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お母さんは冬の女王様  作者: けら たろ
ー雪たんの日常と現在ー
16/27

雪たんのお父さん4

ドーム状の中、無数に広がるモンスターの死骸

両腕はカマのような形状をしており鋭く鈍く光っています

背中の部分には退化したのか小さな羽の跡のようなものが見えておりどのモンスターも背中から縦に一直線に斬られた様な傷痕がみえます

朱色と茶色を混ぜたような独特な色をしたそのモンスターは一体どんな争いでこうなってしまっのでしょうか? クランプ達に緊張が走ります


「なんだ・・・こりゃ?亀虫の洞窟じゃなかったのか?」


誰に問いかけるでもなく呟いたクランプの横で紫が後ずさりながら驚愕の表情で呟きます


「あ・・・あ・・あ・・・そんな・・」


「むう、ムラムラはこれが何か知っておるのか?とりあえず暗くて良く見えん、闇の光よ!辺りを照らせ!ダークラ「だめぇーっ!」イトって、え?」


被せるように呪文を止めようとした紫にキューテルは慌てますが呪文は完成し、手元から出た聖なる光がドーム全体を照らせるように大きくなりながら上昇していきます


「みんな入り口まで走って!早く!間に合わなくなる!」


恐怖に顔を強張らせながら紫は皆に撤退を即します、ですが皆は訳がわかりません、上昇して行く聖なる光を眺め、辺りを確認しようとします

やがて光は上昇をやめ、明るさが増した光がドームを照らします


「ひっ」


だれが発したことばでしょうか、明るくなったドームを眺め誰かが思わずこぼしました

壁1面に光を反射して煌めくおびただしい数の丸い光、それは現状を知らなければ無数に煌めく星のようでありとても美しい小宇宙のようでした

そんな中、現状を理解した3人は額から汗をだらだらと垂らして後ずさり始めます


「せっ・・せっ・・・セミ~っ!」



セミ、カメムシ目(半翅目)・頸吻亜目・ セミ上科に分類される昆虫の総称。「鳴く昆虫」の一つとして知られる夏の風物詩、うだるような暑さの中神経を逆撫でするように煽ってくるポピュラーな昆虫ですね♪


「ですね♪じゃあねえーっ!にっ逃げろっやべぇぞっ!」


下に転がっていた死骸はセミの羽化の跡だっようです


ウドをみょいんみょいんいわせながら3人は出口に向かって走り出します

それに気づいたのかチームセミは一斉に羽ばたき始めます


ジジジジジッ ブイーンインインインイン


反響が大きすぎでミーンミンミンがミーンミンミンじゃなくなっています、その激しい音の振動によりセミの脱け殻が粉々になっていき衝撃波が可視できるようです


一行は思わず足を止め耳を押さえますがすぐに走り出します


「ぐおぉぉぉっ!こっこいつは脳にくるっ!何とかしないとっ!」


「くっ!ムラムラがやられたっ!おのれぇ!」


キューテルの前に光る文字が浮かび上がります魔方陣の応用でこんなこともできるのですね

実際紫はやられてないのですがキューテルの厨二疾患が何かカッコいい言葉を言わせたのでしょう

実際紫は耳を押さえながら何かゴソゴソしているようです


魔方文字「紛らわしいっ!」


その時衝撃波が三人を捕らえ入り口とはかなり離れた壁面に衝突させます


魔方文字「くっこいつはやべえぜ!」


ブイーンインインインイン


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