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カタる傍  作者: 金艮
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踏み切り

 カンカンカンカン


 遮断器が下りる。この踏み切りは急いでいるときに限ってぴったりのタイミングで前進を阻む。こちらの事情など一切考慮してくれないようだ。その後、大音量を轟かしつつ、大風を撒き散らしながら、大人数を詰め込んだ鉄のかたまりが目と鼻の先を横切る。この轟音と烈風も今は嫌味でしかない。急いでいなければこの圧も楽しめるのだが、今この瞬間はどうでもいいから速やかに走り去ってほしいという思いが強い。


 カンカンカンカン


 遮断器が上がる。やっと通れるようになった。しかしこれまでの経験上、これだけでは終わらないだろう。急ぎ足で踏み切りを通りながら、そう考えていると。高鳴る甲高い音と、響き渡る鈍い音。電車の轟音に勝るとも劣らない。やっぱりだ。こういうとき、たいてい進行方向で交通事故なんかが起こり、さらなる足止めをくらう。目の前には遮断器にかわる新たな障害物。今回の事故はかなりの規模だ。これほど被害が大きいと、処理も長引くだろう。ここから遠回りするとそれなりに時間がかかる。つまり、遅刻確定だ。緩慢な動きでポケットからスマホを取り出し、謝罪と遅れる旨を連絡する。反響するサイレンの音を聞きながら、この踏み切りで幾度目かの憂鬱を味わった。





事故に巻き込まれなくて良かったです。

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