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ArmorsWar ”機甲師団の戦い”  作者: わたもてぃ
7/13

7:最前線偵察作戦

最前線を偵察することになった宮道達。まだまだ道のりは始まったばかりだが…


登場人物

宮道光:Age27 階級:伍長   アリア・レイス:Age25 階級:軍曹

アイラ・バトラー:Age23 階級:伍長 リエナ・ハイラAge22 研究所:所長

ルーク・レイスAge45 階級:司令官

 試作車両試験も無事に成功したRE74は俺たちの所有戦車となった。だが、問題は格納庫だ。正式採用されたてのためどうしても格納庫がないのである。そこでリエナに連絡をとってみることにした。


宮道「…ああリエナか?RE74の格納庫についてなのだが。」

リエナ「あら宮道くん。格納庫の方なんだけど74番格納庫を使ってもらえるかしら?ちょうど空いてるところがそこしかないからね。」


 74番格納庫といえば戦車200両は余裕で入るであろうサイズの巨大格納庫である。そして中には充実した大型修復設備が備わっているところだ。何より偶然にもRE74と数字が同じである。あと隣にはアリアの格納庫もある。ぜひもらおうと即決した。


 車両格納庫に着いてまずは車体と砲塔を分けて清掃を開始した。その間にはアイラに車体の履帯を点検してもらうように指示を送った。アリアは自分の車両を点検してから戻るといって73番格納庫に走っていった。4日後には敵の上陸地点を偵察に行くので、今の間に車載機器と砲弾の補充、カモフラージュネットの積み込みをする。偵察中に攻撃されたらひとたまりもないので電磁防御装甲の予備パッケージパネルを5枚砲塔ラックに積んだ。最後に砲塔と車体を連結させ、システムの再起動をかけて正常に動いたら点検及び下準備の完了だ。

 システムチェックをしている時にアイラが何かを持ってきた。円筒状で二脚の付いた奴だ。


宮道「アイラ…まさかだと思うがそれを自衛用の火器として持っていこうとするんじゃないよな…」


アイラ「え?これが私の自衛用装備だけど?」


宮道「迫撃砲が自衛用ってどういうことだよ…まずどんだけの集団と戦うんだよ。そもそも近接じゃ戦えないじゃないか。」


アイラ「近接も一応あるよ?ほら。」

そう言って取り出したものがM249MINIMIだ。なぜライフルじゃないんだ…そして何故集団と戦うことを想定してるんだ…。


宮道「すまないが、主任務が偵察だからM4A1カービンを持って行ってくれ。」


アイラ「了解した。」


 アサルトライフルのM4A1カービンは5.56mmNATO弾を使用しており、ハンドガードには4方向にレールが付いており様々なモジュールを取り付け、あらゆる状況に対応できるようにしている。作動方式はボルトキャリアにガスを吹き付けて後退させるリュングマン方式で、ガスピストン方式で作動しているHK416よりも反動が少なく、命中精度が高い事が挙げられる。難点は薬室内を定期的にクリーニングしないといけないが、携帯クリーニングキットとRE74にコンプレッサーを載せて対策をした。

 偵察してること自体がばれてはいけないので、サプレッサ「消音器」をバレルの先端に取り付け、光学機器はCompM3を載せた。T-1ドットサイトを載せておきたいが室外なのでやめておく。ストックはMAGPULのCTRストックを取り付け、ハンドガードは12インチのKeymodに換装する。ハリス製のバイポットを取り付け、伏せ撃ちができるようにもしておく。準備は万端だ。

 アイラのM4A1カービンはストックがMAGPULのUBRストックでロングサプレッサを取り付け、グリップをピストルグリップに換装して、光学機器はVCOGを載せている。


因みに、様々なモジュールとライフルは軍から支給されるし、好きなようにカスタマイズできる。もちろん条件は階級が伍長以上という条件だが。


リエナはM14EBRにスコープ、バイポット、サプレッサ、トリガーユニットをセーフティー、セミ、フルオートから、セーフティー、セミ、3点バーストに替えている。フルオート時のブレをなくすためだそうだ。


 こうして、各々のライフルの調節が仕上がったので、ペリカンケースに詰めて車載ラックに載せておく。アイラには各種弾薬とスモークグレネード、野外テントを2組運んできてもらう。

 

 出発は4日後の夜20時、ライトの使用は許可されてないので赤外線カメラが頼りとなる。





 4日後の夜20時、いよいよ出発の時間だ。


宮道「これより、南西1800kmの敵上陸地点の偵察任務を行う。目標は新型車両を生産しているであろう工場と新型車両の性能調査である。エンジン始動、戦車前進!」


アリア「了解、エンジン始動。戦車前進、目標南西1800km敵上陸地点。」



74番格納庫を右折して西門行トンネルに突入し、西門手前の出口に出た。その時、車道の右側にルーク司令官が敬礼をして待っていた。


ルーク「貴殿の活躍を期待している!宮道伍長!」


宮道「了解しました。」

 俺は敬礼を返してその場を去った。だが、絶対にここへ帰ってこよう。そう心に決めた。


門番「やあ!宮道久しぶりだな!これから偵察任務なんだって?」


 その声に聞き覚えがある。俺が初めてここに入国したときの門番だ。


宮道「久しぶりだな。これから偵察任務だ。門の方を開場してくれないか?」


門番「了解した。電磁防御システムを一時停止させるから待ってろ。」


この国から出るには、自分の行動内容を先に報告して、門番に電磁防御システムの一時停止をしてもらわないといけない。


こうして100秒間だけ停止されているうちに門をくぐり終える。


門番「Good Luck! 宮道!」


門番からの通信を最後に俺達は南西を目指した。


宮道「操縦手、ルートと非常事態に備えたブレイクポイントの確認をしたのちに自動航行モードへ切り替えを。」


アリア「もうしてる。ルートとブレイクポイントの確認はすんでるぞ。」


早いなおい。




1800kmの長い道のりは途中に5つ山脈と3つ大きな渓谷を挟んでいる。移動には6日かかる予定だ。問題は敵との遭遇や未確認部隊との遭遇、それにどこまで非発見状態を保てるかだ。常に警戒と早期発見をするために装備しているヘルメットには外部の旋回型観測装置を連動するようにしている。この装置は首の動きによって左右に旋回し、首の向ける角度で旋回速度が変わる物である。搭乗員を守るのと同時に安全に観測できるのが利点だ。


今日の目標距離は山脈と渓谷が連なっているレグノクス台地だ。この台地の全長距離は500kmで山脈と渓谷の間には深い森がある。土質は粘土質の粘り気があり、速度を出しすぎると一気に足を取られる。山脈の中腹にはトンネルが掘られており、このトンネルだけで150kmはある。トンネルの出口は深い森が広がり噂によると深い森の中には民族が住んでると噂されるが真相は分からない。この民族の情報収集もできたら便利になるだろう。


宮道「これよりレグノクス台地へ突入する。巡航速度を落として慎重に前進せよ。」

アリア・アイラ「了解。」


粘土質の路上の周りには大きな岩が散乱しており手つかずの路上は小さな岩片があちこちに転がって荒れ果てている。足回りがタイヤだったらひとたまりもない状況だったがこいつは履帯と砲を付けた奴だ。問題なく進むことができた。しばらく進むと山脈の中腹のトンネルに着いた。が、このトンネルに着いている看板は文字が擦れててよく読めないし、トンネル内は砂埃が舞ってる状態だ。長年放置されていたらしい。


アリア「このレグノクス山脈トンネルだが、50年前の戦争以来使われてないらしい。だから崩れてる可能性がある。それにこのトンネルは電気とかが通ってないから相当暗いな…」


宮道「でもここを進む以外ルートはないんだ。行くしかない。」


暗いトンネル内を走行すること20分、依然としてRE74以外の走行音は聞こえない。こうしている間も警戒は怠らないようにしている。長いトンネルを時速40Kmで走行しているので眠くなりそうだ。



トンネルに突入して50分、おそらく半分に達するところである異変に気が付く。壁に無数の文字らしきものが書いてあった。


宮道「すまないアリア。一度停止してくれないか?」


アリア「了解。」


停止後に俺はキューポラのハッチを開けてトンネルの壁に近づいた。その文字は明らかに最近に書かれたものだ。まさか民族が本当にいるのか?情報を集めるため壁の文字と文章全体を撮影して納めておく。

車内に戻ろうとした時、停止している先でうごめく影を見た…。その瞬間確信した。この先にいると。


宮道「アリア!急速発進だ!」


アリア「待て!トンネル内で速度を出すと崩れるぞ!」


宮道「80Kmまでなら平気なはずだ!一気に出力を上げてくれ!」


前方の影はこちらに気が付いたのか慌てて逃げていく。影の特徴は縦に長い耳を持ってるとしか判断できてない。逃げ足は速くこちらの足が追い付かない程だ。


アリア「おい!この振動は何だ?!」


アリアの報告を受けてすぐに後ろを振り向く。どうやらトンネルの一部が衝撃に耐えられず崩れたらしい。その影響で天井が崩れ始めた。


宮道「急げ!出口の光は見えてるぞ!」


いつもは音を立てないエンジンがうなりを上げている状態だがどうにか崩れかかったトンネルを抜けることができた。


トンネルを抜けた先は確かに森が広がってた。現在地と方位を確認して森の中を静かに走行する。さっき見た民族の正体もつかみたいところだが…


宮道「状況確認。」


アリア「操縦系異常無し。走行に支障なし。」


アイラ「火器システム異常なーし。」


コントロールパネルについている警告灯の反応がないかを各員が点検していたその時、車長席にある装甲板吸着検知装置の警告ランプが点灯しているのが見えた…。


宮道「砲塔左方向側面に吸着物の反応あり!爆発物かもしれん!衝撃に備え!」


砲塔の左方面に付いていた吸着物から軽い破裂音が聞こえた。音からして金属片交じりの物ではなさそうだ。


おそるおそるのぞくと何者かに登られた痕跡があった。


吸着物の正体はこの地方の植物でツキバチの実というものだ。どんなものにでも張り付き、つるの部分を引っ張ると破裂する植物だ。これは揺動に使えると思い近くにあったツキバチの実を6個ほどもぎ取り弾薬箱に入れておく。車両の状態を確認したところでハッチに登り車内へと戻ろうとしたその時…林から草木をかぎ分けて猛スピードでこちらに走る影が見えた。その影は車両の5m手前でジャンプをし、大きく何かを振りかぶっていた!とっさに腰につけていたサバイバルナイフで受け身をとり、重力差を生かした攻撃をナイフの刃で受け流す。

 

ゴォン!と鈍い音を立てて車体が揺れる。


叩きつけられた車体に傷はなかったがおそらく石器製のオノだ。一瞬だけだがオノには金属みたいに輝く刃先が存在し、少し緑がかった色の液体が付いている。おそらく毒だろう。


もう一度飛んだ黒い影は今度は近くにあった木に登り、再度重力を生かした攻撃を繰り出す。金属製のナイフで今度はオノの取っ手部分を狙う。木製の取っ手なら当て方によっては真っ二つに切れるはずだ。


刃を一度石器部分に滑らせてから一気に刃先を突き立て取っ手に突き出す。



バキバキッ!



砕けた取っ手がその場に落ち、襲ってきた主は力尽きたように倒れた。





遅くなりました!

どうもわたもてぃです。今回はいろいろと遅くなったり病気になってたり、私がボロボロになってました!

次話は、宮道を襲った謎の黒い影の正体がわかります!

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