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最強姫

「あの族に姫が出来たんだってよ」


「マジで!?あの桜嵐龍の!?どんな子なんだろ」


そんな話が耳に入る。


はーい。貴方達の後ろにその姫はいますよー。


「はーい。貴方達の後ろにその姫はいるよー」


えっ。私今、しゃべった?

いや、しゃべってないんだけど。────誰?

振り返って声の主を探すと見覚えのある人がいた

……誰だっけ?



「同じクラスだし、お前の後ろの席に座ってんだけどぉ?酷くない?」


ああ。そういえばそうだ。後ろの席の男子で髪が白で目立っていたな。名前は…


「佐藤太郎?」


「いや、そんな太郎なんて名前…今の時代にはないだろう。さすがにコイツが可哀想になってくるよ…」


憐れみを含んだ言葉を蓮翠が口から小さく吐き出した。


「あはははは!!佐藤太郎!!お前頭おかしんじゃないかぁ?」


涙を浮かべながら大笑いしている霧に怒りを感じる。


「頭がおかしい…あんたの方がおかしいでしょう。腕に本物の飴と生花を貼り付けるなんてさ。馬鹿でしょ。馬鹿。糞ダサいよ。気付きなよ。」


腕に生花と飴を貼り付けるなんて…

しかもセロハン…恥ずかしくないのだろうか。


「っつ。うるせぇよ。泣いちゃう…」


どたどたどた。ばたん。


荒々しい足音と戸を開ける音、そして煙草の臭いが教室に侵入する。


「おい。桜嵐龍の姫ってお前か?

来い。俺を楽しませてくれよ霧ぃぃぃ」


唾を撒き散らしながら叫ぶどこかの族の下っ端。弱そうだな。


「またお前かぁ。お前の思うようにはさせねぇよ!!蓮華の事は俺が守る!!」


暑苦しいわ。おまえら。


「いや、なんで私そっちに行かなきゃいけないわけ?何勝手に決めてんの?」


「ああん?てめぇ…ならばこちらから連れ去れば良いだけの話だ!!」


「俺を倒してからそのセリフを言うんだな」


ぶるっ。


おっと、寒気が…漫画では格好良いが、現実ではアウトでしょ。


「ならば行くぞ!!おりゃっ」


想像以上にダサいかけ声。

あはっ。キモイよ?


「うわっ。ゴホッゴホッ。」


早速お腹にパンチがヒット☆

あらら。倒れ込んじゃったよ。


「お前の彼氏は雑魚だなぁあはははは!!」


「きゃあー。こーわーいー。」


少し棒読みになっちゃったな。


「ああん?喧嘩売ってんのか?もう、守ってくれる彼氏さんもいねんだぞ。ほら泣き叫べよ!!」


相当お怒りのようで、額に青筋が…


「泣き叫ぶ?私が?ふ・ざ・け・ん・な・よ?」


なんで、テメェのために泣き叫ばなきゃならないわけ?

20%ほどの殺気が漏れてしまったよ。やばいね。うん。

もし、私が元ヤンだと知られたら、私の輝かしい青春は消え去るであろう。


「お前、何者だ。 

殺気が出せるとは…俺だってまだ意図的に出せていないのに…」


かなり深刻そうに言っているが…

なんで出せないの?

あんた総長でしょ?

幹部以上の者は出せるのが普通でしょ。

何?この高校の族は皆、弱いの?


「殺気…?ナニソレ美味シイノ?」


とぼけてみた。


「とぼけていないでさっさと言えよ!!」


拳が近ずいてくる。


「じゃんけんぽんっ。」


私はパーを出したから勝った。


まったくもう…

いきなりじゃんけんをやりだしたからビックリしちゃったじゃないかー。

まあ、勝ったから────


「アイス。カリカリ君奢りね」


「なんでだよ!!」







そんなことを言いながらも、おごってもらいました♡

えっ。脅した!?

そんなことはしてないよ!!

泣き真似をしたら買ってくれたよ。

根は優しいんだね。うふふ

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