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お母さんは冬の女王様  作者: けら たろ
ー雪たんの日常と現在ー
8/27

雪たんと駄天使


ファッサァッ


その翼は優しく、そして何よりも優雅に、大地を包み込むようにはためき、彼女は降り立った、己の左手に邪竜を封印した際に片翼は失った、そして呪われし力、忌むべき父から譲り受けた邪気眼を操り、薄幸の堕天使、キューテルは今日も戦う、己の実の父を滅ぼす為に・・・


「ぐぅぅっ! 静まれっ! 邪竜! まだその時じゃない!」


果たしてキューテルの未来に安息はあるのか?


「パージ!行け!セイントドラゴンズ!」


闘え‼


舞え‼


そして解き放て‼


熱いパトスと共に‼


これからのキューテルの活躍に






乞うご期待だ!







「・・・・・・お前は一体何をやってるんだ?」


「はわわわわわーっ!」


A4サイズのノートにびっしりと、呪いの呪文のように書き込まれたノートに覆い被さり慌てて隠そうとするキューテル、それをひょい、と、つまみ上げ中身を読み始めるクランプ


「えーと、何々?・・・」


「うわーん! 返して下さいぃーっ!」


ノートを取り戻そうとクランプの前でぴょんぴょんと跳ねるキューテル


「うわーい! 雪たんもやるー!」


意味も分からず面白そうにキューテルと一緒にぴょんぴょんと跳ねる雪たん


「おまえ・・・・・・脳みそ膿んで発酵してるのか?」


クランプはジト目でキューテルを見つめます


「何だこの突っ込み所しかない炸裂した設定は、片翼でファッサァ、とか邪竜を封印とか、それに邪気眼くれた父親って・・・お前の父親って神様だろ?」


「そ、それは、じゃ、じゃあ実は私は天使じゃない、って設定で・・・」


「翼はどうする翼はっ!このいかにもお気に入りのフレーズですって太字で書き込んでるファッサァ、はどうすんだ?それに前の話で邪竜はお前の光弾一発で塵に帰してるじゃねぇか、セイントドラゴンズって?ズって・・・集団か?」


「それは・・・表現の自由で何とか・・・しようかなって、てへっ」


「自由度がハンパねぇな、次の話でいきなりイケメン邪竜と恋が始まりそうな位自由だな!」


「!!、それだっ!」


「それだ! じゃねーよ! とにかく読み手を混乱させるモンを書くなよ、分かったか?」


「イケメンの邪竜・・・じゃあ、私の美貌はビーナス様も嫉妬する位で・・・胸は大きい方がいいわね・・・ビーナス様貧乳だし、ここで差を付けて・・・」


「おいおいおいおい、只でさえ次の話で邪竜が出てきそうな匂いがするのにまだビーナスも出させる気か?どんだけ作者にネタ提供すれば気がすむんだ、はぁ、もういいから、ほら、そっちで続き書け」


ノートを引ったくるように奪い返してキューテルはブツブツ言いながらテーブルにちょこん、と座ります、ああやって大人しくしてればそれなりに可愛いのですが・・・ブツブツ呟いている内容が内容です


「生きとし生けるものよ、己の渇望を満たすのに何を捧げる?ふふふ、面白い、くれてやろう、金か?女か?力か?ふふふふふ」


なんてちょっぴりスパイスが効きすぎた内容です、もう立派な駄天使になってますね


クランプはブツブツ言いながらいつものテーブルの席に戻ります、そこには本物の天使と紫がいます


「あれあれ~どうしてこんな所に天使がいるのかな~お父さん駄天使見すぎて目がおかしくなっちゃったかな~ホントにいるのか確かめてみようかな~」


「きゃははっ!お父さん!やー!」


クランプは雪たんを抱っこしてチューして高い高いしてぐるぐる回ります


「あれあれ~お父さん駄天使のせいでちょと頭痛かったのに何だか治っちゃったぞ~もしかして雪たんはエリクサーかな~?」


「流石にその表現は誉めてないと思うけど・・・それで良いなら良いわ」


ぐるぐる回りながらはしゃぐ二人を見ながら紫は、今日もラーメンを食べるのであった




ズズッズズズズー








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