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カタる傍  作者: 金艮
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ヘキレキ

 信号が青になる。渡ろうとした瞬間、鼓膜が破れそうなほどの爆音が鳴り響いた。咄嗟に地面に手をつく。


 なんだ これ うるさい かみなり? 


 周りを見ようと顔を上げると、トラックが猛スピードで目の前を通り過ぎ、近くの建物に突っ込んだ。音が止み、悲鳴が聞こえてくる。一体なんだったんだ…


 あの事故に巻き込まれかけたのも、もう数週間前のことか。あれからも何度か雷鳴で倒れそうになり、そのたびに事故を回避した。さすがにこれらは偶然ではないだろう。第六感が覚醒したのだろうかなどと考えたこともある。なぜ今こんなことを思い出しているのかというと、現在例の雷鳴が轟いているからだ。今回はこれまでのようになにもできず倒れるようなことはなく、うるさいことは変わらないのだが冷静に思考できている。なんとも不思議な感覚だ。ただただ音に慣れたのか、それとも危機の性質がこれまでとは違うのか。動きが止まることで回避できる類の危機ではない、ということだろうか。 ゴロゴロ… 冷静に思考できるとはいえ、この音はとにかくうるさいから気が散る。どうにか音を無視し、周囲を確認する。確かに昼間なのに暗いというのは少し違和感を感じるが、それは朝から曇っているからだ。別に雨が降っているわけでもないし、車の気配もない。地震だったら危ないが、ここが開けた場所なこともあり、近くに倒れてきそうなものはなく、遠くから飛んできそうなものもない。見渡す限り障害物に成り得るものはなく、何かの下敷きになったりヘッドショットをもらったりするどころか、小指を角にぶつける心配すらしなくていい。心臓発作や脳梗塞のようなものだとどうしようもないぞ。そんなことを考えている間にも、ゴロゴロと音が鳴り続ける。その瞬間、暗かった空が一瞬光った。あ、これ、もしかして。


 強い衝撃を頭に感じ、意識を失った。





人に雷が降ってくる確率は約0.000001%らしいです。

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