で何にも分らない。
今の所、蒼の事は延期という形になっているが・・・。
「それじゃあ皆さん、ユニオンに入ってなければ
ティアナさんの所に加入してみませんか、今僕、体験中なんですが」
「へ?も、もしかして、ユニオンリーダーなん?ティアナがっ?」
先輩がめっちゃ驚いているという事はおおよそ信じられない
出来事なのだろうけど、そもそもユニオンって何だ?体験が出来るのか
「そ、そうよ、まだ結成して間もないけどね」
「あのー、そのユニオンって何です?」
ジェフリーが笑顔で勧めてくるが、ティアナが関係してる事と先輩の驚き様
何かあるのかも知れないと思ってユニオンについて聞いてみると
「まあ、何ていうか冒険者同士で利害や目的が一致するなら
助け合っていきましょうみたいな集まりやな」
「へー、そんな事出来るんだ。あーっ、もしかしてあれー
たまに街中で入りませんかーって声かけてる人達?」
「そうそう、それや。1人でいるとキャッチセールス並みに
声かけてくるで、人数多い方が色々都合いいからの」
”俺、1人で居た時にそんな声を掛けられた事ないんだけど”
もしかしてシーフに見えないとか、最近は船乗りの格好してたし
とか考えていたけど、利害や目的が一致って固定パーティーかと思ってた。
それ以外でも人が集まる組合みたいなモノがあるんだなー。
「私はいいよー、リリィも入ってるんでしょ?」
さすがっアリッサ、後先考えない。決断が早いぜ!
先輩が人数多い方が色々都合いいって言ったけど、どんな意味があるのか
「俺も別に構わない、これからの事を考えたら入っていた方がいいしな」
「まあ、全く知らないよりは面識ある人達の方がいいですよね」
アリッサの問い掛けに頷いたって事はリリィはすでに加入済み。
ジーンとシンシア姐さんも概ね肯定的でユニオンに入る様だ。
と、なると後は俺と先輩とララ・・・。
「シーフはまあ、あまりユニオンに入らないのは知ってるわ
だけどランクが上がればユニオン恩恵があるし、
転職してスキル継承を狙うなら入っていても損はないんじゃないの」
「それは知っとる。うーん、どうしたもんか・・・。
あれかいな、基本的に自由なんやろ?ソロでいても」
「まあ、そこまで個人の自由を束縛しないわよ
ちゃんと何をするのか報告すればソロであっても構わないけど」
シーフってそうなのかっ、全然知らなかった。
固定パーティーに入ってる人が多いのは聞いたけど、ユニオンには
入ってないって事なのか、うーん、何故なのかワカランっ
「リシュくんはどうするー?(アリッサ
「そうだなあ、俺は転職経験がないし
これからの事を考えたら加入してた方がいい様な気もしますね」
「まあ、確かにそうやな、マスターみたいに
上位職のスキル継承まで考えたら気が遠くなるで」
どうやら先輩も目指してるのはマスターの様なシーフみたいだ。
上位職のスキルを使うのを1度見たけど、あれを継承するのにも
凄く経験が必要な事で、その道程は険しいと思う。
「って事は、リシュくんとリティアちゃんも入会っと(アリッサ」
何故かアリッサが仕切っているが問題はララだろうな。
「ねーねー、ララちゃんも入ろうよー」
猫甘え作戦できたかっ、アリッサの事だから
ララも道連れにしようと企むとは思っていたが
「私は嫌よ、そもそもこの船旅だってだまし討ちされ」
「もーっ、入らないとずっと頬ずりしちゃうぞー」
ララが言いかけたのを遮って頬ずりをしまくるアリッサ
何で飛び蹴りをされたか分ってないというか、悪いと思ってないな。
「わかった、わかったから止めなさいアリッサ。どうせあなたの事だから
私が嫌と言ってもアデルを加入させるつもりでしょう」
「え・・・そ、そんな事、か、考えてないよー。嫌だなあ」
まあ気づいたら船に乗ってたんだから、
気づいたら加入してても不思議じゃないというかアリッサならヤルだろう。
「大勢加入してくれて良かったですね、ティアナさん」
「そ、そうね・・・」
ジェフリーの言葉に嬉しそうというか半ば不安げに返すティアナ
おそらくユニオンの事は話す予定ではなかったのだろう。
口火を切ったのはジェフリーだし、徐々に集めていくつもりだったのかも
まあ何回か世話になってる知らない仲じゃないし、
転職する事を考えたら入っていた方がいいんだろうな、恩恵って何だろう。
”というか、ティアナに言われた役割決めてないっ”
お読み頂き有難うございます。
拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。