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作曲会議

放課後、用事のあった大山先輩以外は水瀬先輩の曲を作るために花咲先輩の家へ行く事になった。


「こう言う歌詞ならメタル系とかそう言う感じで曲付けたら良いんじゃないですか?」

「そうだな、歌い方も激し目にすればカッコいいと思う」

水瀬先輩はシンセサイザーのツマミを調節して曲に合うように音を作っている

「僕はシャウトとかなら出来るから好きに入れてくれていいよ」

「おっけー」

パソコンのソフトにメロディーラインを打ち込んでいる花咲先輩が返事をした

「水瀬先輩っていつから歌始めたんですか?」

その隣でギターのチューニングをしていた風間君が聞く

「あんまり覚えてないかも、中学2年くらいの時に気付いたら歌出来るようになってた感じ」

「天性的なやつですか?」

「そんなんじゃないよ、僕は天才とかそう言うんじゃ無いし」

「水瀬は努力家だからなー」

水瀬先輩は何も返さなかった

照れ隠しなのか、それとも自分に自信が無いのか

あの日、空き教室で2人話した時の表情を思い出す

過去に何があったのか、僕には分からないけれど

水瀬先輩の無言の重みが、今作っている曲に反映されているような気がした。


「よし、1回ドラム入れてくるわ」

数分経った後、そう言って花咲先輩は隣の部屋へ入って行った

「本当に曲作るの早いよね」

水瀬先輩はシンセサイザーの鍵盤を叩いて音を出す

「みなさんそれぞれ個性と言うか、取り柄があっていいですよね」

「青海君は何かないの?ギターの他にできる事」

風間君に聞かれて少し戸惑った

「んー無いかもね」

おどけた風に言ってみると、水瀬先輩が言った

「青海君も作詞とかやってみたら?センス良さそうだし」

「作詞ですか?」

「そう、僕だけでやるのもなんか変だから」

「出来ますかね」

「何かを考える事が出来るなら作詞は出来る、感性と語彙力は作っていくうちに育まれて行くからね」

「そう言うものなんですか?」

「まだ答えは見つからないけど、今の僕の『最適解』はこれかな」

相変わらず顔を合わせてくれない先輩は、真っ直ぐにそう言った。

「青海君の書いた詞も見てみたいかも!」

風間君がそう言う

「今度時間あったら作ってみるね」

「楽しみにしてるよ!」

どうせ出来やしないだろうと思いつつも、頭の中でぼんやりと考えてみる

僕の思う世界を言葉にするとどうなるだろう

僕の感じた物はどうすれば言葉になるだろう

そんな事を考えていると花咲先輩が隣の部屋から帰ってきた

「なかなか良い曲出来そうだぞ」

「それは楽しみだね」

水瀬先輩は音を作り終わったシンセサイザーで曲を弾きながらそう答えた

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