13話
あーー。
こんな気持ちのいい朝、いつぶりかな。
久しぶりにグッスリ眠れた気がする。
君はまだ寝てるよね…………そうだ。
今日は親はいないからーーー
私が朝ご飯作ろう。
ーーーーーーーーーーーーーー
美味しい?
寝ぐせついてるよ、ふふ。
昨日のこと、恥ずかしいんだね?
わかるよ、お姉ちゃんだもん。
ん?今日は勉強なんてしないよ。
君と一緒に過ごしたいんだけど。
ね、いいでしょ?
………………話があるの?私に?
もしかしてーーーー
改めて、告白?
あっ………口に出ちゃった…………………
ごめん、そんなつもりはーーーーー
………………………………………………
欲しいんだよね?私が。
ハッキリしたほうがいいよ。
……………………………………………
なに、苦しい。
こんなこと思いたくない。
なんで?
あ。
欲しがってるのは、私?
「そうだよ」
「お前は弟が欲しいんだよ」
誰?
「ほら、見てみろ」
なにを?
「お前の全てを満たしてくれる、"オス"だよ」
………………やめて、出てこないで。
そんな目で、有弥を見ないで。
お願い、あっ。
有弥、どうしたの。
お姉ちゃんだよ。
お姉ちゃんを押し倒しちゃ、駄目だよ。
あっ。
やだ。
駄目、私…………………
濡れ……………………
「やめて!!!」
………………………………
あっ、有弥。
ごめん、すごい音した。
大丈夫?ケガしてない?
もう嫌だ。
私が私じゃないみたい。
ーーーーーーーー怖い。
あっ。
行っちゃった。
有弥、また、傷付いたの?
有弥は、悪くないのに。
……………………………………………………
私の中の"何か"が、有弥の中の"何か"を挑発した。
私の中のーーーー
"女"という、ケダモノ。
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どうしよう、収まらない。
舐められた首筋から、身体中に
何かが広がる。
もうお昼だ。
用意もできた。
呼ばなきゃーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーー
一歩一歩、階段を上がる度に
私が私じゃなくなっていく。
有弥の部屋の扉が見えている。
あそこを開けるのは
たぶん「私」じゃない。
止まって。
無理に呼ばなくていい。
止まらない。
「コンコン」
やめて。
有弥、無視して、お願い。
「どうぞ」
有弥の声じゃない。
だめ!!!!
ああ、開いちゃう。
閉めて、閉めて。
覗かないで!!!
そんな顔で、見ちゃ駄目!!
有弥、見ないで。
これは私じゃない。
ああ…………………
「フー…………フー……チュポッ……………チュポッ……」
私………………なにしてるの………………
指を………………………
……………………………………………
だめ………もう…………………
垂れちゃう…………………………
「………………がとう……先に、食べてて……」
聞こえた?
先に食べてって。
ほら、もう。
閉めなさいよ!!
いい加減にして!!
どこの淫乱女なの!!!?
……………もう……本当に………………やめてよ……………
これ以上こんなの……………………
有弥に見せないで…………………………
ガチャ。
トントントン………………
やっと………………動く。
はあ…………………
………………………………
……………………下着、変えなきゃ……




