表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

愛犬

作者: 自己満足

「君は、誰かを好きになったことがあるかい」

犬小屋なんて言えない、家と家の間の冷たいコンクリートの通路、小さな毛布の上で小さくなっている愛犬に呟く。まあ飼い主は祖母だが。

「くーん」

「そうかあるのか」

ほんの数年前までは僕の手を噛むほどに元気だったのに、もうすっかりおばあちゃんだ。

「僕はね、ないんだよ。だからそれがどんな感情か教えてくれないかな」

口を動かし何かを告げようとも見える彼女の言葉を必死で聞く

「ううん、違う。あんなの全然、恋なんかじゃないんだよ」

僕は目を逸らして言う。すると、それを咎めたのか、体はだるそうなのに、力強く、そうだ、ちょうど僕の手を噛んだ時のように低く吠えた。だから、また、噛まれたように感じてしまった。

「んー、そうなのかなぁ。まあ、君が言うならそうなのかもしれないね」

これ以上ここにいては彼女もしんどいだろう

「ありがとう、また来るよ」

僕は彼女の頭を本当に、そっとだけ撫でた。

最後まで読んでいただきありがとうございます

埋もれていた感情と小説のネタを

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ