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永山淳一から貝取時雄へ
前略
まさか貝取から手紙が来るとは夢にも思わなかったよ。
確かに当時もあまり接点がなかったよな。貝取は真面目だったからこういった眉唾物の話には興味を持たないと思ったが……。
いや、すまない。興味を持ってくれてありがたいよ。
貝取は警察官になったのだな。
さすがは俺たち学年のトップだ。
俺は喫茶店を開いて悠々やらせてもらっているよ。
こっちに来た時は是非とも寄ってくれ。
聖ヶ丘とはまた面白いやつが出てきたな。
あいつ、運動は出来たが、勉学においてはからっきしではなかったか?
それが教頭とは……。人生とはわからないものだな。
さて、肝心の情報なんだが……。
当時、どのタイミングで会ったのかは実は私も正確にはわからないんだ。
最近なんだが、掃除をしていたら当時の卒業アルバムが出てきてね。
つい懐かしくなって開いてみたんだ。するとアルバムの間から茶封筒が出てきたんだよ。
その中には一通の便箋が入っていてね。
コピーを送るから読んでみてくれ。
ちょっとしたホラーになっているよ。
また、何かわかったら連絡する。
面倒事を頼んで申し訳ない。
よろしく頼むよ。
草々