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弔いの旅路  作者: クジラ
新章 成長期というのもの
55/78

ええ? ミミゼラブル?

「それでは〜抽選番号を発表いたしま~~す〜〜!」


「自分の番号が呼ばれた子は、大きな声では~~い! って、手を上げて言うんだぞぉ! わかったぁ?」


「はあ゙あ゙~〜い゙〜〜!!」


 子と言うにはやけに野太い声の大の男たちの低音が、会場中に響き渡った。


 人が窮屈に密集する場は異様な熱気に包まれている。なんでこんなことしてるんだ、という俺の発した素直な疑問など、一瞬にして蒸発してしまうほどの熱がここにはあった。


「ったく、絶対知っててやってるだろ、あの教官様め。わざわざこの一大イベントがある日にミミゼラブルを開催するなんてよぉ!!」


 と、左隣りにいるガウが憎たらしそうに言う。


「ああ……ルルちゃん。今日も相変わらず麗しいお姿!! ほらっ、あのたわわなお胸をご覧っ! あのスラッとした美脚もっ! 愛嬌たっぷりのきゃわわな容姿からの、時折見せてくださる女神かのように慈愛に満ちた微笑!! んん〜〜どれもっ、まさにっ! あっ天からの贈り物!! 神! 女神!! 芸術とは彼女のためにある言葉です!!」


 と右隣りにいる、カラフル眼鏡。名はモッコ・リンドッテ。が高台の上にいる際どい服を着た女性の容姿を、身体全体を荒ぶらせて表現している。いや、確かに美しい人ではあるが、そんなに眼鏡をクイクイとあげなくてもいいんじゃないだろうか。


「おいおいモッコリン! まさかお前ルルちゃんを狙ってんのか? 悪いことは言わねぇ、やめとけって、並の男じゃ視界にも入れてくれないって評判だぞ。天使のように可愛いってのは俺も認めるけどよ」


「モッコ!! リンドッテだ僕は!! あのね、狙うって? 僕がそんなことするわけないだろ、というかできるわけないじゃないか! この僕ですよ? ちんちんくりんなんですよ? 僕が彼女に求めることは、そう! 僕の創造性をいつまでも掻き立ててくれ! です!! 創作意欲が尽きないんです! 彼女のことを考えていると! ほらっこれ見てください! 僕の最新作です!」


 と、大きな胸ポケットから取り出したのは、精巧に作られた、ルルちゃんと呼ばれる女性を模した人形だった。本物より肌面積が多く色々と盛られているような気もするが……。


「お前もしかして肌見放さずそれを持ち歩いてんのか?」


 若干引きつった顔でガウがモッコに尋ねると、モッコは食い気味で、当然です! と力強く眼鏡をクイクイっとさせた。そっ、そうか、変わった奴だな……とガウは目をパチクリとさせて目線を逸らす。


「ふぉっふぉ。さっそく仲良くなりおって、若いもんはええのぉ! 元気が有り余っとるわい!」


 自己紹介は先ほど全員済ましている。いま後ろから喋っている方は、白髪頭のご老人。こんなお年を召した方でもミミゼラブルに参加するのかと、最初見た時は驚いた。齢は70、下手すれば80歳は超えている。


 モッコと違って目尻がキリリと釣り上がり、目幅も対照的で広くて大きい。声も甲高いモッコとは違って渋めで、背丈にもだいぶ差があった。ガウと同じぐらいはありそうだ。高々とした長い鼻が、彫りの深い面長に備わり、笑う時なんか顔がしわくちゃになるのだが、それでも清涼感が常に溢れていて、なにか完成した大人の魅力のようなものを持つ人だと思った。名はバニング・スタッドという。


「それでは〜〜! まずは賞金100万リッカの当選番号を発表しちゃうよ~〜! ふんっ! ふんっ! ふふんっ!」


 モッコがやけにご執心の、ルルちゃんと呼ばれる女性が、あからさまにあざとい声色で、鳴る音楽に合わせ小刻みに踊りだす。


 それを受けて右にいるモッコが特大の手拍子を加え、隣にいることが恥ずかしくなるぐらいの声援を飛ばす。


 そして、モッコのみならず場はあっという間に彼女の意気に染まり、もはや彼女の独壇場と言っていい様相を呈していた。


「5組1056番さん 1組9847番さん 12組6475番さん 5組6371番さん 2組56ーー」


 イベントは会場はこの場のみならずサングリア全体で同時開催されているらしい。目的地のノーダス山へは、ミミゼラブルの開催地があった場所から向かった方が早いのだが、今はサングリア中心部にいる。別にここまで来なくても会場はいくつもあるらしいのだが、モッコたっての希望で、ルルがいるこの場までわざわざ足を運ぶことになった。


「あっ、はーい! はーい! 当たった! 当たったよー!」


「えっ! ほんと! おめでとー! 66組7369番さん! 見事賞金100万リッカ当選!! あとで換金所まで来てね〜! 帰り道には気をつけろ〜。なんて冗談冗談、みんなそんなことしないよね〜?」


 当選者が出たようだ。男が自分が持っている番号の書かれた紙を振り上げ雄たけびを上げている。


「ちぇ。いいなぁ〜100万リッカか……まっ、俺様の狙いはもっと上だから問題ないけどな!」


「じゃあここからは2等の1000万リッカの当選番号を発表しちゃうよ~! んん〜! 当たったらどんなことしよぉ〜! ワクワクしてきた?」


 何人かが当選した後、自分の番号を食い入るように見つめるガウが、大きなため息と共に、自身の願望をこぼした。次は1000万か、ディアンスのカジノを思い起こす額だな。


「おい! お前! 〜え~と、そうそう! マク・レンコートだったよな。ちょっと番号見せてみろよ」


「あっ……? あっ……あのっ……か、かえしてっ……ぼくの……番号……」


 ガウが目の前にいたマクの番号を半ば強引に取り上げる。マクは人と話すことが得意ではなさそうで、ぼそぼそと言葉にならない声をあげるが、ガウは気づいていない様子だった。


「うーん。33組0788かぁ。なんか良さげだな、俺の番号と交換しようぜ。マク! いいだろ? なぁ! はい決まりぃー!」


「……ああっ……ああ……」


 マク……黒髪が鼻を隠すぐらいまで伸びているので表情はわからないが、なにかすごく嫌そうなのが見てとれた。ゆいつ目視できる口がへの字に緩んでいるし、手の指をモジモジとさせ、いかにも何か言いたげだ。が、結局は何も言わなかった。あっ今を下を向いた。諦めたっぽい。


「ざんねーん。この会場には当選者でずぅ〜。んん悲しぃー! あっ、でもでも、次! 次があるから! 当選額はなんと! 飛んで10億リッカ! ん~~当たれ当たってぇ〜! って、心の声? 聞こえるよ? フフッ、じゃあみんな! 億万長者になる覚悟はできた? いっくよ〜! 夢の10億当選の発表だぁ!」


 お宝くじ、というのがいま行われているイベントの名らしい。目的地のノーダス山まで早く行こうと言っているんだが、みんな俺の言うことなんて聞きやしないんだ。俺はクジすら買ってないんだからな、なにも楽しめないイベントなんだからな。早く終わってほしいよ。


「ここからは、番号をひとつひとつ言っていくよ~!」


 当たれ当たれ、となにに対して祈りを捧げているのか不明だが、周りが騒がしくなっていた。ガウもモッコもマクまでもが祈り倒している。


「ナイト君。君はずいぶん冷静じゃのう! リッカには興味ないんか?」


「いや。買ってないんですよ。単純に」


「ワハハ。ワシもじゃ、もう老い先短い人生にリッカなどあったところで対して意味はないからのぉ」


 スタッドさんは買ってないのか。まぁ、確かにリッカに執着するような人には見えないな。知り合って間もないが。


 それに比べてみんなは……まぁなんと……こう言っちゃあれだが……醜いぞ……。ガウなんか地におでこまで擦り付けてる。


「組番……33!!」


 組番33! えっ、それって確かさっき。


「おおっ! キタキタァァ!! 33組キタァァァ! 来い来い次の番号0来い! ゼロぉぉ!」


 この煽りを受けてマクがガウにしがみつくが、体格差があって、子供が大人にすがってるようにしか見えなかった。マクは背が1番低いんだ。


「けっこういるみたいね33組! いいねいいね、夢が広がるね!」


「じゃあ次の番号いくよ! お次は……0! どう? まだいる?」


「ゼロキタァァァ!! ヤッベ! マジで興奮してきたぞ!」


 周りをふと見れば人だかりができている。なにか既視感があるな。俺があのギャンブルを当てた時もこんな人だかりができてたっけ。


「……ううっ……か、かえして……かえしてっ……ぼくの……」


 ほんとに10億当たっちゃたらどうするんだろ。マクと山分けか? ガウなら3億ぐらい渡しそうだけど。


「ふふん! けっこうふるい落とされたね。じゃあお次! じゃかじゃん! 7!」


「な、ななあ〜〜!? こえぇ! もうこえぇよ!」


 手に汗が滲み出ているのがわかった。残すは88のみ。いやでもそう簡単には……当たらないだろう。いやでも、まさかがあってしまうというのか。


「へぇ……まだいるの? ありがと! 私の仕事まだまだ終わらなーい! あっ、ちなみに私アイドルもやってるから。私に興味ある人はルル・ロマリエって名前覚えといてね!」


「じゃあ、盛り上がれるのも最後かも知れないんで、今日1おっきい声で言うね! すうー……はぁー……次の数字は……8! どうだ! まだいるかぁ〜!」

 

 はち……はっち……ガウが持ってる番号の数字! えっ、あと0〜9の数字が当たれば……10億……じゃないか。


「ああああ〜〜!! みっみんなどうしよう! どうしよう!! オエェ! 8だよ8! 俺の、俺の数字!!」


「マジですか! マジですか! ガウさん! 知り合って間もないですがあなた! そんなにラッキー幸運男だったのですか! それにルルちゃんがあなたのことを見ていますよ! どうやらこの会場に残ったのはあなただけのようです! ああ、ルルちゃんに認識されるなんて、うらやましい! もはや10億を手にしたようなものです!」


「むむっ。少し由々しき事態じゃのう。もしガウが当たってしまったら、ミミゼラブルなどせんようになるぞ。そうなればワシらは全員失格じゃあ。なんせ全員でたどり着くというのが今回の課題じゃからの」


「……ううっ……ぼくの……ぼくの……」


 おのおのの反応、相変わらずマクはガウにべったりくっついていた、場は俺たちを中心に円ができている。


 ただ、そうか。スタッドさんの言う通り、ガウが10億なんて大金当ててしまえば、ミミゼラブルから降りてしまうのか。盲点だった。そんな落とし穴があったとは。


「ああ神様!! 俺を解放してくれぇ!! ミミゼラブルから!! あのクソ生意気な教官から!! 俺のことなんにも知らないクセに無茶苦茶言いやがって!! なにがてめぇの熱はてめぇであげろだ! 思い返したら腹たってきたぞ! ああもう! 全部解放してくれ! 10億さえあれば……あいつとよりを戻せるし、家族の縁だって戻る、友達だってできるんだ〜。だから、だからぁ〜〜!! おねがひぃ〜〜!!」


 ガウ……引くくらい必死だ……やっぱり明るくは振る舞っていたけど、色々心にはつっかえていたんだな。ボロ泣きだ……ボロボロ泣きだ。俺まで泣けてきたぞ。


「ええ……ウソ……初めてだよ! 私、こんな場に立ち会うの。まさか、まさか、ほんとに当てちゃうつもり〜掻っ攫うつもり〜? ドキドキして来ちゃった……君、もし当選したら、お友達になろうね?」


「ルルちゃんと友達!! ガウさん! 是非僕とも友達になりましょう! 今すぐにです! 僕たちは親友だった! いいですね!」


「こんなチャンス二度とないのぉ〜、ぐびっ。俺の人生でぇ、たぶんきっとこの先ずっとぉお〜〜ああっああ〜。だから当たってぇよぉ〜、ミミゼラブルしたくないのぉ〜〜! しんどいの嫌なのぉ〜〜!! おねがひぃ〜〜!!」


 見届けよう。この結末を。息を呑んで、腹を括って、泣いても笑っても、運はたったひとりの人間にしか舞い込まない。そう、まるで日常に訪れるなんでもない出来事のように。


「いくよ君! 運命の番号……最後の数字……それは…………」


「5!」


「……ふ……ふえ……」


「ご……ご……て、ご……ご……て。ごぉふおおおおおお!!」


「あちゃー! 外れちゃった感じ? まっ! 元気出して! そのうちいいことあるって!」


 崩れ落ちるガウ……まぁ、なんとなくこうなる気はしたけど。うーん、俺から見たガウって、いっつも不幸な目にあってるな。お祓いにでも行った方がいいんじゃないだろうか。


 場はすぐに閑散となった。


 ミミゼラブル中にここに来ていたのは俺たちだけじゃなかったらしく、ミミゼラブル行くか〜、っとの声がちらほらと聞こえていた。みんなサボっていたのか……なら別に問題ないか? いや……あるだろ。


 ああ、小さく小さくなった背中……さっきまでの賑やかだった景色も相まって悲壮感がすごいことになっている。魂の抜け殻だ。どう声をかけたらいいか……。


「さぁガウ。地獄に行くぞ! ミミゼラブルの始まりじゃ!」


「いっ、嫌だぁ〜! 行きたくない! 行きたくなぁ〜い! あんなクソ教官がいるところぉ〜!!」


「むむっ、クソ教官か……あいつもあいつなりに頑張っておるのだがのぉ。意思疎通とは難しいもんじゃて」


 なんかエスタ教官と知り合いっぽい口振りだなスタッドさん。聞いてみるか。


「エスタ教官と知り合いなんですか?」


「おおっ……口がつい……今のは忘れてくれ」


「いよっしゃぁあーー!! ナイト!! みんな!! 行こうミミゼラブルに!!」


「ガウ?」


 なんだ急にガウが元気になったぞ?


「俺様のいいところはすぐに立ち直るところさぁ!! いつまでもクヨクヨしてたってなんも解決しねぇからな! さぁ!! 遅れた分急ごうぜ! ミミゼラブルに!!」


 最初から言ってんじゃん。強引にお宝くじに誘ったのは誰だよ。ほんとまぁ都合がいいけど、悪い気はしないな。明るくみんなを引っ張ってくれる様は、頼りになる背中だ。


「ワハハ! 厳しい訓練上等! 老い先短いこの余生! 最後まで走り抜いてやるわい!」


「ふぅ、やっと始まりですか。僕はルルちゃんに見合う男になりたいです!! このミミゼラブルで!」


「……ぼくは……いけって言われたから……でも……足引っ張らないように……がんばる……」


「俺様は当然! 全てを取り戻すために来た! 言っとくがお前らにゃ負けねぇからな!!」


 サングリア北側から出たノーダス山へと続く大平原、なぜかひとりひとり意気込みを語る雰囲気になってしまい、次は俺の番だった。


「俺は強くなる!! 自分の信念を貫けるぐらいに! 誰かの生き様に、ちゃんと花を添えてやれるぐらいに強く!!」


 野道が遠くまで続いている。ほほ打つ風がほわほわと暖かく、それはまるで俺たちの思いを祝福する神の息吹。


「おおっ! みんな燃えてんな! じゃあ掛け声合わして出発しようか! 行くぞ! せーのっ」


「いざ! ミミゼラブルへ!!」


 ガウの音頭の元、皆が掛け声を合わせて1歩、力強い足を踏み出した。いきや良し。俺たち5人なら力を合わせてノーダス山の訓練場まですぐにたどり着けるはずだ。


「はぁ~、はぁ~、はぁ~……ねぇガウ……ノーダス山ってどこにあるの? 歩いても歩いても平原なんだけど。山すら見えないんだけど」


 すぐにたどり着ける、はずであった。意気込みだけはよかったし。ああ、あのやる気に満ちていた頃に戻りたい。最初は走ることなどもしていたんだ、が、すぐに俺とモッコ、マクがへばってしまい、ガウとスタッドには歩幅を合わせてもらっている情けない状態になっていた。体力がある組とない組、完全に分かれてしまっているんだ。ない組は、言うまでなく今にも倒れそうにふらふらしている。


「あ〜バニングさん、どんぐらいだったっけノーダス山。まだまだあるよな? 俺の記憶だからあんまり信用できねぇけど」


「おいおいガウよ。そう自分を疑うな、まだまだ遠くであっておる。なにせルトン大陸最大規模の平原じゃからの。あと1週間はかかるんじゃないか? ワハハ!」


 まじかよ……これがあと1週間も、ううっ……マクじゃないけど、言葉を失ってしまいそうだ。ううっ……。


「ガウ! 初日じゃし、今日はここまでにせんか? あまり無理をすると後々大変そうじゃ」


「ん? 別にいいぜぇ~。俺はあいつの評価なんて気にしてないから。急ぐこたぁねぇ」


「決まりじゃな。さてここにミミゼラブル特製の種がいくつかある。さっそく食べようか。サングリアを総べられるディエゴ様が我々のためにお作りなさったものじゃ。肉体の成長や回復にとてもいい食材だそうじゃぞ」


 すっかりあたりは夜になっている。スタッドが火を起こしてくれて焚き火を皆で囲む中、美味しそうな食材がズラリと目の前に並んだ。どうやら動けない組の変わりに軽い調理を施してくれたようだ。美味しそうな匂いが漂っている。


「なんかイマイチだなこれ……」


「うむ、独特な味じゃな。まぁ食えんこともないが」


 動ける組が元気に食事の感想を言いあってる中、動けない組は1言も発さず癒しを求めるように焚き火の炎の揺らめきを注視していた。軽い放心状態って奴だ。正直疲れから味がしない、2人の会話に混じれない、混ざる元気もない。が、せっかく作ってくれたんだ、感想だけでも言うか。


「おっ、美味しいよ……味しないけど」


「いや味はあるだろうナイト、お前さては疲れてるな? よっしゃここは1曲俺が歌ってやるから元気出せ」


 ああ〜〜っと、歌唱に入るガウ……思ってるより何倍も上手な歌声だったが、いま俺は芸術を楽しむ心の余裕がないんだよ。ああほら、いまにも眠っちゃいそう。ああこれだめだ。もう……落ちて……。


「おい! ガウ! ナイト! 起きろ! 今すぐにじゃ! 大変なことになっているぞ!」


 目が覚めれば早朝。なんだ? 朝っぱらうるさいなぁスタッド。もう少し寝かせてほしいところだが。


「ふぁああ〜〜……あー眠た……なんだよバニングさん。こんな朝早く、俺様もうちょい寝てたいんだけど?」


「そんな悠長なこと言っとる場合ではない!! いなくなってしもとるんじゃ……モッコとマクが! どこにも!!」


「はっ…………?」


 さぁ~っと血の気が引いて行くのがわかった……。まるで心の膜が剥がれ落ちて行くような胸をえぐられる感覚。


 いない……2人が? いったい……どうして……。

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