3:新世界
廃墟で出会った2人についていくことにした宮道。道中この世界とRE-7についていろいろと質問していたが、その時…
登場人物
宮道光:Age27
アリア・レイス:Age25
リエナ・ハイラ:Age22
RE-7に乗った俺はこいつのことについてとこの世界のことに色々と詳しく聞いてみることにした。
宮道「リエナ、このRE-7ってなんでこの形になったんだ?」
リエナ「それはね。私の前の所長が残していった設計図を復元させただけよ。」
宮道「武装はどんなのを載せてるんだ?」
リエナ「主砲は130mm電磁砲で副武装として14mm歩兵機関銃を3門。エンジンは小型核融合炉エンジンで基本装甲は480mmで電磁防御装甲を使用すると790mmまで跳ね上がるわ。」
宮道「マジか…ところで電磁防御装甲ってなんだ?」
リエナ「電磁防御装甲、略してEPAというのはその名の通り車両の電力を装甲板に一時的に流し込むことによって電磁の膜を作り周囲に妨害電波を発生させて近接信管を誤爆させて車両を守るシステムよ。」
宮道「面白いシステムだ。あと聞きたいのだがこの世界について少し教えてくれないか?」
アリア「それについては私から説明しよう。この世界は主に4つの国々に分かれているが何処も軍事国家だ。海洋国家であるバラザード、バレイグ、技術大国であるダイダロス、レイトだ。うちは交渉によってダイダロスとは親密関係になっているが最近になってバラザードが海底トンネルを掘っているという噂があった。だが噂は現実となってレイトの南西約1800kmのところにトンネルの出口を発見。破壊工作を試みたが失敗に終わり、バラザードは前哨基地を完成させた。バレイグの方はダイダロスが現在交渉中となっており、近々交渉が終わるとのこと。そして私たちが何をしてたかというと旧研究所からデータを回収していた所に宮道殿がやってきた感じかな。」
道中このような話をしながらRE-7は進んでいたが突如急停止をした。
宮道「アリア?なんかあったのか?」
アリア「なんてこった…バラザードの戦車だ」
宮道「戦車だと?距離と方角は?」
アリア「距離2500、14時方向だ。宮道殿どうするつもりだ?」
宮道「撃破するに決まってるだろ!やられる前にやるんだよ!」
とっさの判断に俺は周辺を見渡した。方向指示器で14時の方向にペリスコープを旋回させると確かにいた。
形状はtigerⅠの形をしてる。まだ気が付かれてないようだ。
車長席に座っている俺はジョイスティック型の旋回装置を右に傾けながらコントロールパネルを見た。
黄色いボタンにはcharge、赤いボタンはfire、緑のボタンはload、レバーはおそらく弾種変更だろう。レバーの下にはAP、APDS、APFSDS、HE、HESH、HEATと6種類あったがAPとHESH以外の表記は光っていないので2種類しか使えないだろう。APを選択し緑のボタンを押した。
金属の塊である閉鎖機が開き、機械式装填装置がAP弾(ArmorPiercing)を砲身内部に押し込んでいく。
装填が終わりコントロールパネルのchargeという黄色いボタンが点滅をする。
独特なモーターみたいな音を唸らせながらチャージをしている。
チャージをしている時に音が変化した。主砲の駐退複座機の付近でバチバチと音を立てて赤くなっていた砲尾に巻かれているコイルが青白く光った。その間約2秒
ピコーン!と音を立てて赤色のボタンが光る。
宮道「14時方向!敵tigerⅠ!弾種AP!撃てぇぇ!!」
赤いボタンを押した瞬間。
ガシャーン!と音とともに駐退複機が動き、砲栓が開いた。
けたたましい射撃音と同時に、衝撃を車内で感じた俺は即座にペリスコープを覗いた。
命中したtigerⅠらしき戦車は車体正面に大穴があき爆発、大破していた。
アリア「命中!撃破確認!宮道殿は射撃の才能があるようだな!」
宮道「偶然だよ。むしろよく当たったと思う。」
アリア「職とか決めていないのだろう?そうなら機甲師団の試験に受けてみないか?」
宮道「機甲師団か…いいかもな。」
アリア「見えた。レイトだぞ!」
正面に見える巨大な防御壁。その防御壁の上には大小さまざまな砲塔が見えるが中でもひときわ目立つ巨砲があった。近づくにつれて分かったのがこの壁は電磁防御装甲が常に稼働している事だ。巨大な門の前に停車すると、アリアが降車して監視塔の下にあるパイプに向かって話しかけている。
アリア「門番!今帰ったぞ!」
門番「アリアさん!どこほっつき歩いてたんすか!司令官が心配してましたよ!「うちの研究所長を連れてどこに行ったんだ!」と」
アリア「研究所長はちゃんといるよ!ところで、国に属してない人は向かい入れても構わないんだっけ?」
門番「問題はないですが。何かあったんですか?」
アリア「いい人材を見つけたんだ。早速司令官に会わせたい!」
門番「そうなんですか?じゃあ開けますよー。」
頑強そうな門がゆっくり開いて初めて見る光景に俺は驚いた。
巨大な司令部を囲むようにして町が存在している要塞型の都市。
ここがレイトというものかと感心している間にもRE-7はゆっくりと前進。73という扉の前にたどり着くと超信地旋回をして停車した。
アリア「宮道殿。ここで待っていてくれ、今格納庫を開けるから。」
リエナ「じゃあ私は研究所に戻るよー。場所は司令部のすぐ隣だから宮道も後でおいでねー。」
俺はリエナと別れた後RE-7の外観を観察しながら待機していた。
しばらくして、73の扉が音を立てて動き出したのでとりあえず車長席に座ってアリアが来るのを待った。
アリア「一度RE-7を点検しよう。」
宮道「どうしてなんだ?戦闘時はきちんと動いてたじゃないか。」
アリア「どうもエンジンの始動時が調子が悪いんだ。最近使用することが少なくなっていたからね。」
宮道「そうなのか。」
アリア「格納庫の奥にはメンテナンス設備があるんだ。一度オーバーホールしてもらおう。」
宮道「そうだね。車両が動かなくなったら大変だからな。」
奥のメンテナンス設備にはちょうどメンテナンスしている車両があった。形状はM103とセンチュリオンmk3だ。砲塔を外して車体の検査中だ。エンジンなどの機関部はモジュール化されてるらしく、外されたエンジンが近くの台車に乗っている。
アリア「宮道殿。せっかくだからレイトの司令部に顔を出してみてはどうだろうか?」
宮道「まだ早くないか?アリア、それに来たばっかの俺が司令官に顔合わせなんて司令官も聞いてないと思うぞ?」
アリア「さっき門番と会話していただろ?あれ司令部に連絡として通達されるんだ。」
宮道「そうなのか。じゃあ行ってみても大丈夫なんだな?」
アリア「おそらく平気だろう。」
司令官がどんな人かわくわくしながら、俺は司令部に歩き初めた。
3話目を読んでいただきありがとうございます。わたもてぃです。今後頑張って投稿ペースを上げたいと思っていますが文章力が皆無レベルなのでまだまだ時間がかかりそうです。これからもよろしくお願いいたします。