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僕の夢を叶えたい。

僕はずっと夢を見ていた

大きなステージに立って、歌って、ギターを弾いて...

そんな風になりたいと思っていた。

今日、その夢への1歩を踏み出す日が来た。


「第43回、櫻崎高校入学式を始めます」

校長先生の長い話に耳を傾けながら、僕はこの高校生活に期待を寄せていた。

櫻崎高校軽音部は過去にコンテストで優勝した事があるほどの強豪校だ、最近はあまり出場していないようだけど、とにかく僕はギターをやるためにこの学校に来たと言っても過言ではない。

それくらい、僕は音楽とギターが大好きだ。


「今からクラブ紹介を始めまーす!!」

入学式の後、生徒会長の声でクラブ紹介が始まった。

サッカー部や野球部などの運動部はとにかく人気が高いようで、周りの生徒たちもどちらに入るかで話をしていた。


「お前はサッカーだろー?」

「小学校からずっとやってきたからなー」

隣からは楽しそうな声が聞こえてくる。

中学から進学してきた生徒のようで、とても仲が良さそうだ。


(友達、出来ると良いけど...)

僕は小学生の頃からコミュニケーションが苦手で、まともに友達を作ったことは無かった。

喋ってくれるクラスメイトはもちろんいたが、次第にノリが悪いのだと思われたのか高学年になると一人の時間が長くなった。

そんな中で出会ったのが櫻崎高校軽音部のバンドユニット「ソフィア」だ。

ソフィアの楽曲はどれも良い曲ばかりで、コンクールで優勝してからはCDも販売していた。

そんな人たちに憧れて、初めて持った趣味が音楽だった。


「こんにちは、櫻崎高校軽音部です」

自分の過去を見ている内に、軽音部の紹介が始まっていた。

髪の毛を金色に染めたボーカルが弾いている楽器はキーボードだ。


(珍しいな...)

大抵ボーカルが持っている楽器はギターだ、しかし軽音部のメンバーは3人しかおらず、並んでいる楽器はキーボードとベースとドラムのみ、キーボードからはギターの音が奏でられ、何とも言えないチープな音が響いていた。


(キーボード上手いのに、なんか違うんだよなぁ...)

確かにキーボードの指さばきは圧倒されるほどだった、しかし、軽音部にはやはりギターがいないと寂しい。


「My Heart Bule さぁ駆け出して、My Heart Bule 振り向かないで...」

曲も良かったが、何かが違う。

曲終わりにボーカルの男子生徒が口を開いた

「人数足りてないので楽器興味ある人、来てほしいです」

どうやら本当に3人だけで活動しているようだ。

僕は、入部届を貰った翌日には提出した。

これが、僕の物語のプロローグ。

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― 新着の感想 ―
夢と期待に胸を膨らませて臨んだ入学式。その高校のバンドとの出逢いが、中学時代の主人公にとって、大切なものや憧れを与えてくれたのですね。 かつてはコンテストで優勝もした軽音部も、今は三人で、ギターもな…
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