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Cry for the moon 〜永遠の愛を求めるジュナと未来から来た青年カグヤの竹取物語  作者: 雪月花


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35/38

35-1:section of ジュナ 【ないものねだり】


 カグヤを乗せた宇宙船が飛び去ってしまった。

 周りの景色に溶け込んでしまうソレは、明るく照らしていた光を発することを止めた。

 (おぼろ)げな輪郭を見せたものの、そのうち目で追うことが出来なくなってしまった。


「カグヤ!!!!」

 

 もう、私を弱らせていた光は無くなったはずなのに、体に力が入らず無様に泣き崩れる。

 

 私の両サイドで支えてくれているリヒトとセレネが、どうしていいか分からず、そっと私の背中に手を置いてくれていた。

 2人の優しい手の温かさを背中で感じながらも、泣き止むことは到底出来なかった。



 

 私はひたすら何かを叫んでいた。

 涙なのか他のものなのか分からない液体が、地面へと落ちていく。




 カグヤが好きだ。

 狂おしいほど愛してる。


 1000年の時を越えて、会いに行こうと思ったこともあったけど、そんなの無理だ。


 ()、私はあなたを求めている。


「私を独りにしないでっ!!」


 ーー1000年の孤独になんか耐えれないよ。

 



 毎日、カグヤに愛をささやくから。

 毎日、カグヤを抱きしめるから

 毎日、カグヤを求めるから。


 無くしてみて初めて分かった。 


 全てを捧げて、あなたを永遠(とわ)に愛してる。




「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 私は夜空を仰いで泣き叫んだ。

 両親とナオを失って以来、こんなに激しく泣くのは初めてだ。


 また……

 

 また私は愛する人を失ってしまった。




 ふと夜空を見てみると、涙で歪んで見える美しい満月が見えた。


 月は、カグヤみたいに、白く優しく輝きながら私を照らしている。


 Cry for the moon

 

 月に向かって泣く。


 その意味は……〝ないものねだり〟


 1000年先の未来人を愛してしまった私の(とが)だ。



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