第一話 One to Two
環境を変えても根底は何も変わらない
知ることができたとしても、行動しないと変わらない
視点を変えても見ている景色は変わらない
眼を開いて夢を見よう、自分が選べる道の中で、一番いい選択に命を懸けろ
愛を証明しよう、愛を見つけよう、愛を信じよう
この世界では中学校を卒業し義務教育の終了を告げられた段階で
人は二つの種類に区別されるらしい
適性のあるものはReALに 適性のないものはFakeに
ReALに選ばれた人たちは強制的に異世界へと案内されるらしい
Fakeは、異世界に行くか、このままこの世界で生きるか選ぶことができるらしい
選ばれた者と選ばれなかった者、
知らないうちに参加させられる人生を懸けた戦争だ
その戦争で負けた人の気持ちなんて私にはわからない
その戦争に参加することもできない人の屈辱なんて私にはわからない
「あなたは何を求めているの?」
案内された空間でそう尋ねられた
その瞬間頭の中に情報が流れた、そしてすべてを理解した
「君たち選ばれた人間はこの世界の英雄である」
見慣れない場所で偉そうに座っている女にそう言われた
周りの人たちが騒いでいる、理解できていない者に喜ぶ者反応は多種多様だった
騒いでる人たちを無視して、女はこう言った
「今から適性検査を行う、英雄たち一人一人に職員を用意した、職員の命令に従い英雄たちは適性検査を受けてくれ」
いつの間にか隣に女の人が立っていた、20歳くらいだろうかとても美しい人だ
「ついてきてください」
女はそう言って歩きだした






