お帰りなさいませ、姫様!?
とある満月の夜……
就寝中の夢の中ーー
「おかえりなさい!姫様!!!」
宇宙船と思われる真っ白な船内の中、二十代ぐらいの青年や女性が廊下にズラッと並んで一斉に笑顔で出迎えてくれた。
『姫様……?』
四十過ぎて心不全で死にかけ寸前のババアに何言ってんだろう??
『わかった、コレ!!
夢オチってヤツだ!!』
どうやら皆さん、わたしの思考が読めるらしい......
盛大にズコー!!する人
または肩をガックリ落として落胆などなど
ダメだこりゃ!!
そんな中、ひとりの青年がにこやか笑顔で、とある要望を出してきた。
「鍵を返して頂けますか?」
『鍵??』
何のことだろう?
疑問を抱きながら、どこか納得?心当たりはあった
【スターシード】
直訳すると【星の種】
幽霊とか、陰謀論、宇宙人とか諸々、好きな
月○ムー!愛読者路線でいうところの
『魔王が支配している惑星を解放するために選ばれた人、または転生してかた人』
どうやらわたしは144000人の中のひとりだったらしいーー
胸の中にキラキラ光輝く1本の鍵が埋め込まれていた。
「ヤダ!!」
だって、胸の中だよ??
取り出したら死ぬやんけ!!!
全力ダッシュで、その場から逃走したのだった。