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6.悪夢

5話では、三人がナイトメアの洞窟へと踏み込み、第一の部下・炎翠を退けました。


そして6話――。


ついにナイトメアと対峙する。


だが、ナイトメアの力は戦闘ではなかった。


悪夢ナイトメア――」


その一言で、拓弥と雪の意識が闇に落ちる。


拓弥が見たのは、前世の記憶の断片。

雪が見たのは、決して癒えない幼い日の傷。


序章、最終話。

拓弥「この奥にナイトメアがいるはずだ……行くぞ」

 

 3人は洞窟の奥へと足を進めた。湿った空気とわずかに漂う血の匂いが、不穏な雰囲気を漂わせている。

 

雪「……妙に静かだな」

 

光「敵の気配も感じませんね」

 

拓弥「いや……違う。気配はある。むしろ、こっちが近づくのを待ってるような感じがする」

 

 慎重に進むと、洞窟の奥には巨大な石造りの扉がそびえ立っていた。そこには不気味な紋章が刻まれている。

 

雪「ナイトメアの間か……」

 

拓弥「ああ、間違いない」

 

 拓弥は扉に手をかけ、一度深呼吸する。そして、静かに押し開いた――。

 すると、そこには闇の中に佇む一つの影があった。

 

???「……光雷やっぱり来たか」

 

 低く、静かな声が響く。

 闇の奥から、ゆっくりと姿を現したのは――ナイトメアだった。

 

拓弥「ナイトメア…」

 

ナイトメア「光雷もう一度俺の元で働くきはないか?ヴァンパイアも喜ぶぞ」

 

 拓弥はヴァンパイアと言う名前に心に引っかかるものがあったがはっきりと言い返した

 

拓弥「断る!俺はお前らの元で動くつもりはない」

 

ナイトメア「意志は強そうだな!だが果たして俺の前でどれぐらい自分を保てる?」

 

拓弥「雷撃!」

 

 拓弥の放った雷撃がナイトメアに向かって疾走する。しかし、ナイトメアは微動だにせず、ただ静かに呟いた。

 

ナイトメア「悪夢ナイトメア――」

 

 瞬間、空間が歪み、拓弥と雪の視界が暗転する。

 

【拓弥の悪夢】

 

拓弥「なっ……!?」

 

 次の瞬間、拓弥は見知らぬ場所に立っていた。いや――見知らぬ、はずなのに、どこか懐かしい感覚があった。

 

光雷「……ここは……?」

 

 拓弥の悪夢の中で、光雷はかつての仲間の姿を目にしながらも、その名前が思い出せない。

 

???「光雷、どこ行くつもりだ」

 

光雷「俺は……◯◯する」


――俺は、なんて言ったんだ?

 

目の前の男の顔は悲しげだった。しかし、次の瞬間、その手には死神の力が宿る。

 

???「そんなこと……させねーよ。デットリーライブ!」

 

 激しい衝撃が襲いかかる。光雷――拓弥は反射的に後退しながら、胸の奥が締め付けられるような感覚を覚えた。

 

拓弥「お前は……誰だ? キ…………ル……?」

 

 ぼんやりと記憶の奥から浮かび上がる名前。しかし、悪夢の霧がそれを阻むかのように、意識が揺らいでいく――。


 【雪の悪夢】

 

雪「うっ……!?」

 

 意識が戻った瞬間、雪は周囲を見渡した。

 そこは見覚えのある家の中――雨川家だった。

 だが、何かがおかしい。

 

雪「……家? なんで俺はこんなところに……?」

 

 違和感を覚えつつ、自分の手を見た瞬間、息をのんだ。

 小さい――。

 自分の姿が幼い頃のままだった。

 

 雪「これは……夢、なのか?」

 

 戸惑う雪の耳に、廊下の向こうから聞き慣れた声が響く。

 父の声だ。

 

 雪は足音を殺しながら、そっと扉の隙間から覗き込む。

 そこには、父と幼い拓弥の姿があった。

 父は穏やかな表情で、拓弥に剣の構えを教えている。

 そして、拓弥はそれを真剣な眼差しで聞いていた。

 

雪「……またアイツだけ、父さんに何か教えてもらってる……」

 

 拳を強く握る。

 自分はそこにいなかった。

 父の隣にいるのは、いつだって拓弥だけだった。

 何度も努力した。

 何度も認められたかった。

 なのに、父はいつも拓弥だけを見ていた――。


 雪は歯を食いしばりながら、その光景をただ遠くで見つめることしかできなかった……。


光「拓弥さん!雪さん!しっかりして下さい!」

 

 光の声に2人は目覚めた!

 

拓弥「ありがとう……光。」

 

 拓弥の目には涙が1滴流れていた。

 雪は悲しそうな顔していた

 

ナイトメア「何故?お前は俺の術が効かない!」

 

拓弥「なんだかよくわかんねーけど光のおかげで助かったぜ!。くらえ雷撃!」

 

 戸惑うナイトメアに雷の一撃を与える。

 

ナイトメア「ぐっ……!」

 

 雷撃をまともに受けたナイトメアは、後方へと弾き飛ばされる。

 しかし、すぐに体勢を立て直し、鋭い目で拓弥たちを睨みつけた。

 

ナイトメア「まだ終わりではないぞ」

 

 その言葉と同時に、ナイトメアの体から黒い霧が立ち昇り始める。周囲の空間が歪み、影が不気味に蠢く。

 

拓弥「……しつこいな」

 

 拓弥は拳を握りしめ、雷の力を纏わせる。隣では雪が静かに構え、光も炎の力を宿しながら前に出る。

 

光「……今度は、僕たちの番です」

 

 こうして、ナイトメアとの本格的な戦いが幕を開ける――!

 

 まず雪が動いた

 

雪「アイスショット」

 

 氷の玉がナイトメアに襲いかかるがナイトメアはそれを避けた。

 

光「炎連撃」

 

 光は無数の炎のパンチをナイトメアに与える。

 ナイトメアはガードで耐え

 

ナイトメア「ダークネスフレア!」

 

雪「アイシクル!」

 

 無数の氷のツララがナイトメアの技と相殺した。

 

拓弥「サンダージャベリン!」

 

 ナイトメアにヒットしナイトメアは倒れた。

 

ナイトメア「ぐっ……! ば、馬鹿な……」

 

 雷の槍がナイトメアの体を貫き、闇の霧が揺らぐ。彼は膝をつき、荒い息を吐いた。

 

ナイトメア「まさか……この俺が……」

 

 苦しげに呟くナイトメアだったが、次の瞬間、不気味な笑みを浮かべた。

 

ナイトメア「フッ……だが、お前たちはまだ何も分かっていない」

 

拓弥「何だと?」

 

ナイトメア「……お前たちは、これからもっと”深い闇”を見ることになる……次はヴァンパイアが動き出すぞ……!」

 

 その言葉とともに、ナイトメアの体が闇に包まれ、徐々に消えていく。

 

光「……逃げた?」

 

拓弥「ヴァンパイア……」

 

 聞き覚えがある名前に少し考えた

 

雪「……ヴァンパイアがおそらく、この世界の支配者だろう」

 

拓弥「……厄介な奴がまだいるってことか」

 

光「でも、今は一度家に戻りましょう。体力も消耗していますし……」

 

雪「……俺は自分の世界(黒竜人界)帰るぞ。」

 

拓弥「ああ……ありがとう雪。」

 

 拓弥たちは一度元の世界へと帰還することを決めた。


 希龍家に戻った拓弥は今回の出来事を魔佐に話した。

 その時に自分が雨川家ある事もちゃんと話した。

 魔佐は嬉しそうな顔していた。


 その日の静かな夜の風を感じながら、それぞれの思考に沈んでいた。

 

光「魔佐さん聞いんですが僕も当分はこっちの世界(イディアの世界)にいることになりました」

 

拓弥「ああよろしく……今回はすごく助かったよ。ありがとう、光」

 

光「いえいえ。僕も色んな経験ができて楽しかったです。」

 光は優しく応えた。

 

光「でもヴァンパイア……ナイトメアよりも厄介な敵になりそうですね」

 

拓弥「ああ。……前世の決着をつけようと思ってたのに新たなモヤモヤが生まれたな。」

 

光「向き合っていたら少しづつわかってきますよ。」

 

拓弥「……そうだな」


 夜空を見上げながら、拓弥は強く拳を握った。


 ――ナイトメアを倒した今、次に待ち受けるのはさらなる強敵。

 戦いの幕は、一度閉じたかのように見えたが……新たな戦いは、すでに始まっていた――。


  (序章 完)

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