死体処理
ついにやってしまった。目の前には真っ赤な海とその中に横たわる亡骸。すぐかっとなってしまうのは私の悪い癖だ。ばれたら警察に捕まるし、なんとかしないと。
人間を隠すのは骨が折れる。移動させるだけでも大変だし、近くの山にでも埋めたならいずれ見つかる。そこらに放置するわけにはいかないし、海に沈めても浮かんでくる。
[バラバラにしてひとつひとつを別の場所に捨てる]
結局はこれが1番確実で、簡単だ。私はそう思っている。しかしこの方法には短所がある。時間だ。私は非力だから、人よりも時間がかかるだろう。明日も早いし、さっさと片付けなくては。
まずは頭を落とした。視界に入るたびに私を不機嫌にさせたこの憎たらしい顔。もう二度と見ることはないと思うと、せいせいする。
次に四肢を切り離した。父が消えてから毎日のように振るわれた暴力の象徴。今は血の気を失い弱々しく、そのギャップで笑えてくる。
続いて腹を開いた。日ごろの酒や煙草やクスリの影響でボロボロになった内臓。汚くて、あまり触りたくない。
さらに体を上部と下部に分けた。ここまでくると動きが洗練されてくる。だんだん小さくなっていき、作業の終わりが見えてきた。
最後に大きさを細かく揃えていく。もう日をまたぎそうだ。あとは袋に詰めて冷凍庫にでも入れ、少しずつ捨てるだけだ。
時間も時間だし、疲れもあってとても眠い。明日も学校めんどくさいと思いながらランドセルに必要なものを入れ、安心感と達成感に包まれつつ、眠りについた。
小学生にも拘らず死体の処理に慣れている様子の主人公。父が消えたことに関係あるのかもしれません。




