唐突なハプニング
お久しぶりです。暁月 しゅかです。
最近、某緑のメッセージアプリでリアル友人と小説を書いておりまして、荒削りなところはありますが結構書けているんです。
そして、そんな事をしてると当然小説家としての血が騒ぐ訳であって。
て事で、この小説は、リアル友人と書いている小説のリメイクとなっております。
それではどうぞ。
Side バハ二ア・スカーレット
私は、バハニア・スカーレット。
お母様であるレミリア・スカーレットに妹共々拾われた、はぐれ吸血鬼です。
今は紅魔館当主として、妹シオン・スカーレットと共に健やかに暮らしております…ですが…。
突如として妹のシオンが不治の病に倒れてしまったのです。
どなたか…どなたか妹を治すことのできるお方はいらっしゃらないのかしら?
…あら?
私がふと窓に目を向けると、そこには男性が歩いていた。
あの人なら…もしかしたら…?
side 三人称
その辺を散歩していた男は、自分に急接近してくる影に気づく。
「ん?」
男は、その影をみる。
…人型で、蝙蝠のような羽。
男は、それが所謂『吸血鬼』だと言う事を、知っていた。
その影は、男の目の前に降り立つ。
赤髪の、レミリアと同じ髪型をしており、黒のゴスロリ服を纏った吸血鬼は言った。
「ご機嫌麗しゅう。旅のお方。私は現紅魔館当主、『バハニア・スカーレット』ですわ。私は妹のシオンと共に暮らしていたのですが、突如としてシオンが不治の病に倒れてしまったのですわ…。そこで、旅のお方。貴方様のお力をお借りし、我が妹のシオンを助けてくださいませんか?お願いです…」
それをバハニアが言ったあと、バハニアの隣にメイドが現れる。
メイド「こんにちは。紅魔館のメイド長をしております、『十六夜 咲』と申します。どうぞ、『咲』とお呼びください。」
と、咲と名乗る人物は丁寧な口調でそういう。
咲「さて。本題に入りましょう。先程お嬢様からお聞きになられたとは思いますが、妹様は不治の病に倒れてしまったのです。近くの人里の人達も同じ様な症状にかかっている、と情報屋の『射命丸 彩』から聞いたのですが、貴方様は聞いた事はありますでしょうか?」
と、咲は男に問う。
その問いに、
男「そのような話は聞いた事がない。でも、その病について俺も詳しく知りたい。だから、一緒に治療法を探したい。」
と、男は返した。
咲「協力してくださるのですか!?ありがとうございます!」
と、咲が言った瞬間。
周囲の風景が一瞬で変わり、紅魔館の中になった。
男は一瞬吃驚したが、すぐに冷静になった。
咲「…では早速。妹様や、人里の人々がかかっているこの病は、『ファシキュリン』という組織がばらまいている、という噂を小耳に挟んだのですが…。そもそも、貴方様はファシキュリンという組織を知っていますでしょうか?」
男「ああ。知っている。近頃、人里等に現れては、そこを荒らしていく組織のことだろ?」
男は咲に確認する。
咲「えぇ。そうです。まだ詳しい情報は突き止められていないのが現状です。私達も手伝いますので、どうか突き止めていただけると幸いです。」
と、咲がそこまで言った所で、
『コンコンコン』
と、紅魔館にノックの音が響く。
『ガチャ』
紅魔館の玄関から入ってきたのは、霊夢と同じ服を着ている巫女だった。
巫女「おーい、咲!シオンの様子はどう?」
と、巫女は咲に問う。
咲「ますます悪化していますわ…琴音。」
咲に琴音と言われた巫女は、
琴音「そっか…。」
と言ってから男の方を向く。
琴音「それで、あなた、見た事ない顔だね?名前は?」
と、少し男を訝しむような口ぶりでいう。
男「どうも。俺の名前は『冴月 澪』だ。」
男改め澪は、淡々という。
琴音「冴月 澪…。じゃあ、澪って呼んでもいい?」
澪「あぁ。いいぞ。それで…そっちは琴音といったか?」
と、澪は琴音に確認する。
琴音「うん!私は『博麗 琴音』。琴音って呼んで!…さて。まず、澪。貴方はどこから来たの?」
琴音は澪に質問する。
澪「紅魔館の近くの人里からだ。途中で最強を名乗る妖精にも会ったが…それはいいとして、ここについたら主人の茶番に付き合わされたってことだ。」
澪はそう返答する。
琴音「そういう事だったんだ。」
すると、
?「速報〜!速報だよ〜!」
と、外から聞こえてくる。
咲「この声は…!彩!?」
琴音「あ、そういえばドア開けっ放しだった。」
『ズザザザ…!』
開けっ放しのドアから入ってきたのは、かつての『射命丸 文』と同じ服装をした烏天狗だった。
咲「彩…!どうしたの?」
彩「ファシキュリンの長の名前が分かったかもしれないんだ!」
彩と呼ばれた少女は誇らしげにそういう。
咲&琴音「それは本当!?」
2人は驚き、
澪「そうなのか…。それで名前は?」
澪は冷静に続きを促す。
彩「その名前はね…『蠍』。」
澪「蠍…。そいつがファシキュリンを操ってるんだな?」
彩「そうだよ!」
彩は相変わらずドヤ顔で続ける。
彩「じゃあ、また新しい情報が入ったら言いに来るね!」
彩はそういい、飛び立つ。
咲「ありがとう、彩!
…さて。蠍…ですか。どのような能力を持っているか、獣型の妖怪なのか、人型の妖怪なのか…はたまた人間か。それらはまだ分かっていない状態ですね。」
咲はそう呟く。
澪「でも、こんな病を散布させられるのなら、どっちにしろ高度な知能を持っていることは確かだな。」
琴音「だね。…無闇に戦って返り討ちになるかもしれない…。はぁ、一筋縄には行かないかぁ。
…あ、そういえば澪はどんな能力を持ってるの?」
琴音は澪に聞く。
澪「それが…。『物を浮かす事が出来る程度の能力』…なんだ。」
澪はそういう。
咲「物を浮かす事が出来る程度の能力…。それは自分に使う事は出来ないのですか?」
と咲は聞く。
澪「あぁ。どうやら生き物には効かなくてな。残念ながら、俺には使えない。ただ、霊力で空を飛ぶ事は出来る。」
澪は答える。
琴音「なるほど。移動手段は必要ない感じだね!
だったら…澪、どうする?薬の材料探す?それともファシキュリンを調査する?」
と琴音は澪に問う。
澪「そうだな…。とりあえず、シオンの病は聞いたことがないものだから、咲の言っていた噂を信じて、ファシキュリンを可能な限り調査したい。」
琴音「なるほどねぇ。じゃあ、どこから調査する?」
琴音は澪の言葉を受け、質問する。
その瞬間、
『ドゴォォォン!!』
紅魔館に響く轟音。
?「『デスポイズン・破弾』。」
外からそんな声が聞こえる。
3人は外に向かう。
咲「…敵襲!?」
琴音「っ!?…戦闘準備!」
澪はその言葉を聞いて、その辺に落ちていた瓦礫を浮かせる。
?「…よぉ。博麗の巫女に紅魔館のメイド…。お前は…見ない顔だな。…まぁいい。俺はファシキュリン幹部の『蛭』。…お前らを殺しに来た。」
澪(なんだあいつ…!?)
澪は突然の敵襲に驚いているようだ。
蛭「相手は3人…。タチが悪いな。『吸血【羽ばたく吸血】』。」
そう蛭が唱えると、蛭の周りを何かが旋回する。
琴音「赤い体のヒル…?しかも、羽が生えて…!?
『霊符【博麗防衛結界】』。」
琴音は自身を囲むように結界を作る。
蛭「…『シュート』。」
咲に向かってヒルが飛ぶ。
咲「な、何こいつ…く、来るな!」
ヒルが咲にくっつく。
咲「か、体が動かない…!?」
澪「大丈夫か!?『衝突【オールラウンド・ハンマー】』」
澪は瓦礫を上手くあて、咲に引っ付いていたヒルを取り除く。
咲「気を付けてください!このヒルに噛まれたら麻痺毒で動けなくなってしまいます…。」
澪「なるほどな…ありがとう!」
蛭「ふはは!御明答!このヒルは『キュリア』。こいつに噛まれると麻痺毒が体に回る。さぁ、俺の所に来いよ!『吸血・血噛【デッドリーバースト】』。」
蛭は追加でヒルを澪達に向かわせる。
澪「ならもう一度!『圧壊【サンド・グラヴィティ】』。」
澪は大きな瓦礫を左右から押し付け、潰そうとする。
しかし。
蛭「甘ェ。『攪乱』。」
蛭によって瓦礫が破壊される。
そして、とんでいたヒルが一斉に澪に向かう。
澪「まじか…。くそっ!」
澪は自身にそこそこ大きな瓦礫を当て無理やりヒルを回避する。
『ガシャーン!』
と響くなにかが瓦礫の山にぶつかる音。
澪「痛ってぇ!」
琴音「澪!」
琴音は澪を心配し、澪の元へ駆け寄る。
澪「大丈夫だ!それより戦いに集中しろ!」
琴音「いいから!『霊符【幽玄蘭】』。」
琴音がスペルカードを使うと、澪の傷は塞がる。
蛭「…ちっ。これじゃあキリが悪ィ。…これで終わりだ。『血撃【ブレッドリーブラスト】』。」
蛭は中々に太く、赤黒いレーザーを射出する。
琴音「皆っ!防御して!『霊符【博麗無双結界】』!」
琴音は自身の目の前にスペルカードで結界を作る。
澪「やばいっ!」
そして、澪は目の前に大きな瓦礫を浮かせる。
咲(まずい…霊力不足で能力が発動できない!近くに守れるものもない…。これじゃあ…)
咲は、何も出来ずに体の前に腕でクロスを作る。
紅魔館全体に轟音が響き渡る。
咲「ぐっ…がはぁっ!」
咲は吹き飛ばされる。
琴音「っ…!」
琴音は、ギリギリ結界で防ぎきったものの、レーザーが削った岩や瓦礫の破片が一部飛んで行き、手等に傷がつく。
澪は、目の前に浮かせておいた瓦礫が粉砕され、真正面からレーザーが当たる。
澪「ガハッ…ガ…ハ…。」
琴音「み、皆…大丈夫…?」
琴音は心配する。
澪「な、なんとか…。はぁ、はぁ…。ひ、蛭は?」
琴音「蛭は…逃げたみたい。」
蛭は先程のスペルカードを使った直後に逃げたらしい。
琴音「ねえ、澪。そこにいる咲は?」
澪が横を見ると、数メートル先に咲がいた。
澪は急ぎ目で咲の様子を見に行く。
澪「咲は…起きてない!?息は…してるな。」
琴音「良かった…。」
すると紅魔館の中から、バハニアが出てくる。
バハニア「さっきの轟音は何事なの?」
バハニアは心配しているようだ。
澪(よく今の今まで気づかなかったよな…。)
「あぁ。ファシキュリンの蛭って奴が攻めてきて…。応戦したんだがこうなってしまった。すまない。」
澪は紅魔館をボロボロにした事を謝罪する。
バハニア「謝る必要は、無いわ…。むしろありがとう。…でも、ファシキュリンの蛭?はなぜ紅魔館に襲撃をしたのかしら?…みんなは何かわかる?」
バハニアは不思議そうにいう。
澪「考えられる可能性は…元々ここを襲撃しようとしていた…?
そして、病をファシキュリンが散布しているという噂が本当なのであれば…。
先に妹を病にかけ、それに意識を向けている所を襲撃しようとしていた…?
いやでも…そんな浅はかな考えをしている事があるか…?」
澪は思考を巡らす。
琴音「…もしかして、シオンにかけた病気に、位置情報が分かるようなものでもついてたんじゃ…?」
バハニア「なるほど…。それはあるかもしれないわね。」
琴音の言葉にバハニアは納得する。
琴音「それより…澪、背中凄い抉れてるよ?澪って自己回復出来るの?」
と、琴音が言う。
澪は自分の背中の方を見る。
澪「うわぁ…たしかに痛かったけど、まさかここまでとは。あと、俺自己回復できない。」
琴音「そうなんだ…じゃあ、今日は紅魔館に泊まるから。あとで私の部屋に来てよね。絶対だよ!」
と、琴音は澪に釘を刺す。
澪「わ、わかった。」
〜その夜〜
澪は、琴音に言われた通りに琴音の部屋の前まで来ていた。
澪は、琴音の部屋のドアをノックする。
澪「琴音?」
琴音「ちょっと待って。今服着てる最中だから。」
と、部屋の中から聞こえてくる。
数分後。
琴音「いいよ。」
澪「わかった。入るぞ。」
澪が部屋に入ると、そこには寝巻きを美しく着こなす琴音の姿があった。
琴音「ねぇ、澪って、今いくつなの?」
琴音は唐突に聞く。
澪「俺か?…俺は17歳だ。」
琴音「そうなんだ…。私、15歳なんだ。」
澪「そうなのか。」
そこで一旦会話が途切れる。
数秒の沈黙の後、琴音が口を開く。
琴音「さて…自己回復の練習しよっか!といっても簡単だけどね。『四季符【春の花園】』。」
琴音がスペルカードを使った瞬間、琴音の体が光り輝く。
数秒後、光は収まる。
琴音「さっきのスペルカードを使えば回復できるよ!やってみて!」
澪「そ、そうなのか…?わかった。やってみる。」
〜数時間後〜
澪「はぁ…はぁ…や、やっと出来た…これ、案外霊力消費するんだな…」
澪の霊力は長時間に渡る使用によってすっからかんになっていた。
琴音「…そんなんじゃ、戦闘の時辛いんじゃ…。」
澪「生まれつき、霊力が少なかったもんでな。」
澪は自虐気味に言う。
琴音「私の所に来て。」
琴音は唐突にそういう。
澪「?わかった。」
琴音「『霊符【優送力霊】』。」
琴音は澪の頭に手を置き唱える。
澪「なんだ…霊力が増えた…?」
琴音「私の優送力霊は、私の霊力を送る技なんだけど、1日2回までと回数制限があるの。
あと私が送る人に触れないと送れない少し不便な面もある…。
まぁ、だからあまり多用は出来ないね。」
と、琴音は説明する。
澪「そうなのか…?なら…個人的に霊力をあげる必要があるわけだ…。」
澪のその言葉に、琴音は反応する。
琴音「残念だけど、澪。霊力は、生まれた時にあらかじめ量が決まっていて、霊力を上げられたとしてもごく少量なの。」
澪「まじかよ…なら、霊力以外のものを身につけるしかないのか…?」
澪はそういう。
琴音「でも、こうやって霊力を送る事が出来るのは、博麗の巫女の中で私だけなの。」
澪「そうなのか…。でもいつか、琴音に頼っていられない時が出てくる可能性がある。だったら、また新しい力を身につけるのは、必要じゃないか?」
と、澪はいう。
琴音「そうだね。」
琴音はそう言ったきり、喋らなくなる。
澪「…。」
澪がこの気まずさに耐えられなくなり、話かけようとした瞬間、琴音が発する。
琴音「ねぇ澪、今から、私の過去を話したいんだけどいいかな…。」
澪「…?ああ。いいぞ」
澪は二つ返事で了承する。
琴音「澪、立ったままだと疲れるからベッドに座って…。」
澪は言われた通りにベッドに座る。
琴音「まず、私は、まだ2歳の時この世界にやってきたの。」
澪「ちょ、ちょっと待ってくれ。という事は、琴音は外の世界から来た外来人って事なのか?」
澪は面食らう。
てっきり琴音は幻想郷出身だと思っていたのだ。
琴音「そうなの。」
澪(なるほどな…しかも小さい時に…か。…俺と同じってわけだ。)
琴音「私は、この世界の森で獣に襲われていたとこを先代の博麗の巫女、『博麗 霊夢』に助けて貰ったの。」
澪「霊夢…か。そういえば、紫さんが言ってたな…。『歴代最強の巫女』だって。…怠けてて全くそうは見えなかったんだけどな。」
澪はやれやれといった様子で首を振る。
琴音「そうなの?紫に会ったの?」
琴音は驚く。
澪がそんな人と関わった事があるとは思ってなかったからだ。
澪「まぁ…な。昔、色々あって…」
琴音「そうだったんだ。…。その後、私は、拾ってもらい世話してもらった…。
だけど霊夢は、跡継ぎが居なく困っていたの。
だったら私がと、博麗の巫女を私が継いだの…。
私は、霊夢と毎日特訓をしていた。
だけど、私が9歳の時『四凶』と言われる神が暴走して、霊夢と私、先代の紅魔館当主、そしてその妹などを連れ 、それを収めに行ったの…。」
澪「四凶…?」
澪は聞き馴染みのない言葉に首を傾げる。
琴音「四凶とは『混沌』、『窮奇』、『橈骨』、そして『饕餮』率いる4人の神…それが暴走したの…。
それを止めるために私達は戦った。
そして、無事になんとか収める事が出来た。
だけど先代の博麗霊夢、レミリア・スカーレット、フランなどは死んだ…四凶によって、生き残ったのは私、白玉楼の剣士、魔法使いの魔理沙等…。」
琴音は悲しげに言う。
澪「そうか…あいつらが死んだのは…そういう事だったのか…」
澪は、納得したかのように言う。
琴音「紫は、里の防衛をしていたけど、重症で。」
澪「それは…知っている。俺も、藍に頼んで何度か見舞いに行かせてもらっている。」
琴音「そうなんだ…。」
琴音はまた驚く。
やはり、澪が幻想郷の主要人物と関わっている事がイメージ出来ないのだろうか。
琴音「だけど、その事件を事実上収めたのが『天候を操る程度の能力』を使う男の『通実』…。
でも。それでも。私の恩人は死んでしまった。
なんで?なんで私じゃなく霊夢が死ぬの?
そうやって、毎日嘆いて。」
琴音の頬に涙が伝う。
琴音「…ごめんね。澪。澪にこんな所見せるつもりじゃなかったんだけど。」
琴音は静かにそういう。
澪はそれに対して、
澪「琴音…俺は…小さい時に両親と生き別れになった。事実上、亡くなっているのと同義かもしれない。…だから、大切な人を亡くすその想いは、俺も分かってるつもりだ。だからといって、琴音の気持ちも分かる、なんて無責任なことは言わない。
ただ…ただ、今は俺が…俺達がいる。
だから、泣くなよ。
辛い時には、俺達に頼ってくれていいんだ。
一人で背負わなくてもいいんだ。
…な?」
そう言い、澪は琴音を優しく抱く。
琴音「澪…。」
澪「どうした?」
琴音は澪に問う。
琴音「今日は、一緒に寝ちゃだめかな?」
澪「…あぁ。いいぞ。」
澪はそれに了承する。
澪の横に琴音が来る。
澪は自分の体を奥にやり、琴音に毛布を被せる。
琴音「澪…なんで私にこんなに優しくしてくれるの?だって、私達今日あったんだよ?」
澪「うーん…なんでだろうなぁ…外の世界に妹がいるはずなんだが、その妹と被せてるのかもな。
結局成長を見ることは出来なかったし。」
と、澪はいう。
琴音「外の世界?」
澪「あぁ。恐らく、琴音の元いた世界だろう。」
琴音「そうなの…。澪は、いつからこの世界に来たの?」
と、琴音は澪に聞く。
澪「確か…俺が2歳とか、そんな歳だったような。」
琴音「私と同じぐらいの時にこっちに来たんだ…。」
琴音は驚いている。
澪「そうだな…まぁ、その後紫さんに育てられたんだが。
あいつ(妹)、どうしてるんだろうな…。」
澪は天井を見上げ、外の世界に思いを馳せる。
琴音「ねぇ澪…妹の名前ってなんだったの?
… ごめんね急に…ちょっと不意によぎっちゃって…知りたくなってね…。」
澪「妹の名前…名前かぁ…うーん…すまない。覚えてない…。」
澪は申し訳なさそうに言う。
琴音「そっか… ふわぁ…。」
琴音は大きなあくびをする。
琴音「ごめん少し眠たくなってきた…。」
琴音は目を擦りながら言う。
澪「そうか…おやすみ。」
琴音「うん。おやすみ澪…。」
2人は夢の世界へと落ちていった。
〜朝〜
琴音は薄く目を開ける。
するとベッドのそばに、人影が。
琴音「うぅん…。」
澪も続いて目を覚ます。
そして澪も起き、人影に気づく。
澪「…誰だ?」
琴音「…誰?」
二人は人影に聞く。
そしてその人物は、
?「誰だ?なんて失礼じゃないか。俺とお前の仲じゃないか?…なぁ、琴音?」
にっこりと笑い、琴音に向かって手を振るのであった。
…某緑のメッセージアプリから書き写すのって大変ですね…。
さて。澪はこれからどうなって行くのか。
ファシキュリンはどのように関わり、最終的にシオンの病気を治す事はできるのか。
2話がどれだけの文字数で、どれだけ時間がかかるかは分かりませんが、お待ちくださると嬉しいです。
それではばいなら!