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偶然の再開


「いや驚いたぜ、人間にあんなことができるのか」


フーガはユズルと別れ、トイレに向かっていた。尿意というものはいつだって時と場所を選ばない。小学生の頃、授業中にトイレに行こうとすると決まって「何で、休み時間に行かなかったの」と先生から説教を受ける。フーガにしてみればそんなことおれのチンチンに聞いてくれと言いたかった。いつ行くのか選べたら選んでいる。選べないから尿意なのだ。


(どうだ、少しはオーバーソウルがどういったものか掴めたか)リオンは早足で歩くフーガの隣を漂いながら尋ねる。


「掴めたかって言われてもな。…、視界はグルングルン回るし、腕は吹っ飛ぶしで、そうだな、例えるなら、初めてドラえもんに出してもらった秘密道具で、使った方が早いとか言われて、試し撃ちされるのび太くんの気分だな。『ドラえも〜ん、こうなるなら先に言ってよ〜」「ごめん、ごめん、のび太くん。体感した方がわかりやすいかと思って』ってやつだな、いまのおれの気分がわかったか?」


「全くわからない」


「まあ、何となくわかったかつー答えに関してはイエスだな。俺にとってはグダグダ説明されるよりはこういう感覚的なアプローチの方がありがてえ」

どんなスポーツもルールを聞く前にとりあえず見よう見まねで聞きながら進めていく。それがフーガにとって最適であると今までの経験からわかっていた。

どんなことにもルールがある。やりながらそれらにどれだけ気づき有用に活かせるか。見えないルールにどれだけ気付けるかが人生をうまく立ち回るために重要なことの一つなのだとフーガは学んでいた。

『人生はチェスのルールを自力で導き出すことに似てるんだ』訳知り顔で語る人間を思い出す。顔は思い出せないが、この言葉だけはフーガの中にはずっと宿り続けている。

ルールを逸脱したものにはどんな罰が下るのかそのことについても自分は詳しい。そしてそのことに関して、全く嬉しくはない。


しばらく歩くと階段に差し掛かり、行きに見かけたトイレを見つけた。


いそいそとトイレに駆け込みズボンをおろす。


しかし、リオンが洋を足す自分の後ろのいるものだから落ち着くことが出来ず、そわそわとするので「後ろに立つなよ、そわそわするじゃねえか」とリオンに少し離れさせた。


「そういえばよ、リオン、お前、案外大したことねえなあ、あんな子供相手にほとんど互角じゃねえか」


リオンに離れてもらったこともあり、距離を感じたからかなんとなく口に出してフーガは話しかけてしまう。リオンには実体がないのでその必要はないのだが、また、そのことにフーガ自身は無自覚だった。


(互角?ああ、先程の戦いのことか。それは違う。あれは指導戦闘だ。強者が上からいたぶった所でその戦いには何の意義もない。良い方向に、より相手が高みに迎えるように導くのが強者の嗜みだ。しかし、手を抜いているとは思われてはいけない。あくまでも真剣勝負なのだから)


「へぇ、じゃあ一応あの子供、ユズルよりは強いわけか」

フーガは自分が強いわけではないのになぜか得意げな顔になる。先程までの興奮のせいか、なかなか出てきてくれなかった尿がようやく出始めた。


(当たり前だ。私は子供相手に本気を出したりしない)


「ふーん、じゃあユズルは弱いのか」

フーガのその言葉にリオンは強く反応した。後ろにいるリオンの顔は見えなかったものの、フーガは圧力を感じる。


(ユズルが弱い?、それは全くの誤解だ。あれ程の戦闘力、余程の者でも太刀打ちできないだろう、彼が大人になれば、どれほどの実力者になるだろうか、それこそ、国を守る英雄なんてものになっていてもおかしくはない。しかし、所詮はまだ子供。私の相手ではない)


「フフッ、なんじゃそりゃ。褒めてんだか、貶してんだかわかんねえな」


(褒めてもいないし、貶してもいない。ただ実直な感想を述べただけだ)


「それでどうすんだ、この後、あの訳の分からん精霊の言う通りダークミラーワールドに行くにしろ、おれがさっきの仮面ライダーに変身するみたいな技を憶えなきゃならないんだろ。あんなの本当に俺にもできんのか」


(ああ、問題ない。仮面ライダーというものがなんなのかはわからないが。オーバーソウルは意志と理解の力だ。己の中に満ちている魂のカケラを認識し、万物の構造を理解すれば誰でも自在に操ることができる)


「自在に操ることができるって言われてもな、なんだ、この後は修行でもすんのか」


(修業というほどのことでもないが…いくらか訓練は受けてもらうつもりだ、しかし、その前に先にザドクたちと合流しておきたい。どの道、オーバーソウルを身につけたところで、魔鏡がなければダークミラーワールドに入ることができない。悪魔に関しても、もう捕らえている頃だろう。とにかくだ、私の研究室へ向かうことが最優先事項だろう)


「魔鏡?悪魔?何の話だ?大体、お前の部下と合流するつったって、人の顔見た途端、殴りかかってくるようなやつらだぞ?話し合いになるわけがねえ。いくらダークミラーワールドに行くためだとしても、もう少しなんかこう工夫して連絡を取った方がいいんじゃねえか。正面から行ったら今度こそ殺されるぞ」


(それに関しては作戦を練ろう。時間を開けた方がいいかもしれない。魔鏡と悪魔に関してはまだ、わかっていないことも多いのだが、簡潔に言うと、オーバーソウルを纏った状態で悪魔を喰らう、そうすることで魔鏡を通過し、ダークミラーワールドに侵入できる)


「…、は?、…、つまり悪魔の死骸を喰えってことか?」


(待て、フーガ、人がいるぞ)


入り口の方を振り返ると黒いブレザーを着た中学生くらいの子供がいた。整った顔立ちで優等生然とした雰囲気はフーガの苦手なものだった。そういったやからと反りがあった試しがないからだ。

ブレザーを着た中学生はフーガの便器とは一つ離して隣で洋を足し始める。


フーガは洋を足し終え、一足先にトイレを出た。


(声に出さないように会話をするっていうのは慣れねえな、つい声を出しちまう。その辺、お前はいいよな、普通に話すだけでいいもんな)

階段を上がりながらフーガはリオンに話しかける。そういえば、さっきまであんなに動いていたにも関わらず全然疲れてないなと思いながら手を握ったり開いたり、肩を回してみたり、体に異常がないか確認する。

痛みはなく、疲労もない。つくづく不思議な力だと思った。


(その一点だけに限った話だがな、不自由極まりない)

リオンは不満げに答える。


(おれのいた世界で幽霊つったら、「死霊のはらわた」とか、「貞子」だとかだな)


(なんだそれは)


(映画だ、映画)


(映画?)


(あー映画知らねえのか、映画ってのはフィクション、つまり作り話みたいなもんだ、まあなかには本当にあった話とかもあるんだけどな)

フーガはリオンの受け答えからおそらくこの世界には映画がないのだろうと落胆する。この世界にはジョージ・ルーカスもサム・ライミも黒澤明もいないのだ。


映画に登場するヒーローを思い描けないこの国の人たちは何を理想のヒーローとして心の中に住まわせているのだろうかと少し気になる。


(「死霊のはらわた」だとな、バカンス先の山小屋で主人公の妹が幽霊に取り憑かれるんだ。いや、あれは幽霊というより悪魔だな。主人公の妹に取り憑いた悪魔は1人ずつ小屋にきた人間を殺していくんだ)


(へぇ、それで)

リオンは話の続きが気になったのか続きを促す。フーガはリオンが興味を持ってくれたことが嬉しかったのか少し上機嫌になった。


(最終的に主人公はなんとか妹に取り憑いた悪魔を倒そうとするんだ。でもな、その倒し方が一筋縄じゃ行かねえ。妹に取り憑いた悪魔ごと火葬するか、バラバラに切り刻むか、土葬するかの三択だ。まあ、妹を助けられる可能性があるとしたら土葬の一択みたいなもんなんだけどな、何が言いてえかっていったら、リオン、お前さっき、悪魔の死体を食うとかいってたよな)


(ああ、いった)


(俺に言わせると、それはそんな簡単なことじゃねえ、どの作品でも悪魔っていうのはとんでもなく厄介な存在なんだ、実体はないし、なにより倒し方がわからねえ、だから決めときたいことがある)


(決めときたいこと?)


(ああ、幽霊のお前に伝えといてもどうこうできる可能性は低いかもしれねえが一応な。もし俺が危機的状況、もしくは殺されることが確定した時はサインを出す)


(サイン?)


(そうだな、出来たら悪魔には気づかれずにお前だけに伝わる暗号みたいなのがいいな)


(暗号か………。死ぬ間際にそんな余裕があるとは思えないが)


(リオン、お前は今、幽霊だから死ぬとかあるのかわからねえがお前がおれの見てないところで死ぬとき面倒な暗号は残すなよ、暗号を解いてる間に犯人が逃げちまう。そういう時は分かりやすいスマートな感じで頼むぜ)


(かつ悪魔にしろ人間にしろ殺害を行った相手には気づかれないようにか、難しいな)


(そうだな、もし俺が危機的状況に陥ったら相手に伝言を頼むことにする)


(伝言?)


(そうだ、伝言だ。おれは犯人にお前宛に伝言を頼む。ただし、直接的な内容じゃない。犯人が気になってしかたがなくなるようなやつだ。それを聞いてきた奴が犯人だ。わかりやすいだろ?)

両手を開き、顔を傾け、得意げにフーガは語る。

(そんなにうまくいくか?)

(さあな、でもな例えばよ、『例のブツはファイトクラブ近くの宿屋のベッドの下に置いてあるって伝えてくれ』って言われたらよ気にならねえか?遠まわしに聞いてきたり、まあ直接聞いてこないにしろ、日を開けたりしてその場所に現れると思うんだよな)


(なるほどな、それは一理ある)


悪くないと肯定するリオンに「だろう、おれはやっぱり天才だ」とフーガは自画自賛した。


つづら折りの階段をのぼり、少し息が上がってきたころようやく地下へ入った時の入口が見えてきた。


入り口を抜けると視界がパッと明るくなる。ホールを照らす光が眩しい。


フーガたちは階段をのぼりながら今後の方針を立てた。

方針の中身は、元の姿に戻ることが最優先というシンプルな内容だ。

とりあえずは自分たちの体をめちゃくちゃにした原因を引き起こした精霊のいうことを聞くことにした。

ダークミラーワールドを目指し、精霊の試練というものを受ける。

リオンのユグドラシルの救うという目的も、フーガの元の世界に帰るという目的も後回しだ。

元の姿に戻るそれが最優先。そのあと協力関係を維持するかどうかについてはお互い触れることはなかった。

お互いに知られたくないことを知られているうえ、展開が予想できない。安易に自分勝手な意見を主張すると手詰まりになってしまうかもしれない可能性があると考えたからだ。


ダークミラーワールドに向けて今必要なもの、それはリオンの部隊、先程フーガを痛めつけたリンやザドクの協力だ。


彼らの協力なくして王都に入ることは出来ない。まして、ダークミラーワールドの入口になる鏡は王都の研究室の中にあるのだ。まずは彼らに信用されること。それが第一だった。


(信用されるにしてもよ、さっきもいったが、あの脳筋ねーちゃんは話が通じるような奴じゃないぞ。幽霊になっただの、子供になっちまっただの、そもそもが信用される類の話じゃねえ、お前の体があいつらに見えるなら話は別だけどな)

フーガはリオンにぐちぐちと嫌味をいった。


(私だって好きで幽霊になっているわけではない)

きちんとリオンは反論し終えたところで、こんなのはどうだ、とリオンは提案する。

(私しか知らない情報をフーガがリンに話すんだ。そうすれば、少しは耳を貸すかもしれない)


リオンの案に「いいじゃねえか」と同意すると。それでいこうと話がまとまった。

まずは信用してもらう。そのためのきっかけとしては良くできた案だとフーガは思った。


ホールを抜けて、受付を通り過ぎ外に出ようとしたところで受付のお姉さんに止められた。

動揺し、慌てた様子で「どこにいくの?」と訊ねてくる。しかし、フーガは答える必要性を感じず「まあちょっと用があってな、行かなきゃならねえんだ、さっきはありがとよ」と礼を伝え、足早にファイトクラブを出た。


「ちょっとっ」と呼び止める声が聞こえたが無視をして、店を出た。


先ほどリオンと話した通り、リオンの部下と会うため命かながら逃げ出したあの宿舎を目指す。ファイトクラブを出た正面の景色は入る時とは逆側の景色になるので、さっきはどっちから入ったかと見覚えのある物がないかきょろきょろと辺りを見渡した。その過程で、二人組の男女。その女の方と目があった。お互いに特段意識して目を合わせたわけではなく。たまたま偶然、目の前に視線を感じたからそちらをみたという程度に過ぎなかったのだが、その姿に同時に驚く。

女は目を見開いた。

「ザドク!見つけたっ!あそこだ!」

女はこちらを指差して一瞬輝き飛び掛かろうとする。


一瞬遅れてフーガも反応し「リオン!あの女だ!」と目の前にいた女が先程話していた暴力女、リンであるとリオンに伝えた。


臨戦態勢に入ったであろうリンを見て、瞬間的にやられると感じ、反射的に腕を前に出して防御の姿勢を取る。


その刹那、飛び出したリンの肩を掴み後ろの男がリンを止めた。

「リン、先程話しましたよね。落ち着いてください」静かな声で男は女を諭す。


「ちっ違うわ。体が勝手に動いただけ。わかってる。わかってるわよもう」

女は溜め息を吐き、しょうがないわねと言いたげな様子で「さっきぶりね、えーっと、そういえば名前も聞いてなかったわね、教えてもらっていいかしら」と言ってきた。


「何を、いまさら。人をボコっておいてまともに会話してもらえると思うなよ。…って言いたいところだが手間が省けた、こっちからも話があるからな。しょうがないから名乗ってやるよ。俺の名前はフーガってんだ。待ってたぜ、リンとザドク」

名前を言い当てられ困惑したのか、ピクリと眉が動く。

「なんで私たちの名前を知ってるのかしら。不思議ね。名乗ったかしら。ねえザドク」

リンは横に立つザドクを見る。しかし、ザドクは無反応のままフーガを凝視している。

返答を貰えないことを特に気にする様子もなく女はこちらに視線を戻し「話があるって言ってたわよね。何かしら。本当は聞きたいことが山ほどあるのは私たちの方なのだけれど、話をしたければまず、人の話を聞けっていうものね。話してみるといいわ」


リンとザドクとは出会い頭に捕縛され尋問されるだろうと予想していたフーガからすると話ができるという状況は予想外のことだった。この状況をどうこちらの予定調和に引き込むか悩み、ちらとリオンを見た。


リオンは黙って頷く。おそらく先程話していた作戦で行こうという意味だと理解した。さっき考えた案をすぐに実行してしまう偶然にフーガは少しにやけてしまう。


「そうだな、まあまずおれはこういう場において大切なのは信用だと思うんだよな。いきなり本題に入っても大抵はうまくいかねえ。みんな初めてのことには用心深いからな。特に初対面ってのは警戒される。相手が自分に害をなす相手じゃないか過去の経験から慎重に吟味する。もちろんばれないようにな」


「まあ、そうね。初対面が無礼な相手を信頼することは難しいわ」


「だろう?だからちょっと聞いてくれ。おれはお前たちの味方なんだ。味方というより協力者に近い」


「いうのは簡単ね。それをどう証明してくれるのかしら」


「まあ、そう焦るなよ。あんた、彼氏いるよなレオンって名前の、背の高いスラっとした男前」

リンが目を見開く。

「あなた!なんで知っているの?」


「あんたみたいな女とは到底釣り合わないような男前だそうだな。相当頑張って口説き落としたらしいじゃないか」


「そっそんなことはないわ。ふっ普通に告白されて仕方なく付き合ってあげてるのよ。馬鹿じゃないの」

リンは赤面し、思わず大声で反論する。

「いやそれも、告白してくれないなら経歴を詐称してたことを上司にばらすって脅したらしいじゃないか。極めつけは、その日、無理やり連れ込んだ宿舎で、その男の身ぐるみをはいでベッドに押し倒した後、耳元で、『全身を舐めて』って呟いたらしいな。あれには思わず俺も興奮したぜ」


「殺すっ‼‼‼‼」

恥ずかしさの閾値を超えたリンはフーガに飛び掛かる。それを見たザドクは「チッ」と舌打ちをする。


(フーガ!しゃがめ!)リオンはフーガに叫んだ。

訳も分からず、フーガはしゃがむ。するとすぐ上を太いワイヤのようなものが収縮した。

どこからワイヤが現れたのか考える間もなくリンが突っ込んでくる。

やばい、と思ったが突然体が動き飛び上がった。そのまま宙返りしリンとザドクを飛び越えると綺麗に地面に着地する。


(助かったぜリオン、正直どうにもならなかった)


(礼には及ばない。もともと冗談とはいえ、始めにあの話をした私が悪かった。宿舎につく間にもっとまともなものを考えようと思っていたのだがこんなに早く会うことになるとは思わなかった)


(まあ俺も本当に信用されようと思って話した訳じゃねえしな。さっきの仕返しがしたかっただけだ。それにしてもさっきのワイヤーは何だったんだ。あんなものは俺の周りにはなかったぞ)


(あれはザドクの仕業だ。フーガを捕らえようと塵気を集中しワイヤを精製したんだろう。複雑なものを精製するにはそのことに集中していなければならない。リンが暴走したことによって塵気の乱れを感じ取ることが出来たから先読みできたがそうでなければ捕まっていた)


(っていうことは、ちっ、ムカつくやつらだぜ)


「殺す!殺す!殺す!避けるんじゃないわよっ!!」

リンは鬼の形相でこちらを睨んできた。


「おい、あんたら!始めから話を聞く気なんてさらさらなかっただろ、ザドクとか言ったな、あんたが始めにあの暴力女を止めたのはあいつに時間を稼がせるためだろ。俺をワイヤで拘束するために。だからあの女の話に相槌を打つこともできなかったし、そのことにもあいつが触れなかったんだろ」


ザドクは溜め息をつく。

「それに気づいたのなら、大人しく捕まってください。リン!ふざけてないで真面目にやりますよ」


「あーもう、わかってるわよ」癇癪を起こしたようにリンは脚で地面を踏みつける。「さっさと陣を張って」


「もうやっています」

「あっそっ」


そうザドクにいうとリンはフーガに向かって影を絶つ速度で殴りかかった。


フーガはぎょっとしたが体はスムーズに動いて空を切る速度のインファイトを完璧に避ける。


相手の引き際に合わせリンの腹に一撃、フーガの蹴りが入る。「グゥッ…」と声を上げリンは吹っ飛んだ。


何とか手をついてすぐさま体制を立て直し、一瞬見失ったフーガをにらみつける。フーガはにやつきながら「さあて、反撃と行きますか」と呟き、不敵に笑っていた。




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