剣闘奴隷編 4日目
不規則更新ですがご了承のほどよろしくお願いいたします。
固いベッドから体を起こす。
慣れない環境かつ固い所で寝ていたせいか身体の節々が痛む。
クッションなんてものは無い、骨組みは木で出来ており藁がひいてあるだけの粗末なベッドだ。
一応小さな窓が付いているので空気は悪くない、そしてここから見える二つの月も嫌いじゃなかった。
それと疲れていたおかげで熟睡できたのだけが救いだった。
まだ薄暗い頃から俺たち奴隷の一日が開始された。
朝食は固い黒パンとスープ、何なのか分からない肉、ジャガイモ、野菜が入った簡素なものだ。
ただ、こんな食事でも暖かい物が食べられるだけで腹と気持ちを満たしてくれる。
その後、訓練場へ向かう。
まずは掃除だ、草取りから小石拾いなどをミワさんと一緒に小一時間ほど行った。
その後は木で出来た剣を渡されて素振りをするだけ。
とりあえず、同じ流れ人同士で固まっているので先輩たちの動きを見様見真似で剣を振るう。
洗礼ってなんだろうな・・・。
気になりつつもただただ木剣を振るう。
気になったところでどうしようも出来ない、今はただ一生懸命に今できることをしないと。
汗を流し、手の皮が少し剥けてきた頃になると、否応無くその答えを突き付けられた。
急にミワさんに呼ばれたと思ったら、数名の兵士達に手に黒く重たい手錠がはめられた。
周りにいる連中は興味深そうに見つつも見下したような黒く嫌な視線を向けてくる。
連れ出される俺ら三人
「とりあえず、戦って生きて戻ってこい。あと絶対に逃げ回ったりするなよ。」
なんとも雑な説明をするミワさん。
暗がりの通路を歩き、奥から光が見え、騒音が聞こえてくる。
その入り口は闘技場の入り口だった。
兵士達に挟まれ、ミワさんに見送られ、入口へと向かう。
眩しい光がどんどんと近づいてくる。そして騒音もそれに合わせて大きくなっていく。
暗がりの廊下を抜け光の先へと足を踏み入れた。
空が高いと思えるようなきれいな青、雲一つない晴天、刺さるような日光、肌が震えるような騒音、その騒音には罵声が大部分を占めているのだけは分った・・・。
コメント、誤字脱字の対応ありがとうございます。
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