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盗賊稼業も楽じゃない!  作者: 北極えび
第三章 -イケメン探索指令ー
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盛り髪のお嬢様

登場人物


リシュ・レーン 駆け出し盗賊

リティア・ウィンフィールド 先輩 姉御

シンシア・ルフィン プリ盾姐さん

アリッサ・ハーメイ 放し飼いサモナー

ララ・ヘルミナ お子様メイジ

ジーン・トアロ 盾ありウォリアー

マリア・ヴェルナーデ ドリル

ジェフリー マシュマロボディ

ルーファス 大剣メイジ

ティアナ 盛り髪修道士

リリィ  ツン系魔法少女

ガルシア ヒゲ面

ウォーレン・ジーク シーフのマスター

パム・レーン 刀マニアの妹君

ジェフリーとリリィが呼び出されている事を知ったティアナは適当に

ミッションをした後でリリィと落ち合う予定だったが、

レストランに入って飲み物を注文して席を見たら俺達が居たという。


「終わって休憩しようとしたらあんた達が陣取ってるのが見えたのよ」


「さ、さよか・・・」


どうしたのか先輩の挙動が少し妙だ。目を合わせない様にしてるし

あの戒律別になった時に”何か気まずい”事でもあったのだろうか


「で、どうだったのリリィ、シーフのマスターの話しって何?」


「え、あ、いや・・・それがイケメンを探して来いと」


「はあ?それ本当?何でシーフのマスターがイケメン探すのよ

 まさか”そっち系の趣味の人”だとか?」


うん、リリィの今の説明だけ切り抜くとそう聞こえても不思議じゃないよね。

というかティアナはうちのマスターを見た事がないのかも。


「ち、違いますよっ、不気味な人だけどそんな趣味はないと思います」


リリィの不気味な人発言に爆笑してる先輩、ツボった様だ。


「じゃあ何で男が男を探して来いって言ってるのよ」


「それは喋るなと言われてるのですよ

 シーフのマスターからの直接の依頼なので」


「ふーん、で、集まって探す方法を模索してたワケ?」


リリィの隣に座りながら話しかけてきたティアナにシンシア姐さんが

上手く返したが、イケメンを探すという漠然とした事に俺達の顔色から

何かを察したのかティアナは更に問い掛けてくる。


「まー、問題になっとるのはそれじゃのー

 とりあえず、エストリアとは別の街で探さないかんし」


「それにどうやってかも決まってないです

 街に着いたとして通りの女性に人気のある男性を知りませんかって

 聞いて回るだけでも凄く時間掛かりますよ」


そうだった、例えエストリアから何処かへ向かっても

その後にどうやって探すのか、その方法が確立されていない。

マスターは情報を収集してリサーチと言っていたが、


”街で全ての通行人の女性にイケメン知りませんかって聞くのか、これ”


「だったら大きなイベントがある街で聞いてみたらいいんじゃないの」


「大きなイベント?エストリアの感謝祭みたいに

 地方からも人がやって来るような催しですか?」


あー、そういえば感謝祭の時はこの町で大きな催しものがあって

アイドルっぽい子やらが歌を披露したり花火大会があって賑わってたな。


”そんな人気のあるアイドルの様な男を探せれば・・・”


「私の故郷、リバーガーデンでは近い内にコロッセオで

 闘技会が行われるから観客が沢山来ると思うわよ。

 確か、一番人気の剣闘士が居たわね、常に女性で観客席が一杯とか」


「ほー、それは凄いのー、というか此処の生まれやなかったんや」


「まあね、バークレイルには別荘があるから」


”べっ別荘だってーっ、もしかしてティアナさんって

令嬢なんじゃ。信じられねぇ、あのクマさんのゴールデンボールを

蹴り上げたデンジャラスキッカーなのに、お嬢様だなんて”


「ティアナさん、故郷のリバーガーデンってどこの国なんです?」


「レーヴェンベルクよ、ここから船で行くんだけどね」


全く知らない国の聞いた事もない街の様だけどティアナの故郷なのか

しかし・・・船か、揺れ次第によってはリバーガーデンに着いたら


”減量に失敗したボクサーみたいになってるな、これは”


「レーヴェンベルクかー、大きなイベントあって船なのも良さげな

 感じやけど、まだ大きな問題があるんや」


「大きな問題?先輩、ティアナさんの提案なら

 大勢人が集まるイベントの様だし、イケそうな気がするのですが」


全く分らないが先輩は何かを危惧してる様子だ。

レーヴェンベルクに行く事に不都合な事でもあるのだろうか

まさか、俺と同じで船酔い体質なんじゃ。


「その闘技会っていつ頃あるん?近い内って言っとったけど」


「一月後くらいだと思うけど、それがどうかしたの?」


「一月かー、実際行って街の様子とかも調査せんと行かんし

 やっぱりキツいのー」


船である事じゃないっぽい、とすると一体何が気掛かりに

なってるのだろう、先輩は表情を曇らせているけど俺にはワカランっ


「いやの、マスターから資金と証を預かってるけど

 正直足りへんで、証はなるべく使いたくないねん」


”あー、そうか、調査するとしたら滞在費などがかさむのか”


「それは確かにそうですね、向かう日数をズラして

 1週間前とかなら大丈夫そうじゃないですか?」


「うーん、一週間・・・」


俺の言葉に先輩は深く考え込んでいる、ギルドの証を使えば

滞在費そのものをギルドまかせに出来るけど、躊躇っているのは

ギルドのお金だから使うのは相当の理由じゃないと使いたくないのかも。


「なんだ、そんな事ならうちの別宅を貸してあげてもいいわよ

 もちろん条件付きだけど」


「ほ、ホントけっ、それは助かるけど条件って何や?」


「あんた、砂丘の時に貸しがあったわよね

 ここに居る全員が私の使用人になるのなら貸してあげる」


なにぃーっ、使用人って執事とメイドになれと言ってらっしゃるのか、

この盛り髪お嬢様は、しかし砂丘の時の貸しって何だ。

やっぱり戒律別になった時、先輩とティアナの間に何かあったのか。


お読み頂き有難うございます。

拙い文章ですがマイペースに更新しているので宜しくです。

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