プロローグ復讐と消失
今回の話はグロ有ります。
苦手な方はブラバ推奨です!!
フウ……フウ………
燦々と照され焼けたアスファルトの上を汗だくになって歩く。
「今年は例年より暑いなぁ…フウ…フウ…。」
片手に大きなコーラのボトルを持ち歩くたびノシッノシッという音が響いて来そうな背の高い肥満体型の少年が独りごちる。
「おい、山戯!!」
彼…山戯戒は背後から鋭い声と共に内臓に響く程の衝撃を受けてそのまま転ける「ゲフッ…!!ギアッ……」
蹴りと自重によって蹲る戒にさらに蹴りが飛ぶ
「山戯テメーよー!!学校来んなつってんだろ!
キメェんだよ!」
リーダー格の男がそう言いながら戒を踏み抜く様に蹴り続けていると周りの取り巻きからも
「この腐れブタがマジキモいんですけどー」
「マジこのまま死ね!!生きる公害が!!」
等の言葉が投げ掛けられる。
一頻り暴行を加えスッキリしたのか、戒が持っていたコーラを蹲る戒にぶちまけて取り巻きと笑いながら立ち去って行く。
(我慢の限界だ……奴ら独り独り殺してやる!殺してやるぅ!!)涙を流しながらも怨鬼の如く立ち去りゆく集団を睨み据えしばらくしてフラフラと自宅に帰って行った。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
虐めの切っ掛けは同じクラスのヲタ友に声を掛けられ体育館裏に付いて行った事から始まった。
あの時彼の何時もと違う様子に気付いて問い詰めて居ればこんな事にはならなかったのだろうか………。
「お、来た来た。」
「あっ高橋くん達…(なんでコイツ等が個々に……)」
高橋智則表向きは優等生で教師からの評価が高いが裏では暇潰しにターゲットにしたクラスメートを虐める集団のリーダー格である。
「山戯……ご、ごめん!!」
そう叫びながらヲタ友の花田が俺を突き倒し走り去って行く。
「花田!?グッ…」
転けさせられた直後高橋の取り巻き達に厭らしい笑みを浮かべられながら押さえ付けられる。
「山戯君おめでとーう!!君は新しいターゲットに選ばれました!」
高橋は笑顔で言いながら近づいて来るとそのまま戒の頭を踏み付けた。
そこから3ヶ月…肉体も精神も蹂躙されるのを耐えて来たが
もう無理だ。耐えられない。
復讐してやる!!
俺は固い決意と共に傷を癒しながら着実に準備を進めていった
まずはネットに散らばる同士から海外サバ経由でダマスカス鉱製のコンバットナイフ、ワイヤースタンガン、手錠等を父親のクレジットカードで入手し濃紺の作業服と皮手袋を購入そしてキャップを被り奴等の中でも一番憎い高橋を殺しに向かう。
夜、塾が終わり高橋が狙い道理人通りの少ない公園をショートカットに使い入って行った
(やっと来やがった…)
緊張し喉が張り付きながらも
背後から高橋にゆっくり近づいて行き、ワイヤースタンガンを構え狙い打つ。
パシュンッと軽い音と共にワイヤーが射出され高橋に狙い違わず当たり電流を通すビクンっと痙攣し高橋が倒れる。
気絶した高橋を鉄棒に手錠で拘束して動けなくして猿轡をする。
そして高橋の腹部を殴り付け無理矢理目覚めさせた。
「起きろよ高橋ぃぃぃぃ!!」
「ゲアッ……」
悶絶しながら目を覚ます高橋を縦横無尽に殴り付けるそしてピクピク痙攣してるのをみて(もう大声を出せないだろう)と思い猿轡を外してやる。
「よう、高橋。お前今どんな気分?」
「ガ…アッ…デメ……ごんなごどじで…」
息も絶え絶えながらまだ睨み付けて来る。
「テメーが俺に3ヶ月間やられた事を返してやってるだけだよ!まあお前は殺すけどね…どんな気分?虐げて来た奴に殺されるのって?」そう言いながらコンバットナイフをリュックから取り出すと服ごと高橋の皮膚を切り裂くとぷしゅっと血が一瞬吹き出した。
「ヒギャッ!や、やめで…!
すまながっだ!ゆるじでぐで!だ、だのむ!」
泣いて懇願する高橋の髪をコンバットナイフで剃り落としながら笑顔で
「だーめ。許さないよでもいたぶるのも飽きたからそろそろ殺してやるよ。
!バァイバ―イ高橋ぃぃぃぃ!!」
そう叫びながらコンバットナイフを振り上げた瞬間戒が消え去った。
後には発狂し糞尿を撒き散らしながらケタケタと笑う高橋智則が残されるだけだった。